川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

大先輩のJさんと(ちょっと追記)

2007-03-04 20:53:20 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0012368 PTAのいわば先輩会員である、Jさんに会ってきた。
 
 Jさんは、三多摩地区在住。
最初はフルタイムで、積極的にかかわれなかったものの、フリーになったのを機に、クラス委員、役員選考委員、広報委員、最後は会長を歴任した。

 広報時代のエピソード。
 例えばプールの話題が委員で出たとする。
・腰洗い漕で肌が赤くなるのが気になる。
・ゴーグルをしてはいけないのはなぜ?
・プールの掃除ってどうなっているの?

などという疑問が出たら、すぐ取材。
ほかにも、PTAで集めている使用済みテレカの行き先は? とか、教頭先生の子育て体験とか、いろいろな取材を、自分たちで決めて即行動。やらされているPTAではなく、「自分たちの場」になったのがよかったという。
面倒くさい、というハードルを下げて、おもしろいじゃん、と思うようになれる工夫。

会長時代は、おもしろいアンケートを取った話。
会員の「得意なもの」。たとえば、パソコン、大工仕事、イラスト、料理、掃除、カーテンを縫える……等々。それを把握しておいて、なにかの時には「お手伝いお願いできませんか」と頼んだり。
これはなかなか良さそう。

あと、彼女が言っていたことで、すごく心に響いたのは、「PTAの格を下げよ」ということ。
とかく、PTAというと、なにか形式張った、堅苦しいものと思われがちだ。でも、それじゃいかん。学校組織ではなく、自主的な任意団体で、ボランティアベースの団体なのだから、もっと気楽で気さくでよい。

彼女が試みたのはいろいろあるけれど、たとえば、役員ではなく、「世話人」という名前で呼ぶようにしたこと。PTA会長ではなく、PTA世話人代表。なんとなく、格が下がってませんか。

また、PTAからのお知らせに、「会長」の連名を極力少なくしたということ。
委員会の報告書などは、委員長名でいいのではないか、ということで押し切った。
校長から「会長は責任をとるべきだから、連名すべき」と言われた時にも、「それは会長なのだから当たり前、わざわざ、連名しなくても当然のこと」と突っぱねたとか。

こういうのも当然ありだと思う。
先人の工夫はやはり、とても参考になる。

ああ、そうだ、ひとつ大事なこと。
Jさんはギターがお上手で、卒業式で「卒業するきみたちへ贈る歌」みたいなものを作詞作曲してうたわれたそうです。

追記
誤解を招くかもしれないので言っておくと、自分が所属するPTAの先輩ではあまりせん。自分よりも前に、それぞれの場所でPTAを担った人たちを「先輩会員」と読んでいるのです。

あと、ご本人の話によると、「やったことだけ書くと、なにかすごくうまくいったPTAのように見えるかもしれないけれど、まあ、いろいろありました」ですって。
うんうん、ぼくは頷いたのでした。
だって、そのほうが、当たり前のなのですよ。
岸裕司さんの「学校を基地に」に出てくるPTA改革だって、行間を読めば、その時々に非常なストレスがあったことは簡単に推測できてしまうのであって、要は、なにかをやろうとした先輩がいて、それを終えた後も(どれだけ思いを遂げられたかは別にして)、ポジティヴな姿勢を失わずにきょうも元気だ、そして、PTAってすてきじゃんと思ってる。それが大事。

まいったな、これまだ終わっていない

2007-03-04 16:16:11 | ひとが書いたもの
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ハイペリオン〈下〉ハイペリオン〈下〉
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上下巻ともに読了。
うぉーっ、というこくらい面白かった。
6人の「巡礼」のそれぞれが、「時間の墓標」に至るまでのサブストーリーが語られるだけなのだが、それぞれがとんでもなく面白い。そして、6人目の領事の物語が終了したところで、下巻が終わってしまう。

なんだこれ、完結しとらんじゃないか。
続編の「ハイペリオンの没落」を読まねばならないらしい。

困った。
しかし、楽しい。

この時点で言ってしまおう。
普段から本をよく読む人で、SFがこれまで読まず嫌いだったような人には、まよわずこれを奨める。
ほんとすごいや。

しっかし、それにしても、なんと遅れた読者だろう。
十年前に読んでいてしかるべきだった。


この週末

2007-03-04 06:38:10 | 日々のわざ
R0010211金曜日は千葉大へ。岸由二さんとの「対談」企画。センス・オブ・プレイスについて。この方面の思索に費やした時間の質や量が圧倒的に違う岸さんとお話しするのは、とても刺激的。予想以上に。

自然へのまなざし―ナチュラリストたちの大地自然へのまなざし―ナチュラリストたちの大地
価格:¥ 1,835(税込)
発売日:1996-07
何度でも書くけれど、この本は本当に心に響く。ぼくはレイチェル・カーソンを読んでもピンと来ないし、「ドーキンス以降」のゲノム決定論的なお話(これは、脳ブームの前には、代表的な俗流科学言説だった)には乗れなかったけれど、岸さんのこの本は、そういうのではまったくない(いや、ガーソンはともかく、俗流ゲノム決定論とは、まったく関係ないのだけれど、岸さんは「ドーキンス」の訳者なので)。
どこかの出版社さん、文庫にしませんか。ぜひ。

そうそう、「銀河系→太陽系→地球→日本列島→房総半島→千葉市!」という遊び、岸さんにとって、「そのそれ、小さい頃に自分もやりました」とはじめて言った人なのだそうだ。もうひとりは、官僚。岸さんが知る中では二人。
とはいえ、もっといるのをぼくは知っている。
「川の名前」を書いた時、読者の中に、「小さい頃やったことがある」と書いていた人が、何人もいたしね。

夜は実家に帰って、母と話した。
母は帯状疱疹。少し痛いらしい。「少し」でまだよかったのだが。

土曜日は早朝の電車で帰る。
八時半には自宅についた。
朝からPTAの運営委員会があって、出席。
新会長も決まった。
ミーティングも出来たし、とてもよかった。
来年一年、同じ船にのる仲間をすごく愛しく思えるのは、恵まれている。

夕方は学童の保護者会で話し合いを少し。
来週末、進級お祝い会があって(ぼくは担当じゃないのだが)、そのあとに新年度からやってくる新しい子の入所前保護者会がある。その時に、保護者会についての説明をしなければならず、その資料についての相談。
学童のこの十年の歴史、みたいな資料をつくろうか、という話になる。
って、ぼくが書くのだが。
ちゃんと、昔のことを知っている人にインタビューをしなければならず、相手との時間が合えば、というかんじ。
深追いはしない予定。

最近、学童に行っていなかったので、やけに懐かしかった。

夕方以降、近所の高層マンションに住む友人のところでワインを飲む。
なぜか、重たいシラーが多く、眠たくなる。
ほんと、すぐ眠たくなるのだ。