川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

強制加入制団体の内部民主主義および対外的アカウンタビリティのあり方

2007-02-28 20:41:28 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0010212 「強制加入制団体の内部民主主義および対外的アカウンタビリティのあり方──土地家屋調査士会制度を例に──」というタイトルの論文を発見した。立命館大学法学部・安本典夫氏による。PDFが落ちてくるので、注意。
示唆に富むので、ご紹介。

土地家屋調査士会は、「この会に入らないと営業できない」という意味で、強制加入団体なのだそうだ。ほかにも、弁護士会、弁理士会など、「士業」団体には同様の強制加入制度を持つものがある。
しかし、今それが批判にさらされているらしく、土地家屋調査士会制度を軸に強制加入の妥当性を論じている。
土地家屋調査士会制度については、まったく知らなかったし、今のところそれほど知る必要はないのだけれど、この論文の背後にある「強制加入団体」についての背景情報がとても有り難いし、興味深い。

例えば、強制加入は、憲法レベル(結社の自由)で問題があり、これが認められるのは、国・地方公共団体以外にはごくごく限られたものだけだ、という。
長いけれど引用。その価値はある。

結社の自由とその制約

憲法21条に保障された結社の自由は,団体の結成・加入の自由とともに,
加入しない自由をも含む。したがって,国・地方公共団体を別にすれば12),
団体への強制加入はきわめて限られている。
強制加入団体として,まず,公共組合がある。これは,特定の公の目的
を遂行する,一定の社員によって組織される社団法人と定義される。具体
的には,面的整備事業に関する土地改良区,土地区画整理組合,市街地再
開発組合など,社会保険事業に関する健康保険組合,国家公務員等共済組
合など,および経済活動に関するもの(商工組合。ただし一定の要件の下
で主務大臣による加入命令があった場合のみ)がある。その特徴は,1特
定の範囲の者により,構成員間の共同の事務の遂行という特定の限られた
目的のために構成されたものであるが,2その遂行する事務が,社会的に
非常に有益であって公共事務ともいいうるものであり,同時に3その事業
の性格からして,当該地区内,あるいは当該職域内等で非参加者が存在す
ると事業としてほとんど成り立たないという特殊な性格のもの,である。
このため,法律で組合への強制加入制をとるとともに,それに事業遂行に
不可欠な権力的活動(換地処分,保険料の強制徴収等)を認めた。こうし
て,これらは,行政法学上も,国・地方公共団体に準ずるものとして,し
ばしば「行政主体」の1つとされてきたのである。

次に,マンション管理組合法人がある。これは,区分所有建物という高
度に共同性の強い生活空間の機能維持・管理上,全員加入の管理組織が不
可欠であるという根拠にもとづく。
弁護士会,調査士会等の「公共性ある職能団体」は,これらとならぶ強
制加入制団体の一種である。それが,上記のようなものに相当する結社の
自由の制約根拠をもつか,が問われることとなる。


さあ、PTAはどうだろう。
上に挙げられているような、厳しい条件をとうていクリアできるとは思えない。

とはいえ、「公共性ある職能団体」ならぬ、「公共性ある教育団体」として、なんらかの法的な根拠を与えられて、「強制加入」が合法化されることは、今の流れから行くと、警戒しなきゃならないことだと思う。

さらに、もうひとつ引用したいのは、「強制加入」の団体に要求される、民主的な運営の要求水準の高さだ。


これが問題となったものとして,特別会費徴収とその政党への寄付の問
題がある。税理士法改正運動資金として政治団体に寄付する目的で税理士
会がした特別会費徴収決議について,1996年最高裁判決は次のようにい
う。税理士会は強制加入の団体であり,その会員である税理士に実質的に
は脱退の自由が保障されていない。したがって,会員の思想・信条の自由
との関係で,多数決で決定した意思に基づいてする活動にも,そのために
会員に要請される協力義務にも,おのずから限界がある。特に,政党など
規正法上の政治団体に対して金員の寄付をするかどうかは,選挙における
投票の自由と表裏を成すものとして,会員各人が市民としての個人的な政
治的思想,見解,判断等に基づいて自主的に決定すべき事柄であるという
べきであり,強制加入制をとる税理士会が,このような事柄を多数決原理
によって団体の意思として決定し,構成員にその協力を義務付けることは
できず,たとい税理士に係る法令の制定改廃に関する要求を実現するため
であっても,法49条2項所定の税理士会の目的の範囲外の行為といわざる
を得ない(最判昭和50・1・28民集29巻10号1698頁参照)。


ここで著者は、民主主義の基本原理だと多くの人が思っている「多数決原理」も、強制加入であるがゆえに(逃げ場がないがゆえに)、その拘束力が限定されるという話。
すごく鮮烈な判決だ。
目下、強制加入になってしまっているPTAでは、まさにこういう理由でも、多数決はさけ、できるだけ(かりに衆愚的に見えても)、時間を掛けてコンセンサスをつくっていくのが好ましいのだなと痛感した。

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エッセイやら講演やら

2007-02-28 08:14:20 | 自分の書いたもの
R001018821世紀COEプログラム 「持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点」 千葉大学大学院社会文化科学研究科
今週金曜日、千葉大で座談会。岸由二さんとは、そこでお会いするわけです。
自由に聴講できるそうなので、近くの方はどうぞ。

読書人の雑誌-本
それから、講談社の「本」3月号にエッセイ。「動物小説の時間」。『星と半月の海』について。

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ニューズウィーク日本版にニセ科学特集とか(読了・追記)

2007-02-28 06:06:34 | 日々のわざ
R0012426新聞広告で発見。ニューズウィーク日本版でニセ科学特集だそうです。
それはそれとして、息子のフットサルを見ながら本を読んでいると、背後で井戸端会議しているお母さんたちの話題がPTAの新役員だったり、電車の中で話しているお母さんたちが、やはり似たことを言っていたりとか、そういう季節なのですね。

ニセ科学特集読了して追記


6ページの特集で、そのうち1ページはまるまるイラスト。だから実質5ページ。
そのうち、だいたいがアメリカの記者が書いた翻訳原稿で、1.5ページくらいの日本での事情のコラムがつく。

アメリカ記事については、アメリカでも「マイナスイオン製品」が売られていたことを知った。
ひょっとすると、日本からの輸入品だったんじゃないかと邪推。
記事全体としては、アメリカの事情が分かってよいものの、科学と被科学の境界が、「エセ科学は「不変」だが、科学は進歩する」と言い切ってしまうあたり、「浅い」。この認識では、エサ科学は不滅だ。

日本のコラムは、マイナスイオン、水からの伝言、ゲーム脳、ゲルマニウム。
ゲルマニウムについては最近、いろいろ言われているけれど、やはり経口摂取はやめた方がいいですね。
身のために。
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青柳昌宏さんのことを書いていたら

2007-02-27 08:36:54 | 川のこと、水のこと、生き物のこと
R0010180 ペンギン基金のウェブサイトをみつけた。
知らなかった……。
みなさんお元気ですか。

青柳さんの起草になる「運営原則」がとても参考になる。

ほんと会員組織であるPTAではこういうのは無理なのだけれど、それでも、ぼくはこういうの好きだし、考え方としては有効だと思う。というか、学ぶべき点がある。
以下、サイトからの引用。

「ペンギン基金」の運営原則は、
① 会員なし、会費なし(財政基盤がないので、会員制にすると会員サービスで立ち行かない)
② 専任なし、すべてボランティア活動(事務所はイラストレーター出原速夫氏の スタジオを無料でつかわせていただいている)
③ 定例ミーティングとオークション(二ヵ月に一度ミーティングとオークションを開く。 各自ペンギン・グッズを一、二点持ち寄りオークションにかけて、売上を基金に入れる)
④ 自分の研究は私費といったところである。


これをパラフレーズすると……こんなふう。

① 顔しかめない。本職を大事にして、ゆとりの部分で力合わせる。
② あくまで趣味。決して無理しない。
③ ソフトなネットワーク。他の団体をしばらない、しばられない。
④ 地球規模のネットワークを組む。
⑤ できることは (1)現地の人に手を貸すこと。(2)有志の小遣い程度の援助活動 (3)力量に応じた出版・調査活動。


この肩の力の抜き具合がいい。すぐに目くじらたてちゃうのは、いかんと自戒です。

ちなみに、青柳さんの本は、今でも手に入る。
「探求」は、亡くなった後に編まれたもので、ペンギンの青柳さんを知る人にとって別の面を語ってくれていて、しんしん胸に響く。「テオリア」も同様。ペンギンだけじゃない話。この巨人のことを知りたいなら、ペンギンだけじゃなくこちらも是非ということで。

探究―私のいた場所―青柳昌宏選集探究―私のいた場所―青柳昌宏選集
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2000-10


テオリア―自然を知る50のヒント
価格:¥ 998(税込)
発売日:1999-12


新刊が出ていることに気づいた。
これはポストカードブックなのですね。
ポーリン・ライリーや、宮崎正峰さんが撮ったものも。ギフトにいいかも、です。
リラックスペンギン―Penguins‐through the researcher’s eyeリラックスペンギン―Penguins‐through the researcher’s eye
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2006-01


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忙しい、気忙しい

2007-02-27 07:17:05 | ひとが書いたもの
R0012452月曜日からばたばただ。花粉症のクスリが切れかけているから、そろそろ医者にかねば、とか、新聞の子育て関連インタビューを受けたり、とか。

病院の待ち時間に「ハイペリオン」を読み始めた。
サイバーパンク以降のものを読もうキャンペーン。
「ケンタウロスの死」がとてもツボだったからなのだけれど、シュライクがこっちにも出てくる。
というより、世間ではハイペリオンのシュライクが、ケンタウロスでも、というのかな。
でも、かなりシュライクの印象が違う。全然別物?

ハイペリオン〈上〉ハイペリオン〈上〉
価格:¥ 840(税込)
発売日:2000-11


あと、走りながら聞いているのは、 一青窈。この人の曲はベストで聴くのがいいなあ。
BESTYOBESTYO
価格:¥ 3,150(税込)
発売日:2006-11-29

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「もっともらしい話に騙されるな」系の新書を二冊続けて読む

2007-02-25 20:34:02 | ひとが書いたもの
議論のウソ議論のウソ
価格:¥ 756(税込)
発売日:2005-09


統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?
価格:¥ 777(税込)
発売日:2006-10-17


「もっともらしい話に騙されるな」系の新書を二冊続けて読んだ。
前者「議論のウソ」は、はじめて書籍として「ゲーム脳批判」をしたので有名なのだけれど、これまでちゃんと読んでいなかった。
オーセンティックな批判が展開されていて、今日でも色あせていない。

もっともらしい「ウソ」の類型を示してくれており、ふむふむと納得。

ぼくとしては、ゲーム脳のことよりも、「ゆとり教育」が学力低下を招いたとする、一般に流布した説を「ムード先行のウソ」として扱った章が興味深かった。


後者「統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?」は、タイトル通り、統計数字でかなり恣意的に操作できるものをあれこれ教えてくれる。
よく耳にする「経済効果」など、説明されると、ホント?ってくらいいい加減だ。

また、犯罪論の「割れ窓理論」がどれだけ有効かというのは、なんとなく納得。支持者が信じるほどの効果は実証しにくいという。かつて、「緑のマンハッタン」でその「支持者」についてぼくも書いたことがあるから、これは知っておくべきことだった。あの頃、共和党のジュリアーニも、リベラルな「ガーデン」支持者たちも、ともに「割れ窓理論」を信奉していたと言うことか。

統計にあらわれない「地下経済」の章が興味深い。

二冊を連続して読んだせいか、ちょっと疲れたかな。
「騙されるな」「疑え」というメッセージの本が最近どっと出ているので、そろそろ、「騙されるな情報」とどう付き合うべきかという論考も必要になっているかも、と思った。

ひとつ響いた言葉は、小笠原氏の次の言葉。いきなり前書きからの引用で恐縮。

もっと必要なのは、そういう『嘘』であるかどうかという判断自体が場合によっては変わりうるという、多様な次元で多様な結論があり得るという姿勢を貫く強靱さではないか。
こんな時代には、むしろ立ち止まって、本当のところはどうなんだろうと考えてみるのも必要ではないだろうか。反応の早さを競わずに、愚鈍なくらいに判断を躊躇してみる。議論を重ねて、なかなか結論をださない。私は、そんなことが必要だと思っている。
民主主義というのは、多数決ではなく、みんなが議論に参加し、結論を急がず考えてみることではないだろうか。誰かエライ人間なりエリート官僚なりが結論を出して、人々を引っ張っていくのではなく、延々と議論を重ねる中で、みんなが考えるようになる、そうした人が増えれば増えるほど、より民主主義に近づくように思えるからである。

よし、ミンシュシュギ。大事にしようぜ。
と思った次第。

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岩波の「科学」で脳科学特集(読了して、追記)

2007-02-25 08:11:33 | トンデモな人やコト
科学 2007年 03月号 [雑誌]科学 2007年 03月号 [雑誌]
価格:¥ 1,400(税込)
発売日:2007-02-27
「教育を変える脳科学」という特集のタイトル。
「ゲーム脳」についても話題になっており、ぼくも
「《座談会》“神経神話”が問いかけるもの──科学と社会の関係を考える」
というのに参加しています。「ふたこと」くらいしか発言は出ていないんですけどね(サイエンスアゴラでの座談会を採録したもの)。

読了して、追記。
 まず、津本忠治による特集の「巻頭言」は、

 脳科学の知見から教育や子育てへの示唆を得ようとする試みは有意義な場合もあるが、誤解あるいは拡大解釈に基づいている場合も多い


 と警句めいたもの。

その上で彼自身の論考は、「"臨界期"概念の成立、展開と誤解」というもの。
早期教育が一部の脳機能の発達には有効かもしれないが、普遍化できるほどのものではないと解説している。
なるほど、これはスロースターター万歳なぼくには意を得たりな概説だった。

坂元章による「テレビゲームが子どもに及ぼす影響」という概説もある。これはゲーム脳理論を意識したもので、直接の言及もある。

あと、発達障害について今の脳科学が到達している地点についてのもいくつかの論考が掲載されており興味深い。

ぼくが参加している「《座談会》“神経神話”が問いかけるもの──科学と社会の関係を考える」は、よくまとまっている。編集者の剛腕ぶり。
座談会を終えた後での松村京子(兵庫教育大学)の「教育現場で「神経神話」がはびこる背景」は一読の価値有り。ゲーム脳や水からの伝言への言及がある。

よい特集だと思う。
にもかかわらず、一番琴線に触れたのは、特集外のエッセイで、神経心理学の田中茂樹による「子育て?最高の体験を生きるために」。

親の過大な期待を背負ってしまう子どもが多くいる現状に心を痛めてこう書く。

……ごく?部にはイチローやヨーヨー・マのような人も出てくるだろう。しかし、しばしば指摘されるように,そのレベルにあとー息,二息でたどり着けなかった何百何千の人たちがいる。彼らは気楽に過ごせたはずの子ども時代を捨てて親の選んだ目標に挑むことに、大人になってからでは同意しなかつたかもしれない。

(中略)

私は地元のスポーツ少年団で小学生のサッカーの世話をしている。毎年冬になると,受験の準備のために4年生や5年生の何人かがクラブをやめていく。三度の飯よりサッカーが好きな子どもたちが、大人のような表情とあらたまった口調で、お世話になりましたと言った後,背中を向けてから泣きはじめた子もいた。そんな彼らの姿にはなんともいえないものがある。塾に行くために退部することになったある子どもの母親は「プロ選手になるわけじやないから……」と言った。稼ぐ手段にならないサッカーではなく、稼ぐ手段になる勉強をするために塾へ行く,というのだろうか。それじゃあまるでもう仕事が始まっているようなものではないか。サッカーは楽しむためにやるものだ 。そして,そもそも私たちは楽むために生きているのではないのか? その年齢でしか楽しめない仲間がありサッカーがある。それを捨てる(奪う)リスクに見台うゲインが、母親には見えているのだろうか。


しんしんと胸が痛い。
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樹皮ハンドブック

2007-02-24 18:46:40 | 川のこと、水のこと、生き物のこと
樹皮ハンドブック樹皮ハンドブック
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2006-10

評判がよかったので購入。
とてもコンパクトで、表に持って行きやすい。
冬、葉が落ちてしまった木の種類を知りたい時に使えるかとおもったのだけれど、著者の独特の「樹皮観」に惹かれるものがあった。

なにしろ、分類しなければ見分けられない。
だから、「横・筋」であるとか、「平滑」であるとか、「縦・裂」であるとか、「斑・剥」といったふうな、独特のカテゴリーを創りだす。
完璧ではないが、結構「使える」分類。

あとは、すべての掲載樹種について、若木・成木・老木の三種類の写真があるのがうれしい。
枝が互生か対生かといったことも含めて、あるていど「樹皮による樹種判定」に役立ちそう。

とはいっても、徒歩一分の公園で、ソメイヨシノやケヤキの樹皮と照合しているくらいでは、醍醐味は分からないな。
高尾山あたりに行きたいものだが、この時期、花粉が怖いナリ。
ある程度の「地力」がないと(たとえば、このあたりに自生している可能性があるのはどんな木かくらいは知っていないと)、著者の「体系」をうまく活用できないだろうし、芦花公園あたりでお茶を濁すか。
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「自由参加で、うまくいっているPTA」、教えてください

2007-02-24 07:26:48 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0012409PTAは、自由参加です。
参加の条件を満たしている人が、本人の意志によって入会したりしなかったり決めるものです。
これは「事実」です。会則になんと書いてあろうと、いかなる「会」も意志を問わずに、人を会員とすることはできません。

けれど、多くのPTA会員はそれを知らないようです。
ぼくは、自由な入退会ができることを周知し、その上でしっかり成り立つPTAが多くなったらいいと願っています。

しかし、このことを言うと、「無理無理、それではPTAが成り立たなくなる」というふうに思う人が多いようです。

そこで、質問。
どなたか、「自由な入退会を認めて」なおかつ「うまくいっている」PTAを知っている方いらっしゃいますか。

ちなみに、ぼくが手元に持っている「おそい・はやい・ひくい・たかい」という雑誌の第十巻(2001年)のPTA特集では、アンケートに回答した30パーセント近くのPTAが「任意加入」(自由参加)でした。

とはいえ、実際に探そうとするとなかなかないんですよね。
全国PTA研究所や世田谷区の社会教育主事さんに聞いてみても、「あの頃、あそこが」みたいな話題で出てきても、「今」は把握していません。
それをやっているところは「当たり前」だと思っているから、わざわざ外で言わない、というのが、何度か聞いた説明です。

ぼくが今のところ知っている、「具体例」は片手の指で足りるほど。
(そのうちの一つは、岸裕司さんがかつて会長をつとめた秋津小のPTA。近い将来、お話しをうかがいたいと切に願っています)

というわけで、どなたかご存知の方、教えて頂けるとさいわいです。
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岸由二さんに会う準備

2007-02-24 07:07:06 | ひとが書いたもの
自然へのまなざし―ナチュラリストたちの大地自然へのまなざし―ナチュラリストたちの大地
価格:¥ 1,835(税込)
発売日:1996-07
次の金曜日に岸由二さんと会う。そこで、この本を再読。名著だ。ぼくの中でオールタイムベストに入る。これと出会わなければ「川の名前」は書かれなかったし、その後の都川や桜川の話も少しずつちがったものになっただろう。同姓同名の岸裕司さんの本もオールタイムベストなので、ぼくはキシユウジに大いなる影響を与えられてきた。
自然とは、私にとってなによりもまず大好きな生きものたちであり、そんな生きものたちの暮らしを載せて足もとに広がる、水系や、丘陵や、雑木林である。


というふうに帯にあるように、常に足下から話が始まり、ぼくらがいまいる場所としての「宇宙」までシームレスだ。
ぼくにとってはセンス・オブ・ワンダーの本。

ぼく自身の著作としては、以下の二作と密接に関係がある。

川の名前川の名前
価格:¥ 735(税込)
発売日:2006-07


緑のマンハッタン―「環境」をめぐるニューヨーク生活(ライフ)緑のマンハッタン―「環境」をめぐるニューヨーク生活(ライフ)
価格:¥ 1,800(税込)
発売日:2000-03


さらに、もうひとりのキシユウジさんはこちら。

学校を基地に「お父さんの」まちづくり―元気コミュニティ!秋津学校を基地に「お父さんの」まちづくり―元気コミュニティ!秋津
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:1999-03

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トラバを承認制に……したくなかったのだけれど

2007-02-23 08:09:27 | 日々のわざ
R0012360明け方、10個以上たまったトラックバックスパムを削除したら、1分後にはもう5個ついていた。それを削除したら、もう3個。埒が明かないので、承認制へ。あまりしたくなかったのだけれど……。今、承認画面を見に行ったら、20個以上のスパムが……。なんなんだこれ。

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右翼と左翼

2007-02-22 20:52:24 | ひとが書いたもの
右翼と左翼右翼と左翼
価格:¥ 777(税込)
発売日:2006-11
 左翼・右翼、左派・右派といった言葉を、なんとなく使ってきた。
 だいたい分かっているつもりなのだが、謎もあった。

 たとえば、日本で民族主義者は右翼だと思われるが、韓国の民族主義政権は左派政権だ。日本に住んでいるかぎり、民族主義は右翼の非常に大事な要素だと思われるのだが、実はそうでもないらしい。
 また、日本では改憲して軍隊を持とうというのは右翼ということになっているが、北朝鮮が核兵器を持ち軍備を整備しようとしても決して右傾化とはいわない。
 いろいろな面で、右と左は混乱している。
 
 本書はかなりすっきりそのあたりの事情を説明してくれる。
 フランス革命と前後して西欧で起きた、自由・平等への希求が「左」の起源。王政を支持した側かオリジナルな「右」。
 そこから「左」が勝利を収め、ある程度の自由・平等が実現してくると、最初は同じベクトルをむいていたこの2つの要素が両立しなくなる。
 
 フランス革命の例で言えば、王政を打倒して人々が自由になると、ブルジョワジーが自由な経済活動のもとさらに裕福になって、貧富の格差が広がる。この時、平等な社会を実現しようとすると、自由を制限しなければならなくなる。
 この時、ガチガチに平等を追究していくのが左翼で、おいおいちょっと待て、これくらい自由になってこれくらい平等ならいいじゃないと、するのが右翼。
 といったプロセス。
 
 ここで、民族主義や軍事がらみのことを全部説明してしまうわけにもいかないのだけれど(まだまだ続きがある)、自分の立場が時として左とみられ、しばしば右なのか、すっきり分かった気がしてありがたかった。
 
 そして、今、右と左という対立軸が機能しなくなった時代であると結論されるのだけれど、そこから先、著者がわずかなページを割いて、これからは「右と左」ではなく、「宗教」と「民族」を軸にことを考えるべしという論は、正直、よく分からない。
 とはいえ、「左右問題」を書くもクリアに説明してくれたことに感謝しつつ、味読するとする。
 
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PTAのイメージってどうよ……どんどん追記します。

2007-02-22 06:36:04 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0012384一時封印していたPTAネタ、大きなテーマとして、ふたたび取り上げます。
4月からは、ある雑誌でPTAについて考える連載を開始予定(あらためて告知します)。このブログでの議論は、きっと書き進めるさいのガイディングライトとなってくれことでしょう。

というわけで、ぜひみなさんの意見を聞かせて頂きたいことが一点。

PTAのイメージってどうよ?
一言でのべてください。ネガティヴなものでも、ポジティヴなものでも、なんでも結構。

たとえば、ぼくが回答すると、

ミンシュシュギの可能性に満ちた、眠れる竜。しかし、目下、とても不自由。

という具合。

回答者のPTA関係プロファイルも同時に教えて頂けるとさいわい。
経験者とか、経験中とか、逃走中とか、無関係・無関心とか……。

念のため書いておきますが、コメントは引用させていただくことがあります。
ブログ内、あるいは雑誌や書籍の中で。
もちろん、通常認められている「引用」の範囲内です。

それでは、よろしくおねがいいたします!

追記
これまであったコメントをここにまとめていきます。

「自発精神の吸収体」

「トンデモ圧力団体」

「とんがりメガネの『ざーます』お母さん」

「目的を見失って惰性で動いていることが多い奉仕活動」

「そこに何を求めればいいのか、またどこまで求めていいかわからない団体」

「名前はよく出てくるのに、何をしているかはさっぱりわからない組織」

「お母さん達が集まって、先生と何か話してる」

「学校の下請け機関」
「『ボランティアの義務化』の先輩」
「理念が忘れ去られ、形骸化してしまったもの」

「所属していると何も言えないのに団体として発言するとトンでもない事を言う集団」

「世の中の縮図」「人生の縮図」

「誰かの犠牲がないと活動が成り立たない団体」
「誰かの犠牲で活動が成り立っている団体」

「決して強くお勧めはしないが、やってみれば楽しいこともあるかも。」
「修行の場」

「得体の知れない、オトナの事情漂う秘密組織」

「財政破綻目指して突き進む地方自治体」

「きわめて日本的な団体」

「出る杭は打つ集団」

「伝統と権威的な上っ面でなんとか保っている団体」

『PTAに民主主義は無い』
『不適財不適所』
『個性を無視してメジアン×頭数という式で動く組織』

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ケンタウロスの死

2007-02-21 20:36:11 | ひとが書いたもの
20世紀SF〈6〉1990年代―遺伝子戦争20世紀SF〈6〉1990年代―遺伝子戦争
価格:¥ 998(税込)
発売日:2001-09
ゆるゆると第一巻から読んで、とうとう読了。サイバーパンクに置いて行かれた後、SFがまた「読める」ものになったのだと再確認。
ダン・シモンズの「ケンタウロスの死」に衝撃を受けました。あれだけじっくり描きこんでおいて、最後にあの落とし方!
後味悪いってのとスレスレで……、でも、輻輳した感情を抱かせる。傑作だと思いました。

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複合機でスキャンしたり、OCRしたり(全国PTA 問題研究会の冊子で試してみる)

2007-02-21 09:11:11 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
Untitled2複合機にMacがつながったので、さっそくためしてみる。プリンタはモノクロレーザーだけれど、スキャナはカラー対応。ためしてみたのは、全国PTA問題研究会のお役立ち冊子「PTA入門 QandA」。カラーの意味あまりないけれど……紹介したかったのです。これ、ごらんのとおり手作りですが(その分値段も安い。200円ナリ)。簡単に人にあげたりできます。
どんな内容か、というと……OCRしてみます。

「PTAと学校の関係は?」という項目はこんなかんじ。

「学校あってのPTAだから」という言葉を
よく耳にします。つまりPTAほ学校の
ためにあるのだから、しっかり学校につくし
てほしいということでしょう。
長い間多くのPTAではこうした考え方が
まかり通って、先生たちを一段高いところに
置いて、親たちはお金と労カをせっせと学校
に奉仕してきました。
でも考えてみれば「子どもあっての学校」
ですし、PTAは教師も含む団体ですから、
当然学校につくす従属団体ではありません。
PTAとは文字通り、P (親)とT (教師)
がいっしょになって、子どものために学び、
活動し、運動する団体です。
しかしPTAができた当時は、社会全体が
貧しかったためにPTAは財政後援に奔走し
ていました。その習慢で今もすっかり後援団
体のようになっているPTAも多いようです。
でもいまの日本ほ 豊かな国 になったの
ですから、きっぱり後援ほやめて本来の姿に
房りましょう。
PとTが対等で平等に、そして子どもが学
校でお世話になるから義務でお手伝いを、と
いう発想でほなく、PとTがいっしょになっ
て、自由に活動できる権利を行使する団体と
して活用したいものです。


さらに、「PTAと父母会(保護者会)、後援会との違いは?」というとこんなかんじ。

この三つの会は「中身は同じで名称だけが
異なる」と思っている人が多いようですが、
全く別の組織です。
PTAは父母と教師がそれぞれの立場にと
らわれることなく、一会員として自由・対等
に子どもの教育環境を整えるために学び合い、
活動します。会合等はPTAが主催し、必要
な時に開くことができます。
父母会(保護者会)は学校(先竺)が主催
するもので、教師ほ教師刀立場で、親は親の
立場で参加することが多いようです。話し合
いというよりも、先生から学校での子ども達
の様子を聞いたり、家庭でのしつけや教育に
ついて注意や依頼をされたりします。
父母の側ほあくまでも受身です。
学校によってほPTAを「保護者会」と呼
んでいる場合もあります。活動内容や規約や
委員・役員選出の有無でPTAなのか、保護
者会なのかを区別していきましょう。
・後援会は主に経済的援助をするために、父
母と地域住民で作られた組織です。
PTAが結成ざれた当初、PTAは本来の
目的に加えて、学校後援団体としての役割も
果たしていました。現在もその体質を引きず
り、後援会を作っている学校があるようです。
「豊か」と言われる時代です。経済的援助
や後援会が必要なのかどうか、見直す時がき
ているのではないでしょうか。


以上、OCRデータそのままです。

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