川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

『ドードー鳥と孤独鳥』が新田次郎文学賞を受賞しました──いつも応援してくださる方々へ感謝の報告

2024-04-19 18:30:32 | 自分の書いたもの

よい報告をさせてくださいませ。

この度、拙作『ドードー鳥と孤独鳥』が新田次郎文学賞(新田次郎記念会主催)を受賞することとなりました。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15909514.html

びっくりしつつも、じわじわ喜んでいるところです。

新田次郎さんは、『強力伝』『孤高の人』『八甲田山死の彷徨』などの山岳小説や気象小説で知られる20世紀のベストセラー作家です。歴史小説の書き手としても著名でした。ぼく自身は、気象観測者としての側面に共感していて、『雲の王』『天空の約束』を書く前に読み込んだ時期がありました。

本賞は、「小説、伝記、エッセイ、長短篇等の形式の如何を問わない」「歴史、現代にわたり、ノンフィクション文学、または自然界(山岳、海洋、動植物等)に材をとったもの」という条件があるそうです。たしかに、『ドードー鳥と孤独鳥』が評価の対象になりうるのはわかる気がします。それにしても、「よく見つけてくださったものだ」と思い、感謝の念に堪えません。

そして、このよき知らせを、普段から応援してくださる方々にもお伝えしたいと思い、この文章を書いております。

『ドードー鳥と孤独鳥』を世に出すにあたって力を貸してくださった方々はもちろんのこと、これまで自分の小説作品を担当してくださった編集者のみなさんの顔も思い浮かびます。おりに触れてソーシャルメディアなどでポジティヴな感想をいただいた方々も(お顔は知らずとも)同様です。

この受賞を、大きな励ましと捉えようと考えています。

日本の文芸の世界の辺境で、人目につかない単独峰にひっそり登っていたところに、思わぬ光を当てていただきました。大いに力づけられ、さらに足を前に進めようと思います。

(冒頭の写真は、受賞の知らせを聞いた瞬間に「走っていた」川沿いの空です)