川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

タンチョウは悪代官か?

2011-03-28 12:52:23 | ひとが書いたもの
どうぶつさいばん タンチョウは悪代官か?どうぶつさいばん タンチョウは悪代官か?
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2006-04
あべ弘士さんが絵を担当する「どうぶつさいばん」シリーズの第二弾。
北海道を舞台に様々な動物が登場し、あべさんの動物を描く画力がみごとに発揮されている。
悩ましいのは、お話しが、「物語」になる前の「生」のままという印象が強く(気になったら読んでみてください)、子どもに直接ぶつけることを想定すると、ある種の気恥ずかしさを伴う。

ぼくもかつてそういう意味で気恥ずかしい本を書いたことがある。
オランウータンの本は、いかに正論を言おうと、それを子どもにぶつけてどうすると、あとで自分で思った。
そこで、「サボテン島」の時にはずいぶん注意して書いた。
オランウータンに森を返す日 (旺文社ジュニア・ノンフィクション)オランウータンに森を返す日 (旺文社ジュニア・ノンフィクション)
価格:¥ 1,300(税込)
発売日:2000-04
サボテン島のペンギン会議 (人と“こころ”のシリーズ)サボテン島のペンギン会議 (人と“こころ”のシリーズ)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2002-09


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ギャングエイジ11回目「レイコ先生」が公開されました

2011-03-22 11:33:49 | 自分の書いたもの
Gangウェブメディア「文蔵」にて、連載中の「ギャング・エイジ」第11話「レイコ先生」が更新されました。
なんだかんだいって、そろそろ「てるてる先生」の1年間が終わりそうです。
あとは、終章を残すのみ。
きっちり12回で終わります。

http://www.php.co.jp/bunzo/web_bunzo_list.php#kawabata

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ヒロシ君と一緒(やんちゃジデンと、おっとりヒロシ)

2011-03-21 13:16:54 | 川のこと、水のこと、生き物のこと
Img_9990ジデンくんとほぼとおない年(月)生まれのヒロシ君も登場。

日本の自治体の首長の訪問を受けた日に生まれたので、名前をもらったとか。
ヒロシ君は、ジデン君に比べておっとりした性格。
ミルクを飲むのも、だらだらやってます。10倍くらい時間かけてる。

でも、オランウータンって不思議なもので、小さい頃におっとりしてても、独り立ちする頃には、すごくしっかりすることがあるんですって。
ヒロシくんはどうでしょうか。

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続・チャーズ

2011-03-20 19:41:19 | ひとが書いたもの
〓子(チャーズ) (続)
価格:¥ 1,029(税込)
発売日:1985-08
古書で手に入れて、一気に読了。
理想的には、チャーズと続けて読むべきと思うが、これだけでも独立した話として読めるかもしれない。

非常に力強く、また、壮絶な本だった。

言葉にするべき感想というより……「大地の子」読むなら、こっちを読みなよ、と心底言える。

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なごもう!オランウータンべいべ、ジデンくん2@マレーシア

2011-03-20 17:50:21 | 川のこと、水のこと、生き物のこと
Img_5510好評につき(?)さらに公開。
ジデン君は、やんちゃです。
そして、人が好きです。
人が好きなのが、彼にとってよいことなのかどうかイマイチわからないけどれど、圧倒的にかわいいのは事実です。
世話係の女性はもう9年もここで働いているけれど、歴代で一二を争う愛嬌だと。

実は隣のベッドには、ヒロシくんというべいべがいます。
また紹介しますね。

と書いたら、ジデン君大人気みたいなので、もう一枚、写真を追加。
Img_5512ほんと、やんちゃです。
しょっちゅうカメラに手を伸ばしてきて、レンズをペタペタやりたがるし。

この施設で、5頭のオスと4頭のメスの創設個体がいて、毎年、どんどん赤ちゃんが産まれているんですよね。
これだけ、飼育下でまとまっているところは、世界でもいないから、その意味でも貴重なところ、といえると思います。

もちろん、諸々、プロブレマティック名部分はあるとはいえ。

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書道ガールズ!!

2011-03-19 14:10:40 | 日々のわざ
「書道ガールズ!!私たちの甲子園」 [DVD]「書道ガールズ!!私たちの甲子園」 [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2010-09-17
いわゆるガールズものは、娘と一緒にコンプリートをめざしている。
そこで、書道ガールズである。

お話しの組み立ては「薄いフラガール」とでもいおうか。
言い出しっぺの子が転校してしまい(フラガールの徳永エリの役まわり)、町おこしの話でもあり、また、うらぶれた指導者の再生の物語でもある。
指導者に関しては、若干、逆境ナインの雰囲気あり。クライマックスでの彼のつぶやき「あきらめるな」を、ぼくは勝手に「それはそれ、これはそれ」と空耳していた。

で、楽しかったです! 四国、いいなあ。
次は成海璃子つながりで「武士道シックスティーン」かな。なにやら、この2作は同じ年に公開されたようで、ちょっとびっくりだ。

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なごもう!オランウータンべいべ、ジデンくん@マレーシア

2011-03-18 17:20:05 | 川のこと、水のこと、生き物のこと
Img_5405ペナン近くにある保護施設、オランウータン島にて撮影。
地震の直前、取材で訪ねていました。ちょっとプロブレマティックなところもありながら、どんどん赤ちゃんが産まれている不思議な施設です。
このジデン君は、人工ほ乳で育てられているのだけれど、乳児の段階では、人間も言葉は出ないし、はっきり言って「一緒」です。

なお、ディスタゴンで撮影。ちょっと絞れば周辺減光は気にならなくなるものですね。

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表現する仕事がしたい!

2011-03-17 19:48:51 | ひとが書いたもの
表現する仕事がしたい! (岩波ジュニア新書)表現する仕事がしたい! (岩波ジュニア新書)
価格:¥ 819(税込)
発売日:2009-06-19
岩波ジュニア新書の「お仕事シリーズ」のひとつだ。
安野モヨコ、おおたか静、荻上直子といった表現者のインタビューが収録されている。

子どもの頃のこと、なぜ「表現する仕事」にいきついたのか、喜びは? 苦労は? そして、続こうとする人たちへの助言は? といったふう。

「幸福のスイッチ」の安田真奈氏のインタビューがすごく親近感が持てた。
映画監督として独立する前に、8年半の企業勤めがあり、ながく「兼業」していたこと。当然のことながら、眠たい目をこすりながらがんばらなきゃならない局面がたくさんだったこと。現在子育て中ってこと。

まあ小説は1人でできるので、そこが大きく映画と違うんだけどね。
ちなみに彼女が自分に課していたという作品におけるPCDAサイクルは、とても大事なことだ。個人的ながら、ぼくはそこが弱いなあ。次々目の前に書きたいことがあるから、芸を磨き深めていっている気がしない。


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「小6教育技術」の巻頭特集に執筆

2011-03-17 17:55:26 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
小六教育技術 2011年 04月号 [雑誌]
価格:¥ 1,100(税込)
発売日:2011-03-17
テーマは「保護者との信頼関係を構築する方法」。
5ページにわたる特集です。
自分自身の保護者としての体験に加え、様々な先生に話を聞いてまとめました。
これも、とてもニッチな雑誌ですね。
小学館が出しているんですよ。

しかし、どうしてぼくはこんなところに、って感覚なきにしもあらず。勉強になったけど。
次作の小説につながる出会いも多し。

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月刊「校長先生(プリンシパル)」にPTA連載開始

2011-03-17 17:41:09 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
月刊 Principal (プリンシパル) 2011年 04月号 [雑誌]月刊 Principal (プリンシパル) 2011年 04月号 [雑誌]
価格:¥ 620(税込)
発売日:2011-03-12
これまた、うっかり未紹介物件。
月刊プリンパル(校長先生)という、とてもニッチな雑誌に、「校長先生のためのPTA入門」的な連載を12回の予定で始めました。

1回目は、導入部。
校長からは、なぜPTAの「実態」がみえないかを述べ、実際にPTAが持っている問題として、よく語られる保護者への過大な負担と、学級経営上大切な保護者会(懇談会)をしばしば役決めなどで圧迫してしまう現実を語りました。

じゃあ、どうするか、校長には何ができるか、というのが、1年を通してのテーマです。


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「雲の王」第二話、「月光環」が小説すばるに

2011-03-17 17:25:55 | 自分の書いたもの
小説すばる 2011年 04月号 [雑誌]小説すばる 2011年 04月号 [雑誌]
価格:¥ 880(税込)
発売日:2011-03-17
うっかりしてましたが、「雲の王」第二話、「月光環」が小説すばる4月号に掲載されています。
起承転結の「承」の回です。
挿画は青木幸子さん。
なんだか、こういう時って、自然と自分が書いたものを掲載をうっかり見落としてますね。

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「シーベルト」をめぐる混乱要素を、距離と速度の関係として理解してみる

2011-03-16 23:41:10 | 喫煙問題、疫学など……ざっくり医療分野
本日、息子とした会話より、なんだかややこしい「シーベルト」という単位の使われ方について、距離と速度の関係を考えると分かりやすいかもしれない、と思い書き留めておきます。

まず前提として、ニュースなどで時たま(いやしょっちゅう?)耳にすること。キャスターや解説員が、舌足らずのことが多いのですね。
たとえば──

******
福島第一原発の3号炉付近で、400ミリシーベルトの放射線が観測されました。400ミリシーベルトは、人体に急性障害が起きるレベルの放射線量です。
******

さて間違いはどこ?
中1の息子に聞いても、当然、見破ることはできません。なぜなら、彼はシーベルトという単位についてまだ何も知らないから。

では、さらに質問、

シーベルトという単位は、もしも、距離、速度といったものと比べるとどちらに似ている?

それでも、息子は分からないですね。これまた当然、シーベルトという単位について知らないから。

とりあえず、2つ目の質問について先に答えると、シーベルトは距離、速度の関係の中でいうと「距離に似ている」が正解です。

なぜなら、シーベルトというのは、生体への被曝の大きさの総量を指す単位だから。

時間当たりではなく、「総量」って意味です。
速度の単位は、時速ならkm/h (1時間あたり何キロメートル)とか、秒速ならm/s(1秒あたり何メートル)とか時間当たりを示す/hや/sがつくけれど、距離(kmやm)と「生体への被曝の大きさ」(sv)は、時間で割られたりしない量なわけです。

具体的な例を挙げれば……
高速道路を、ある時には時速100キロで、ある時には渋滞にはまって時速10キロで走りつつ、最終的に何キロ走ったかという「総和」が距離。「生体への被曝の大きさ」をあらわすシーベルトもそれと似た「総和」の単位なわけですね。

とすると最初に問うた「どこがおかしい?」という問いの回答も分かるはず。

******
福島第一原発の3号炉付近で、400ミリシーベルトの放射線が観測されました。400ミリシーベルトは、人体に急性障害が起きるレベルの放射線量です。

******

の中の誤りとは……

正門前で観測された放射線量は「400ミリシーベルト」とはいいつつ、本当は速度に相当する時間当たりの数値だということです。明言されていないので、それが「時速」なのか「秒速」なのかも、分かりませんね。
結局、「毎時」で語るのが標準のようなので(時速に相当)、そう理解するのが自然なようです。

そして、二度目の400ミリシーベルト(人体に急性障害をもたらす)への言及はあきらかに「生体への被曝の大きさ」の「総量」(距離に相当)を示しています。毎時400ミリシーベルトなら、1時間そこにいて到達する「総量」であり、毎秒だったら……1秒で一気にいきますので、すぐに急性障害ってことになるでしょう。

きのうきょうあたりから、このあたりに自覚的な書き手や話し手が多くなってきて、「毎時」とか「1時間あたり」などと、ちゃんと言ったり書いたりされることが多くなりました。
これはよいこと。

でも、両方とも同じシーベルトという言葉が使われるので、なんだか一瞬でもその場所にいるとまたたく間に急性障害になりそうな気がしてきません?

たとえばさっき例文を、ちゃんと正しく修正してみます。

******
福島第一原発の3号炉付近で、1時間あたり400ミリシーベルトの放射線が観測されました。400ミリシーベルトは、人体に急性障害が起きるレベルの放射線量です。

******

正しく言っているのに、シーベルトの単位を意味を知らない人が聞いたら、やっぱりすぐに急性障害になると思っても不思議ないと感じます。
実になやましい。

結局、情報の受け手側が勉強しなきゃならない部分も結構ある、ってことなんでしょう。

そこで、息子との会話の中で有効だと感じたのは、距離・速度との比較かなあ、というわけ。

高速道路を走っている車をイメージして、

******
目指すところは400キロ先にあるヨンヒャクミリシーベルト・ポイント。
ある時には、スピード違反して時速140キロで飛ばし、ある時にはオービスを警戒して時速100キロ未満で、またある時には渋滞で時速10キロに……と速度は変わるけれど、結果的に400キロを走り終えたら、ヨンヒャクミリシーベルト・ポイント到達。
*******

てなかんじ。

当然ですが、もしも、時速400キロでずっと走り通せる車があるならば、1時間で走破ってことになるわけですよね。

なんかぐるぐるとした変な論理構成の文章となりましたが、そういうことを、息子と一緒に話していた午後でした。
Make sense? 

追記
書いていて分からなくなったのは、毎時400ミリシーベルトなどと述べる時、単位面積あたりで受ける量なんだろうか、それとも標準的な体格の人間を想定して言っているのだろうか……やっぱり、素人です、わたくし。

追記2
調べました。正解は、1キログラムあたり(質量当たり)のようです。
もともとSvを弾き出す元になるグレイ(Gy)は、1キログラムあたりのエネルギー(ジュール)吸収、という定義なのですね。
つまり、質量あたり、というのが単位の中に隠されている、と。

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ホントに泣けてくるよ、ゴールデンスランバー

2011-03-15 23:45:01 | 日々のわざ
ゴールデンスランバー [DVD]ゴールデンスランバー [DVD]
価格:¥ 4,935(税込)
発売日:2010-08-06
伊坂作品を原作にした映画は、うちでは人気で、息子は「フィッシュストーリー」がベストだという。
そこで、きょうはこいつをみる。

息子は、行くはずだったクライミングジムが原発のために臨時閉館(余震の方がよほど理由になると思うのだが、まあ、どっちでもいい)、娘も習い事がキャンセル。ということで、急にひまーになってしまったのだ。

ツタヤが4枚で1000円セール(うちの地域はちょっと高い)をしていたので、4枚借りてきたうちのひとつ。


なんか、なけた。
娘なんて、細かい機微はよく分からないのに、大づかみにすごく面白いという。
息子は、まあ、フィッシュストーリーな人だから、これも気に入ったようだ。


ま、なにより、こんな終末感の漂う日々には、映画だとか読書だとか、粛々とした日常的なことがよく似合う。

そのために、取材を早めにきりあげて帰ってきたんだしね。

映画を見終わったら、なんと、福島第一の2号機の格納容器に穴が開いているだとか、また震度6の地震が富士宮であったり(こっちも結構揺れた)、ますます終末感が漂っている。

よし粛々といくぞ。
これから、PTA関連の原稿を直す。


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やっと「チャーズ」を読んだ

2011-03-15 18:05:09 | ひとが書いたもの
〓子(チャーズ)―出口なき大地
価格:¥ 1,029(税込)
発売日:1984-01
遠藤誉氏の別の本を読んでからずっと読もうとしつつ、入り口で挫折していた。
でも、旅先にもっていったら一気。

それにしても、壮絶な話だ。
国民党と共産党の両軍にらみ合いの中で、棄民状態となった難民たち。
なにかとてつもなく大きな歴史の力の中で、真空状態におかれ、いっさいの人間性を剥奪されてしまうような強烈な空間で、先に餓死した人たちの上で寝食を余儀なくされ、自らも衰弱していくというような経験は、たしかに「蓋」をしたくなる。

中国正史の中では「長春解放」として知られる事象の背後に、こんなことがあったとは……。

自らの「蓋をしていた」記憶の封印を解き、史料を探し、また、「チャーズ」を生きのびたサバイバーを捜し、そもそも、あの悲惨な事態が実在したことであったのかというレベルから解き明かし、まとめきった執念に圧倒されっぱなしだった。

パズルのピースをすべてはめたと思った瞬間、すべてが飛び散るような落としどころは、観念的ながらすごくよく分かる。

続編がある。それも読む。

なお、遠藤氏は、この本↓ではじめて出会った著者。物理学者なのだが、特異な体験から中国関連の著作が多い。
中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす (NB online books)中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす (NB online books)
価格:¥ 1,785(税込)
発売日:2008-01-31


これも大変な本で、お奨めできる。以前、簡単なレビューを書いた。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20080330

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日本の殺人

2011-03-15 02:10:31 | ひとが書いたもの
日本の殺人 (ちくま新書)日本の殺人 (ちくま新書)
価格:¥ 819(税込)
発売日:2009-06
読み始めて、ぐいぐい引き込まれたが、読了まで非常に時間がかかった。
カンボジアへの取材旅行に持っていって、飛行機の待ち時間などにやっと読み切った。

なぜそこまで時間がかかったかというと……議論が非常にこってり濃厚濃密だからだ。
また、固定観念を打ち破る系統の議論か多く、いちいち、本当にそうかと自問しつつ、時々、資料にもあたりつつ咀嚼しなければならなかったら。

しかし、そのわりには、一度読んだこの時点で、ディテールは抜けている。それくい濃い本だということで。
「犯罪の実相」という言葉があるとして、本当に唯一無二の「実相」などあるまいというのが、ぼくが普段から感じていることだ。この本では、おそらく「実相」のうさんくささを自覚しつつ、しかし、現在人口に膾炙している犯罪イメージが、少なくともあらそる意味で「実相」と乖離していることを示してあまりある。

一番重要な指摘は、これまでぼくたちが「実相」などを気にせずに過ごしてこられてきたメカニズムの解明と、それが今、成り立たなくなりつつあることについての指摘だ。決して犯罪が増えているわけではなく、社会の問題として。実はPTAが成り立ちにくくなっていることとも通底する。それゆえ、著者は、市民が、防犯や犯罪者の処遇に自覚的であらざるをえなくなる裁判員制度を支持する。

ひと言では語れないし、また、本書の中でも、別稿に譲るとして、詳説せずに素描だけで留めている部分がたくさんある。それでも、十分過ぎるくらいに濃い。

著者の文章は、横滑りしつつ論理的、という、特徴がある。
パラグラフごとに、関連する別の話題へジャンプすることが多く、それが最後にはきちんと回収され、冒頭部分の問いに答えることになる。
これは、非常に独特な文才だと感じた。
ただ、横滑りするだけの書き手なら、いくらだって知っているけれど。
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