川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

代替医療のトリック(ちょっと追記)

2010-02-28 21:22:20 | ひとが書いたもの
代替医療のトリック代替医療のトリック
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:2010-01-30
評判のシンの新作。
一気に読んでしまった。
評判通りのよい作品。
けれど、期待した「突破力」のようなものは感じられず。

よい、というのは、本当に難しいこのテーマをEBM(科学的証拠にもとづいた医療)を物差しに、うまく解きほぐして伝えてくれること。
バランスよく、また、できるだけフェアな立場から(科学的根拠に忠実であろうという軸がぶれない)述べてくれていて、たぶん、この筆致は多くの人に「響く」ものだろう。

日本の著者によるもので、これだけ丹念なリサーチに基づき書かれた類書はないわけだから、代替医療にどんな立場からでも興味がある方は読むべきだ。
「べき」といってしまえるだけの「強さ」をこの本は持っている。

なのに、「突破力」を感じられないのは、問題の性質上仕方ない。無い物ねだりか。
つまり、いきなり、前書きにも書かれている通り、この本は、最初から立場の決まっている人には響かない。

ビリーバーの人たちには響かないだろうし、「代替医療なんて全部ウソ」と思っている人には書かれる意義も認めてもらえないだろう。

で、内容は、やはり、読んでください、ということにしておいて、ピンポイントで少し。

著者の真摯な問いかけとして、ホメオパシーなど、プラセボ以上の効果はなく、なおかつ、それ自体、無害なものは、放置したとしても、「プラセボ」だけで意味があるのではないか、という論点を考えている部分が印象に残った。

結論は、ダメ、なのだ。
たとえば、ホメオパシーを「公認プラセボ」として医学共同体だけの「プラセボ以上ではないけれど、プラセボとして活用する」秘密を維持することにしたとする。

想像するだけでもおぞましい。
医師や関係者は、ずーっとウソをつき続けなければならなくなる。
ホメオパシーが持つほかの側面、たとえば、予防接種への否定的見解だとか、ホメオパシーのみを有効な治療と受け取る強いビリーバーが、より適切な治療を受ける機会を奪うとか、いろいろなことにつながっていく。

結局、正直が一番ってことになるのだが、考えて見れば、通常の薬にも、プラセボ効果はあるわけで、プラセボのためにホメオパシーを推奨することは、やはり変なのだった。

むしろ、ホメオパシーの施術者(というのかな?)、ホメオパスが患者と強い信頼関係で結ばれているがゆえにプラセボが効きやすいのだとすれば、通常医学による医療で、医師と患者の間で信頼関係が弱くなりがちなことにこそ問題があるのだろう、という主旨の話も、なかなかはっとさせられた。

さらに、代替医療がもしも、プラセボ以上の効果があるなら、それは代替医療ではなく、通常医療たりうる、という主旨のことが述べてあって、再度はっとさせれるのだが、この本の中でもいくつも例示されている通り、最初は「代替」だったものが、有効性を確立し、通常医療になったものは数多い。

そうならず、長いこと「代替」に留まっているものは、やはり、EBM的な証拠が得られないのだと考えた方が自然だ。治療効果が何倍も違うなら、いとも簡単に証拠は得られる。だから、効果はあったとしても「画期的」なレベルは期待できない。

何年か前に母が甲状腺がんの手術をした時に、善意からいろいろな代替医療を勧めてくれる母の友人たちがいた。
母は、その都度、心揺れたりするのだけれど、なんだか高価だったり、逆に害がありそうだったりで、やめときなよと説得するのに苦労した。

その時、一番、有効だったロジックはまさに上の議論を言い換えたようなもの。

・かあさん、それって、十年以上前から、効くとか効かないとか言われているよね。飲んで治った人の話ばかり聞こえてくるけど、飲んで治らなかった人の方がすごく多いと思うよ。あと、飲まないで治った人もいると思うよ。誤診とか、何かの拍子とかいろいろあるだろうから。それに、製薬会社が、がんの薬を探すのにどれだけお金を使っているか知っている? もしも、これが本当にがんに効くんだったら、とっくの昔に、どこかの製薬会社が薬にして大もうけしているよ。そうならないのは、ちゃんと調べたら効果がなかったってことなんだよ。

みたいなふう。

というわけで(?)、代替医療について知りたい人には星5つクラスにお勧め。
けれど、やっぱり、シンの筆力、調査力によっても、あっちいっちゃった人には届かないのだなあ(予測)としみじみ思うのだった。

ほんと、筆力、調査力の問題じゃないんだ。

この点において、菊池誠さんの新刊の方が、ずっと有効かもしれないと思ったりもする。

追記
信頼関係について。
母が上記のごとくのリクツで納得したのは、別にぼくの理屈が素晴らしかったからではなく、親と子としての信頼関係があったからなのだとはたと気づく。
代替医療のグルに何かを求める人は、今の医療を冷たい、非人間的なもののように感じてしまっているのだろうか。
医師よりも、グルを信頼してしまう傾きが、我々の社会にあるのかもしれない。
そこのところの指摘は大事なことだとあらためて思った。

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「星と半月の海」文庫版が予約可になっています。

2010-02-27 23:30:23 | 自分の書いたもの
R0011985
星と半月の海 (講談社文庫)
価格:¥ 610(税込)
発売日:2010-03-12

3月12日発売ですが、すでに予約可になっていますので、お知らせします。

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イギリスの学校理事会ことなど

2010-02-27 14:56:55 | ひとが書いたもの
イギリスの教育改革と日本イギリスの教育改革と日本
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2002-08
ニュージランドと呼応するかのように行われた教育改革(1988年)のことを主たる興味として読む。
時期的には、ニュージランドより1年先行しており、ニュージーランドが「明日の学校」を構想するモデルになったことは間違いない。

けれど、学校理事会(ガバナー)制度は形式上似ていても、完全に似て非なるものに仕上がった感が強い。
いや、本当に違うのだ。

ぼくがニュージランドの教育は、コモンウェルス(英連邦)からこぼれ落ちた、とつい最近書いたゆえんでもある。

違いはというと……
・イギリスには、日本の教育委員会に相当するLEAローカル・エデュケーション・オーソリティがあるけれど、ニュージーランドにはない。

・イギリスの学校理事会は、保護者だけでなく、「地域の人」やLEAが参加する。そして、むしろ、保護者からの参加が募りにくいことに悩んでいる。保護者がメインであり、ほかのステークホルダーはなにか特別な事情がないかぎり入ってこない、ニュージーランドの方がよりすっきりしている。そのすっきりさが、「保護者の参加」を促しているのかも。

・ヨーロッパで最も「学力テスト多発型」といわれる仕組みを指向した。これも、ニュージランドの「ゆるゆる」と正反対。また、学力テストの結果をすべて公開する「リーグ・テーブル」もイギリスにはあり、ニュージーランドにはないもの。

・学校を評価する評価機関は両方にある。イギリスのOFSTED(Office of Standards in education)とニュジーランドのERO(Education Evaluation Office)も似て非なるところがある。イギリスではリーグテーブル(学校の成績順位表の発表など絶対評価の側面)。しかし、ニュジーランドでは、絶対評価はせず、個々の学校のよいところをのばし、悪いところを改善するべく支援するとの立場を貫く。

なんてところ。

同じ学校理事会と訳されるものをもちながら、かなーりきつく感じる英国と、ゆるゆるな新国の違いというべきか。
これはぼくはきわめて本質的なことと感じるのだ。

*********
それはそれとして、本書でおもしろかったのが、日本の塾と公立校との関係の考察。
つまり、日本という国では、誰が制度設計したわけでもなく、つまり、意図せずして、教育の民営化が進んでいる国何じゃないだろうかという問い。

塾や予備校は通年のカリキュラムを持ち、完全に学校とかぶっている。
学校教育・学校外教育(?)の二重構造であって、こと受験学力については塾・予備校なしには成り立たない。
この「民営化」が、制度設計の隙間からはみ出したまま、定着しているのが、独特なのだ、と。


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H&A

2010-02-26 21:09:17 | 日々のわざ
花とアリス 通常版 [DVD]花とアリス 通常版 [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2004-10-08
またも蒼井優つながり。
親はおもしろがってみてるが、娘は局面局面を楽しんでいるかんじ。
すごくきれいな桜の花とか、アリスの様々な機転とか。
ウソがばれちゃうシーンは、あーあっ、てかんじで。

で、そろそろ蒼井優シリーズはおしまいかな。
娘のベストは、「亀は意外と」の優ちゃんだそうです。
亀は意外と速く泳ぐ デラックス版 [DVD]亀は意外と速く泳ぐ デラックス版 [DVD]
価格:¥ 4,935(税込)
発売日:2006-01-25


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各国いろいろやっているようだけれど、lerning to learnを目指す方向性はかなり一致している

2010-02-26 19:30:49 | ひとが書いたもの
確かな学力と豊かな学力―各国教育改革の実態と学力モデル確かな学力と豊かな学力―各国教育改革の実態と学力モデル
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:2007-03
イギリスの教育改革について興味を持って読み始めたのだけれど、むしろ、韓国やシンガポールに目がいってしまった。
韓国には生活科相当の「かしこい生活」や、道徳相当の「正しい生活」という教科があるのに、ちょっとトリビアながら反応してしまったり、学力増進と国家の将来を重ねる政府と、エリート層の個人主義の乖離の問題とか、我らがニッポンよりも相当きついところに追い込まれているように読めた。

シンガポールって、「子どもたちが、勉強が好きと答える」ナンバー1の国。でも、その秘密はよく分からなかったなあこの本では。シンガポール在住の友人も、なぜかと首をひねっていたっけ。

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「埠頭からの釣りにはまる」ニッポンをおやすみ13回

2010-02-26 10:35:17 | 自分の書いたもの
Mt_001_2集英社文庫のウェブサイトでの連載、「ニッポンをお休み!」の第13回がアップされました。
今回は、埠頭から釣ってます。
ボラからサメまでいろいろです。
全部食べます。
おいしいです。


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ニュージーランドの「ゆるゆるで回す「明日の学校」体験記」2回目アップです

2010-02-26 10:17:41 | 自分の書いたもの
2126151
本日中なら無登録で読めます。
明日からも無料で読めます(要登録)。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100223/212936/
原稿用紙換算30枚近く。(いまだにそんな換算をすることがあります)
ウェブにのっけるには大きな分量ですが、ぜひ。

日本の1/4の時間で、普通の父母たちが学校を動かす」というのがタイトル。
なにとなにを比較して1/4と言っているのかというと、単に自分のPTAに費やした時間と、ニュージーランドの学校理事会メンバーが使う時間で、本来比較対象ではないものを、あまりサンプル数の多くないところで比べていることはご承知おきを。
まあ、そんなに外していないと信じるから、こういう書き方をしているわけだけですが。


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「さらばゆとり教育」は少しPTA本だった(ちょっと前のPTA役員経験者に「成功体験者」が多い理由)

2010-02-25 10:39:49 | ひとが書いたもの
さらば ゆとり教育   A Farewell to Free Education (光文社ペーパーバックス)さらば ゆとり教育 A Farewell to Free Education (光文社ペーパーバックス)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2008-01-24
この本を読んだからといって、「ゆとり教育」の全貌がわかるわけではないし、メリット・デメリットを把握できるわけでもない。
けれど、なんだか、ぼく自身、感じていた、「あの頃」に決定的に我々が失ってしまったものというのに思いをいたす。
あの頃というのは、学力低下の危機感が社会に浸透し、教育基本法が変わり、ふたたび、学校が詰め込みベクトルの方向に乗りつつあった頃。

今から考えると、藤原さんの和田中も「ゆとり」と同じベクトルに乗っていたのだなあ。「よのなか科」なんて、自由な時間の使い方をしていたわけだし。
知識を詰め込むのではなく、フリーハンドを増やすこと。そして、たとえ、3カ国しか外国のことを習わなくても、徹底的に「調べ方」を深めていく。って、この前までいたニュージーランドの学校も結構、この方式だ。

しかし、「考え方」を身につけさせるにあたって、統計を高校数学からなくてししまったり(これは「ゆとり」ではなかった? この件、本文中には言及なく、ぼくの記憶に頼って書いています)するのは、どうか、という思いも強くした。統計学は、今のサイエンスの基本言語であって、統計学の基本概念なしには、たとえば、リスクコミュニケーションすら難しくなってしまう。
ちなみに、ニュージーランドでは、初等教育の算数が「算数と統計」と題されていることに衝撃を受けた(あ、ほこれもぼくの個人的体験)。

もっとも、著者は本書の後半で、「ゆとり批判」として投げかけられた多くのことが、実は、年代的に「ゆとり世代」ではなく、的外れだったことを指摘しており、それは説得的。
がっつり読む人は検証してみるといい。

それはそれとして、ぼくが面白くてならなかったのは、PTAについての記述。
ぼくより5年、いや10年くらい「先輩」のPTA役員経験者で、みょうにPTA大好きな人がいる理由がわかったかも、というキモチになった。
ぼくは1990年代に、PTAの黄金期があったのではないか、と勝手に想像してきた。
それは、学生運動経験者などが、ちょうど親世代で、PTAをひとつのチャネルとしてうまく使ったから、とか、いろんな仮説があったのだけれど、寺脇さんの回顧によって、少なくとも「黄金期」だったことは確認できたような気がする。

週休二日、ゆとり教育。

そんなことがガチで話し合われた。
寺脇さん自身、2001年の秋田大会まで、5回連続で出席したそうで、そこで、保護者たちと膝をつき合わせて対話してきた。全国大会だけでなく、各ブロック大会にも足を伸ばして、対話を続けた。
これかは彼に限らず、省としてPTAといっしょにやっていこうという機運が高く、課長クラスがあちこちに顔を出して意見交換するなど普通だった。

そして、2001年秋田大会にて、ゆとり教育をPTA(日P)が支持するところまで、熱気に溢れた議論の現場があったということなのだ。

へえっ、と驚くし。

ある日P経験者が、「日Pがひどい部分があるのは本当だとしても、使いようでもある」という主旨のことを述べたこともちょっと納得できる。

しかし!

残念ながら、その頃の日Pも、実は、保護者を代表しているように見えて、代表していなかった(自動加入で、ほとんどの保護者がじぶんが日P会員だと知らない)わけで、その架空の代表性をもって、熱気溢れた秋田大会を手放しで賞賛するわけにもいかない。

こういった「黄金期」を経験した後で市民運動系の活動をしているあるPTAの役員経験者の先輩と話をした時に、P連だってきちんと議論をして行政にノーを突きつければいいというようなことを言われたのだけれど、その時に感じた違和感と同じ。

本当は代表していないマスを代表していることになってしまう、PTAの連合体の構造はとても危険だ。

行政がうまく使うのも危険だし、市民活動家がうまく使うのも危険だ。

いわば、指輪物語の指輪みたいなもの。大ききすぎる力だ。

映画で、フロドが、エルフの女王に指輪を託そうとするシーンを思い出すんだよね。
エルフの女王が急に、こわーい、顔になって、ああ、この人に指輪を託したら、悪ではないけれど、徹底的に冷酷な正義な束ねられる、とんでもなくこわーい未来が待っているのだ、と。

結局、指輪は滅びの山に捨てなきゃならないのだ、と。
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とまてさんが「PTA読本」(文部省内PTA研究会、時事通信社共編1948)なるものを発掘してきた。す

2010-02-23 21:07:42 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0011140とまてさんのブログを見てくださいな。
http://ameblo.jp/yodandesu/entry-10466221937.html
1948年、文部省内PTA研究会なるグループの著作。

「本来」のPTAを目指した文部省の「啓蒙活動」がしっかりあったのですね。

「会員に強制加入が多い。従って、PTAの趣旨、目的を理解していない人が多い」ことを文部省が問題点として挙げていて、今としてみるととても新鮮。

以下、コピペ。
*********
PTAの現状に対する反省 今日わが国のPTAの結成数は、右のように(7割乃至8割)相当数にあがっているがその運営の実際を見ると、残念ながら、殆ど在来の父兄会、保護者会、学校後援会等の看板の塗り替えに過ぎないものが多い。今日のPTAの現状より見て、注意すべき点を述べよう。

民主的団体としての性格を欠いている。(組織、運営)
役員 相談役、顧問などを設け顔役を並べている所が多い。選出の方法も適当でない。役員殊に会長には婦人の進出が望ましいにもかかわらずわずかに0.5、副会長には26%しかでていない。一般にPTAが、B(ボス)TAの評を受けるほどボス的存在が役員として活躍している

会費 
会費に甲乙があったり、しかも世帯や児童を単位とした所が大部分である。会費は会員を単位とすべきであろう。しかも金額は高過ぎ、滋賀の小学、中学の零、富山の小学の零の例もあるが、中には島根の如く月300円徴収しているところなどもある。一般に月額20円乃至50円が一番多く、金額は小学、中学、高校の順序である。

会合
総会は月に一回位持つべきなのに、年に一、二回、しかも学校側の一方的報告に終っている所が多い。
先生に対する生活補給金 全額の約七割が生活補給金を出している。このことは現在の日本のPTAの性格を良く現している。これは一刻も早く解決されなければ、折角のPTAもその根本においてグラつくことになる。従って、父兄と先生と平等を建前とするPTAが先生から会費をとらず、会員として特定の地位を与えている場合が多い。岩手県176こう中とらぬもの127、山形県254中201(小学校の場合)という割合である。
割当寄付をしている所が多い。
会員に強制加入が多い。従って、PTAの趣旨、目的を理解していない人が多い。
相変わらず学校側が主導性を握っている。


 先般「こども放送討論会」で、ある小学校の女生徒から、「近頃、PTAというものができて、お父さんやお母さんを寄付金で苦しめていますが、なんとかならないものでしょうか。」という質問があった。しかし、笑いごとでなく、これが日本におけるPTAの現実の一面である。こう考えてくると、われわれは、すでにつくられたPTAに対する鋭い批判検討をなすと共に、真のPTAの本質、性格、あり方に対する研究を怠らないことこそ 誤られたPTAを軌道に戻し、その健全なる発達をはかる上において、現在の最大急務であろう。

***********

志高し。
そうそう、もともと総会は毎月、というのが正しい、とされていたのですね。
しかし、それが、とうてい無理なほどライフスタイルがかわっていって、今では運営委員会が毎月でないところすら普通。
ま、これは仕方ないとはいえ(総会が毎月だったら、もうひーひーいってしまいます)、「上部団体」の会合に参加するのをやめて、総会を毎月やった方がよほど健全かもとも思います。


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一日でこの本を読み切ってしまうぼくは、真面目な読者ではない。でも、魅力的なんだ。

2010-02-22 22:20:13 | ひとが書いたもの
フェルマーの最終定理・佐藤‐テイト予想解決への道 (類体論と非可換類体論)フェルマーの最終定理・佐藤‐テイト予想解決への道 (類体論と非可換類体論)
価格:¥ 2,625(税込)
発売日:2009-01
「類体論と非可換類体論」シリーズの最初の本。
概説に徹していて、後続よりは一般書に近い。とはいえ、数式はバリバリ。
それなのに、加藤さんらしい文学性に満ちている。

素数はこの物理的世界ではそれほど目立たないけれど、実は裏方として、この宇宙を協力して支えているのではあるまいか……中略……「おおい、7さん、しっかり宇宙を支えているか」「大丈夫だ、19さんの所は大丈夫か」「ありがとよ、でも、腕がしびれてきた」「19さん、がまんだ」

とくる。

そういう部分にしびれつつ、カワバタは、きのうよりもちょっとだ非可換類体論について、分かったつもりになりました。

なお、こういう本を読むときに、つい探してしまう、字面の強い言葉。

今回は……

虚数乗法

なんか、格好良い。
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100万円と苦虫女

2010-02-21 23:19:12 | 日々のわざ
百万円と苦虫女 [DVD]百万円と苦虫女 [DVD]
価格:¥ 4,935(税込)
発売日:2009-01-30
帰国後、ふたつめのDVD。
息子は、早々に脱落で、蒼井優が好きな娘と見る。
おもしろー。
3回の転居に、それぞれ、微妙なシンメトリーがあり、ぐるぐる深まっていくのがよし。
ラストも、ジャポネ好みじゃないでしょうか。

見終わった後での娘の質問。
「机の上に花瓶があったら、わたしはお祝いしてくれたんだと思ってうれしい。なんで割ったの?」
素朴すぎますね(笑)。

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「PTA、実は入退会自由」という記事(@朝日新聞教育面)に登場しています

2010-02-21 11:28:07 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0011096これ、娘が、CHCで通っていたバレエスクール。全然関係ないですが……。

で、表題の通り、本日の朝日新聞教育面に2/11に横浜で行われたシンポジウム「これからのPTAのあり方」についての記事が出ました。

記事には、

「PTA 実は入退会自由」
周知の是非 シンポで議論
賛成派「義務化で負担」 反対派「活動衰退」


と、3つの見出しがついています。興味のある方は、ぜひ、読んでやってくださいませ。

その中でぼくもコメントしていて(シンポの中の発言を採用されていて)、

ボランティア組織と知らないと、PTA活動は義務になり、役員はすり減ってしまう。入退会は任意と文科省が広報してほしい

などと述べております。
それについてちょこっと補足しておきますね。
これまでのPTAでは、本当にこの件は誤解され続けてきて、役員ですら半分の人が自由に入退会できる事実を知らなかったわけです(記事参照)、また、実際にそれを入会時に説明しているところは17%しかなかったわけです(同じく記事参照)。

個々のPTAで、まっとうな「会」になるべく努力するのは当然、ひとつの道なわけだけれど、それじゃあ、どうしようもない局面も多々あって、そもそも「PTAを作ろうとかつて旗を振った文科省が、PTAは自由な入退会できるんですよー」とキャンペーンを張るのは十分自然だと思うからです。

1954年に文部省(当時)が策定した「父母と先生の会」第2次参考規約には「会員になることも、会員にとどまることも、自覚に基づく個人個人の自由であって、いささかも強制があってはならない」と「自由入会」の精神がうたわれている(記事参照)わけですしね。

それを踏み外した団体を、社会教育関係団体として厚遇し続けるのは無理があるかなあと思ってやまないので、せっかくの機会ですし、文科省の現役社会教育課長に問うた次第。

しかし、扱いが社会教育関係団体である以上、文科省が直接「指導」することは困難。
それは分かってます。逆に、「指導」がばりばり入るのも困ります。
ですので、記事の中にもあるように、文科省社会教育課の神代浩課長が「教育委員会や校長には任意であるという意識を広めたい」と話したという落としどころは、ほぼ満点だと感じました。

ほぼ、というのは、もう一点、お願いしたいことがあるから。

文科省も、各レベルの教育委員会も、PTAが保護者を代表しているという前提で接するのを辞めるべき。

ということ。
任意に集まった人たち(網羅性、代表性はない)のだと認識していただければ、自然とそうなるはずだと期待します。
逆に、今、日P・文科省、各P連・教育委員会、個々のPTA・学校、のあいだで「PTAが保護者を代表しているという前提で動いている仕組み」があるなら、そういうことはやめていただきたい、というのもあるわけです。

ここまで、文科省をはじめとする行政・学校サイドにお願いしたいことでした。

もしも、シンポジウムに日Pの現役の方がいれば、「PTAは任意ですよキャンペーン」はそっちにお願いする方が自然だったという気はしています。当然のごとく。

PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)
価格:¥ 819(税込)
発売日:2008-10

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帰国後の初DVDは「ハッピーフライト」

2010-02-20 22:35:57 | 日々のわざ
ハッピーフライト スタンダードクラス・エディション [DVD]ハッピーフライト スタンダードクラス・エディション [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2009-05-22
水曜日の半額デーに借りておいたものを子どもたちと観た。
なんだかおバカな雰囲気ただよわせつつ、かなりまともなお仕事もの映画として評価されているらしい。
実際、おもしろい。飛行機とばすだけで、これだけの人たちが絡んでいるのだと分かるだけでも。
チーフパーサーかっこいいし、フライトディレクター(たぶんそういうのだと思う)もかっこういいし、プロフェッショナルってすげえよなと思わせる映画でした。
うん、ええもん観た。

ANA全面協力だったらしく、こんなスピンオフ本も出てた。きっと息子がほしがるなあ。
ANAで知る!「ハッピーフライト」の世界 (イカロス・ムック)ANAで知る!「ハッピーフライト」の世界 (イカロス・ムック)
価格:¥ 880(税込)
発売日:2008-10-24


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ニュージーランド教育事情をめぐる反響がさっそく

2010-02-20 12:40:24 | 自分の書いたもの
R0011084ゆるくて、ゆるがないコミュニティをどう作る?~川端裕人のゆるゆるで回す「明日の学校」体験記。の件、オンラインメディアでも閲覧数の多いところに出してもらうと、結構、コメントがたくさんされるものだ。
トゥイートもけっこうあるし、ブログでも、きのうのうちにエントリがいくつか出た。

新国通信さん
http://nzmama55.exblog.jp/12865688/

カシノユウタさん
http://kashino.tumblr.com/post/397905337

草履で歩きながら考える さん
http://blog.goo.ne.jp/yamyam00/e/47296818de556557b38a71b3a77cabb4

OYZ.Netさん
http://cluboyz.seesaa.net/article/141628461.html

新国通信さんは、ニュージーランド在住だ。
ご意見ごもっとも。
実際、今、ニュージーランドの教育は21年前に導入された「明日の教育」をリフォームしようというモードに入っている。
大枠は変わらないけれど、もう少し、「ゆるくなくなる」かもしれない。それについても、連載の中で当然述べる。先だけど。

なお、日経ビジネスオンラインには、記事そのものにコメントできるようになっている。編集部による承認制なので、きのうの夕方以降のコメントは反映されていないのだけれど、それでも20ばかり、真摯な反応があり、うれしい。

もっとも、現時点では、ニュージーランドの「学校教育」そのものを主題にした連載と捉えられているフシがある。
実は、焦点は、「学校共同体」。
保護者と学校のかかわりの話。
もちろん、それを語るには、学校教育の現場についてある程度知ってもらうことが大事で、だから、一回目は、あんな形になった。

次回以降は、もっと保護者よりになっていきます。

あと、英連邦の枠組みの中で、ニュージーランドの教育を論じたほうがよいという示唆をしてくれた人がいたけれど、たしかに、ニュージーランドの教育は(いや、教育だけじゃなくて社会そのものが)コモンウェルスをモデルにしている。
でも、ニュージーランドの教育制度は21年前にそこからはみ出してしまった。
そこにいたる歴史的背景として、コモンウェルスは意識するけど、わざわざ調査しに行こうというふうでもないのでした。

結局、体験アンド取材記なのです。

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MOE2月号の「絵本屋さん大賞」

2010-02-19 12:54:28 | ひとが書いたもの
MOE (モエ) 2010年 02月号 [雑誌]MOE (モエ) 2010年 02月号 [雑誌]
価格:¥ 800(税込)
発売日:2009-12-28
もう書店になくてネットで買うしかないのだけれど、今更ながら買った。

「絵本屋さん大賞」というので、昨年の絵本からベスト30が選ばれている。同時に読者が選ぶベスト30もある。
半年まるまるいなかったので、空白を埋める意味でも大変うれしい特集だった。

選ばれていたベスト3は……
つみきのいえつみきのいえ
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2008-10

BとIとRとDBとIとRとD
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2009-06
しごとばしごとば
価格:¥ 1,785(税込)
発売日:2009-03


とくに「つみきのいえ」は、読者ベストとダブル受賞ですごい。

酒井さんは本当にもう大御所、というか、充実した仕事をずっとされている。

そして、「しごとば」は、すごい迫力。プロの現場というのが、ただそれを丹念に描き込むだけで、かくもわくわくさせられるものだとは! 小説だと「お仕事もの」を書いたとしても、ある部分詳しく書いたら、ほかのとこは抜くとかするのだけれど(ぼくは、って意味です)、あるアングルだけで同じ場所を徹底的に書き込むというのは、まったく別の手法であり……てな理屈抜きにすごい。

あと、しりあがり寿さんの「走るチンチン」がランクインしてました。
はしるチンチン (えほんのぼうけん)はしるチンチン (えほんのぼうけん)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2009-04-18

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