なぜか書影がこないんですが、「飛ぶ教室」の春号から、「リョウ&ナオ」シリーズの連載開始です。
すでに、「飛ぶ教室」で、「雪の日、ロボットマーチ」「地球の心臓」という2作品を書いていますが、その後日談(というか、先行2作品は、今回からはじまるシリーズの前日譚にあたるといった方が正確かも)のシリーズで、最低4回(つまり1年。季刊誌なので)続きます。
しかし、現時点で、1年では済まないであろうことも見えてます。
第1回は「森の匂い」というタイトルで、リョウ君が、病気でなくなったいとこのナオとそっくりな、別の女の子と出会うところから開幕。
オランウータンも重要な役割で登場します。
ちなみに、カニグズバーグ特集号でもあって、読みでがありますよ。
もう80歳になる彼女の最新作「ムーンレディの記憶」についてはいろいろな人が語っています。
カニグスバーグの息子さんからのメッセージもあり、彼女が日本の読者を「理解者」として非常に評価していると書いてくれてます。
日本の雑誌などのインタビューで、どうでもいいような上っ面なことよりも、より深く作品を掘り下げて質問するという印象があるそうなのですね。
そして、日本語の「余白」という言葉に感動を覚えた、と。
絵画の何も描かれていない部分に意味を見いだす言葉として。そして、余白の大切さは、ジンセイにおいても、小説においてもある、と。
なにげに、バーバラ・マクリントックが「余白」の話題の中で顔を出すのがチャーミング。
あのトランスポゾンを見つけたコールドスプリングハーバーのバーバラ・マクリントックです。
さてさて、特集を読んで、あらためて彼女の多作と、まるで星座のように並ぶ、カニグスバーグ宇宙に思いをはせたわけですが、じゃあ、北極星はどこでしょう。
ある評者は「魔女ジェニファー」としていたけれど、ぼくは「クロウディア」派。
ほかのを読んで、カニグスバーグはちょっとリクツっぽいなんて思っている人は、読んでみて。
あと、知っている人は知って行けれど、「クロウディア」は大貫妙子さんが歌にしてますね。「みんなのうた」でも流れていたことがあるような。