川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

これからは新しいカンバスに新しい絵を描こう。(2017年展望、というか「やりたいこと」)

2017-01-06 14:21:22 | 日記

(写真はペルーのイキトス近辺の国立公園にて)

2016年の回顧を終えて、2017年の話。

抱負といいますか、ビジョンといいますか……そのどっちでもなく、「やりたいこと」を書いています。

前のエントリ「2016年回顧・物書きとしての川端裕人の第一大周期が終わったような気がする」に書いたとおり、大きな周期をひとつ終えたように感じています。真っ白に燃え尽きたわけじゃないですけど、よくやりました◎!という気分ではあって、次の大周期ふの抱負もビジョンもないんです。

しかし、ただやりたいことだけがある、と。

いいかんじのスピード感でやりたいことを表現できる場は維持しつつ(その代表がメルマガ「川端裕人の秘密基地からハッシン!)、Webなり雑誌なり、書籍なりで、書いていきたいことをざっくり書き出します。

編集者と話をしているものも、まったく自分の中で考えているだけのものも全部、同じに扱います。

小説系

・ブラインドサッカー小説
「太陽ときみの声」というタイトルで朝日小中生新聞で連載中。
なんとかこれは紙の本にまとめたいですね。半年の週刊新聞連載なので大幅に加筆しなきゃならなくなりますが。
なお、これは、ずっと言っている「銀河のワールドカップ・サイドB」です。

・選挙特番小説
これはテレビ局を舞台にした最初で最後のものになるかも。
時々しかない国政選挙に向けて日々、戦っているテレビパーソンたちのお仕事小説です。
やる気満々だけど、まだ始動してないかんじ。

・工業高校生の日常とスーパーな青春
身近なところにいる工業高校出身者や高専出身者に話を聞きつつ、少しだけ現実とズレた世界で、工業高校生がそれぞれの専門分野(機械・電気・情報・建築・化学など……)を駆使して活躍する話。最後は、校舎が変形ロボになるくらいのはっちゃけた話書きたいですね。

・生涯にひとつだけ書く「ノワール」はPTA小説と決めている。
これは、新しいというよりも「積み残し」かも(笑)。

・動物小説を書きたい
「星と半月の海」という短編集を、ぼくはこよなく愛しておりまして、ああいう作品をまた書きたいです。これは、すごく切実にそう思ってます。オオサンショウウオとか、水族館のイルカとか。いろいろ。

・絶滅動物小説を書きたい
え? また? とか言われそうですが、今生きている動物じゃなくて、絶滅したものの小説を書きたい! 書きたい!

・はじめてちゃんとSFを書きたい
ぼくは、今ある現実の世界を描く欲望が強いので、現実プラスアルファくらいのところで、「現代科学小説」をかなり書いてきました。これがまた、一人ジャンルみたいなところがあって、明らかにSFじゃないと自分では思ってます。そんなぼくがSFを書きたい!

・鄭和の西洋下り
明の永楽帝の時代にインド洋をまたにかけた偉大な航海者鄭和について。
鄭和の話は、とても書きたいけど、まだまだ準備が不足しているような。

・火山小説
雲仙普賢岳で命拾いしたぼくは、ずっとそのことを書かねばと感じています。できれば小説で。

・気象小説
「雲の王」「天空の約束」は続きが書きたい!

・「声のお仕事」の続き。


ノンフィクション系

・「8時間睡眠のウソ」を増補して文庫にしたい。
これは実現します。実現します。

・「ブロンクス動物園(正確にはWCS、野生生物保護協会)の本田公夫さんとの共著。
これも、出します。出します。

・人類学についてのブルーバックスWebの連載を本にしたい。海部陽介さんの監修による豪華企画。そろそろホモ・フロレシエンシス(ホビット)の話に突入しないとけないです。

・野生動物の生息地をがんがん訪ねたい。類人猿からペンギンまで、いや両生・爬虫・魚類まで!

・ドードーについてそろそろまとめたい。
メルマガを始めるモチベーションは、これでした。「編集者は面白い!というのに企画会議を通らない」というのをかなりの回数繰り返し、ええっい!もう自分でやらー!と始めた企画なので。メルマガ由来の書籍としては、最初のものになるのではないかと期待。

・「日本の動物園にできること」を始動したい
今30代前後で、動物園にかかわる仕事をしている人たちの中に、「動物園にできること」を読んでこの道を志したと言ってくれる人たちがいます。ぼくは、「キセキの世代」と呼んでいます。彼ら彼女らに促され、「日本の動物園にできること」を書くべし、ということになっているんですけど、やります。やるけど、今年中に構想が固まればいいなあ。

・色覚をめぐって。
日本における「色覚異常」「色覚障害」の歴史に興味を持っています。実は、「日本人」ほんとどが当事者であるにもかかわらず、色覚の少数派は、えらい逆境に立たされてきました。

・世界天文遺産
世界天文遺産というのが2010年からユネスコと国際天文学会のコラボで始まっているんですけど、それをフォローしたい。

・宇宙生物学 
生き物が好きで宇宙が好きなぼくが、ふと気づいたのは、それらをつなげるのは宇宙生物学だ!という話。宇宙ロケットは、人類が創り出した宇宙樹です。

 

以上、とうてい一年でやりきれる話じゃないけど(すでにある予定で手一杯かもしれないけれど)、気合を入れていきますよ!

よろしくお願い致します!

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2016年回顧・物書きとしての川端裕人の第一大周期が終わったような気がする。

2017-01-06 02:45:58 | 日記

2016年は、わりとよく働いた1年だったような気がします。

メルマガ「川端裕人の秘密基地からハッシン!」は、だんだんスタイルか定まってきて、これまでたまりにたまっていた自分の中の情報をアウトプットする場として確立してきた感があります。本当に、たまりにたまっていた(笑)ものがありまして。

たとえば、今、野生のオランウータンについての連載を書いていますが、これは2010年に、ダナムバレー(ボルネオ島サバ州)での取材なんですよ。2016年末になって、ナショジオWebで久世さんをインタビューすることができたので、それに合わせてメルマガでも特集することにしました。なんと6年越しで、発表の機会を得たというわけです。

ナショジオのインタビュー
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/16/112900019/

メルマガでの連載(を一部、表に出したもの)
http://pret.yakan-hiko.com/2016/12/26/boruneo/

オランウータンの取材はその後もやっていて、スマトラオランウータンや、マレー半島の「オランウータン島」なんかの話もあるので、この後、順次、出していきます。それをいうなら、マウンテンゴリラやチンパンジーも、野生のを見に行っているので、引き続き書いていくことになるでしょう。

トピックは本当に自分の関心に薄く広く広がっていて、まだらにマニアックですけど、どうやらぼくは、地球から宇宙まで「生命」にかかわるものとして把握しているのだと、最近、気づいたところです。

そう、宇宙ロケットは、地球に立つ世界樹、宇宙樹の究極の姿なんだとぼくは思っているわけです。

というところで、紙の本の話を。

「青い海の宇宙港・春夏篇」「青い海の宇宙港・秋冬篇」を早川書房がら上梓しました。
小説デビュー作である「夏のロケット」からずいぶんたちましたが、ぐるりと時機がめぐり、「最初に戻る」みたいなものを描くことになりました。

「夏のロケット」はいまだに、「絵空事」というふうな読まれ方をすることがあるのですが、とっくに現実に追い越されています。2020年代に時代を移した「20年後くらいの夏のロケット」は、種子島の宇宙留学生(作中は、遊学生)たちが主役です。

宇宙ロケットはもはや輸送手段として当たり前で、「その先」に何を送るかが問題になります。作中で、宇宙に送られるものは「究極」なかんじの宇宙機です。野田篤司さんの協力によって、ものすごいものを「リアリティの範囲内」で、宇宙に送り出すことが出来たと思います。

そして、もう一冊。「声のお仕事」を文藝春秋から。

これも思い出深く、思い入れ深い作品になりました。「銀河へキックオフ!!」で知り合った声優さんたちの仕事ぶりや、交流を通じて知り得たもろもろのことをモチベーションにして、「声で世界を創る」仕事を描こうとしました。

これ、「世界を活写する」系統の仕事です。実は、「活写する」というのは、小説を描く時にすごく強い衝動のひとつです。物語を作り込むよりも、その世界のかんじをうつしとることに情熱を傾けてしまうので、最近、流行るようなもんとは違う風合いになってしまうなあと思いつつも、書きたいものがこうなんだから仕方ないですね。それに、うまくハマると、すごく楽しんでくれる人が結構いるわけで、やめられないです。

とはいえ……2016年は、ある意味で、物書きとして川端裕人の第一大周期が終わった、ような気がしています。

ということは、2017年は新たな旅立ちの年ですね!(きっと)
というわけで、次のエントリに続く。

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マナティには口に指がある???(メルマガ引用のサンプル記事)

2017-01-01 02:09:27 | 日記

(写真は許可を得て転載)←みたいなことを入れてください。

「川端裕人の秘密基地からハッシン!」24号 http://yakan-hiko.com/BN5562 に紹介されていたんですが、アマゾンマナティっておもしろいですね! ↑メルマガへのリンクをどこかに入れてくださいね。

口に指みたいなものがついているんですって。
紹介されているマナティの保護センターでは、日本では特定外来生物に指定されていてやっかいもの扱いされているウォーターレタス(ボタンウキクサ)を餌にしていて、その食べ方が独特なんですと。

*********
それを、アマゾンマナティはむしゃむしゃ食べる。本当に文字通り、むしゃむしゃ食べるのである。食べる時の独特の口を動きは、つい魅入られる。頬の両側の感覚毛が密に生えている部分をむにゅーっとのばして、囲みこむような動作をする。これは個体差があって、給餌した2頭のうち、2頭は、とてもこの部分がよく動いた。まるで指のようだった。(川端裕人の秘密基地からハッシン!24号より)
********

↑文章を引用するならこんなかんじで

指ですよ。
たしかに、掲載されている写真をみると(一番上に、許可を得て転載しているやつです)、むにゅーっと指が伸びているような感じがするんです。
太い毛(感覚毛というそうです)が生えている部分が両側にあって、それで囲みこむような動きをすると。

記事によると、まだ、本当に指として使えているふうでもないし、個体差も大きいみたいなんですが、いずれ、マナティがゾウみたいに鼻でものを掴むみたいに進化するってありえるんでしょうか。

そんなことを考えると、ふと楽しくなったのでした。

 

********

(これは、メルマガ「川端裕人の秘密基地からハッシン!」から、購読者が引用する場合のサンプル記事です。メルマガからブログやソーシャルメディアに引用する際のひとつの例として書いてみました。「引用ルール」はこちらを御覧ください

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「川端裕人の秘密基地からハッシン!」からの引用について

2017-01-01 01:45:08 | 日記

メルマガ「秘密基地からハッシン!」の記事を紹介したいがどうすればいいか、という相談を受けます。

もちろんやってくださっていいのですが、メルマガはクローズドな媒体なので、それを元に、外で記事を書こうにも、ちょっとやりにくいようです。

というわけで、そのあたり、見解を示しておきたいと思います。

まず、「夜間飛行」のメルマガは、購読者がメルマガ外への「引用」することを認めています。ぼくも同様です。

なので、購読者は引用してよいです。もちろん、メルマガのアドレスのリンクを張った上でお願いします。

最近は、あちこちで、「引用」をめぐるトラブルがあるので、もうちょっと細かく書いておきますね。

●文の引用

文の「引用」の目安は、ぼくのメルマガ記事を紹介していただくさいに、ご自分で書かれる地の文が「主」で、記事からの引用が「従」であること、です。

「こんなことが書いてあって、特にここがおもしろかったー」とか「この人はこう言っているけど、自分はこう思う」とか、自分の論旨があって、その中で引用を使っていただければいいわけです。

これは、簡単、ですよね? たぶん。

●写真の「引用」

通常の引用ルールでは、ダウンロードしてご自分のブログなりその他のソーシャルメディアに貼り付けるのはNGだと思います。

でも、ぼくのメルマガの場合、写真がやたら多いので、写真なしに記事を書くのは難しいかもしれません。

そこで、これも、購読者については、1記事に1写真、使っていただいてよいことにします。じゃあ、いくつも記事を書けば、全写真使えるのかといえば、それは良識の範囲で。

もうちょっと具体的に言うと、次の条件を満たす場合に、使っていただけるようにしたいとおもいます。

・川端裕人が撮影した(つまり、川端裕人がライツを持っている)写真であること。特に註釈がなにも書いていない写真はそうです。

・また、川端以外の人物が写っているものは避けてください。(たいてい、メルマガに出していいですかと聞いて撮っているので、それより先の使用はまた許可を得ないと)

・NASAのパブリックドメインの写真や、wikiなどから引いたクリエイティヴ・コモンズの写真などを使っていますが、それらを使いたい場合は、ぼくのメルマガから引かず、オリジナルのソースから引いてください。自分がライセンスについて誤解していた場合、「被害」を増やさないため。

・転載した写真には「許可を得て転載」などと表記してください。この「許可」は購読者が、引用記事を書いてくださる時に自動的にあたえる「許可」なので、いちいち聞いてくださらなくて結構です。

 ざっとこんなかんじです。

 運用してみて、不都合があれば、柔軟に変えていきますが、とりあえずのところはこんなかんじで。

 ちょっとイメージが掴みに行くかもしれないので、次のエントリで、サンプル記事を書いてみます

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「川端裕人の秘密基地からハッシン!」のちらしを作りました(希望者に配布します)

2016-10-28 19:42:19 | 日記

メルマガ、「川端裕人の秘密基地からハッシン!」のちらしを作りました(作ってもらいました)。2バージョンあります。

作ってくれた編集者の見立てでは、ぼくが書くものの四本の柱は──

・絶滅動物

・動物園・水族館・博物館

・宇宙探査

・海外探訪

だそうです。

まあ、結構そういう記事、書いてきましたからね。

2バージョンあるうちの、バージョンA(左側)は、結構、たくさん刷りますので、どこかに置いていただける方にはお送りします。

PDFでほしいという方にもお送りしますので、なんらかの形でご連絡いただければ、と。

よろしくお願い致します。

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「ドードーをめぐる堂々めぐり」のバックナンバー

2016-09-15 22:49:15 | 日記

メルマガ「川端裕人の秘密基地よりハッシン!」で初回から延々と続いている「ドードーをめぐる堂々めぐり」のバックナンバーをまとめておきます。

リンクはすべてメルマガ当該号のもの(「堂々めぐり」の個別のURLはないので)。

このリスト、主に自分用です。自分がいつどこに何を書いたか、そろそろ分からなくなってきているので。

ドードーファンで、読み逃していた!というような人も、ご活用ください、ということで表に出しておきます。

といいますか、表に出しておかないと、せっかくリストを作ってもうもれてしまいそうで。

以下、ドードーをめぐる堂々めぐりの1回目、タイトルのみだーっと羅列。

 

1号 17世紀、絶滅鳥類ドードーが来日していた!
http://yakan-hiko.com/BN4259

2号 ドードー来日を裏づけるオランダ商館長の日記
http://yakan-hiko.com/BN4320

3号 出島に来たドードーの文書を自分で確かめよう(東大史料編纂所にて)
http://yakan-hiko.com/BN4392

4号 オランダ商館長日記の江戸参府は、まるで移動動物園?(オランダ商館長日記を読む)
http://yakan-hiko.com/BN4450

5号 長崎探題職・松平隠岐守定行の登場(オウムなどを贈られた記述がある唯一の人物)
http://yakan-hiko.com/BN4508

6号 当時のエキゾチック・アニマル事情をひもとく(江戸時代の記録から)
http://yakan-hiko.com/BN4558

7号 出島のドードーはその後どこに行った?愛媛県松山篇(定行はドードーを持ち帰ったか?)
http://yakan-hiko.com/BN4605

8号 出島のドードーはその後どこに行った?福岡編(黒田官兵衛の孫はドードーを持ち帰ったか)
http://yakan-hiko.com/BN4689

9号 出島のドードーはその後どこに行った?長崎編(再び長崎へ!)
http://yakan-hiko.com/BN4746

10号 出島のドードーはその後どこに行った?長崎編その2
http://yakan-hiko.com/BN4793

11号 絶滅動物部「ドードー」班、活動開始!
http://yakan-hiko.com/BN4849

12号 17世紀、ドードーはペンギンと間違われていた?(論文紹介)
http://yakan-hiko.com/BN4901

13号 北海道大学へ〜蜂須賀正氏の論文を読む(蜂須賀学位論文を初蔵出し)
http://yakan-hiko.com/BN4942

14号 いよいよ「蜂須賀論文」に挑む(丸一日かけて複製。ざっくり構成を伝えます)
http://yakan-hiko.com/BN5002

15号 ロンドン自然史博物館を訪ねる・その1(そもそもドードーってどんな生き物だった?)
http://yakan-hiko.com/BN5091

16号 ロンドン自然史博物館を訪ねる・その2(世界一のドードー展示とヒューム博士)
http://yakan-hiko.com/BN5144

17号 ロンドン自然史博物館を訪ねる・その3(ヒューム博士と収蔵庫へ)
http://yakan-hiko.com/BN5206

18号 ロンドン自然史博物館を訪ねる・その4(じっくりと標本を見る)
http://yakan-hiko.com/BN5251

19号 ロンドン自然史博物館を訪ねる・その5(ドードーの系統と奇鳥・近縁種ソリテアの話)
http://yakan-hiko.com/BN5314

20号 ほくが絶滅動物に魅せられたきっかけ
http://yakan-hiko.com/BN5359

21号 ドードー班通信と『絶滅鳥ドードーを追い求めた男』書評
http://yakan-hiko.com/BN5430

22号 神保町のドードーから「不思議の国アリス」のドードーへ
http://yakan-hiko.com/BN5469

23号 不思議の国アリスをめぐるドードー展示(オックスフォードにて)
http://yakan-hiko.com/BN5517

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「青い海の宇宙港」(川端裕人・早川書房)の正誤表

2016-09-05 18:23:54 | 日記

(写真はインギー鶏です。種子島では「インギー」という言葉が「あやしい」「いかがわしい」という意味に使われることがあるそうです)

「青い海の宇宙港」の第一刷の正誤表を公開します。
購入をしてくださった方々、申し訳ありませんでした。
また、教えてくださった方々、ありがとうございました。
もしも、新たに見つかったものがありましたら、随時、追記していきます。

 

青い海の宇宙港 春夏編

56ページ(同一ページに三箇所、同じ間違い)
誤)三万六千メートル → 正)三万六千キロメートル

154ページ16行
誤)世界中に人口衛星の → 正)世界中に人工衛星の

187ページ9行
誤)希実と保奈美 → 正)希実と萌奈美

200ページ18行
誤)菜々も萌奈美も → 正)希実も萌奈美も

247ページ6行
誤)8 里帰り → 正)9 里帰り


青い海の宇宙港 秋冬編

296ページ1行
(誤)「急がばまわれ」 → (正)「急がばまわれ、
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あらためて、「青い海の宇宙港・秋冬篇」を紹介します。

2016-08-25 22:28:46 | 日記

(写真は、主人公の駆くんが一年間過ごすことになる家から見えたであろう光景)

8月5日に書店に並んだものの、その後すぐにお盆に入ってしまったので、今頃になって、紹介記事をアップすることになってしまいました。

さてさて、

「青い海の宇宙港・秋冬篇」は、「春夏篇」とあわせて、宇宙遊学生の1年を描いていた、ひとつながりの作品です。

「春夏篇」では、小学生たちはハイブリッドロケットをあげました。せいぜい数百メートルくらいの高さまでしか上がらないものですが、それでも、ロケット推進の原理を理解し、視線を上に向かせるには充分。

と同時にその燃料って、実は結構バイオなものでした。視線を足元に向けさせる効果も充分。

で、「秋冬篇」では、宇宙に行きます。それもバイオで(笑)。
宇宙ロケットって、灯油で飛ぶにせよ、アルコールで飛ぶにせよ、結構、生物学的な「地球力」を駆使してますよね。地球が長いことかけて培ってきたもので、宇宙に行く。そんなイメージ。

で、ロケットは輸送手段です。
なにを宇宙にもっていくのかが問題で、それが「秋冬篇」のキモです。
90年代の作品「夏のロケット」は、ロケットを民間で打ち上げること自体がトピックだったわけですが、今や民間宇宙開発というのは当たり前なのて、その半歩先、一歩先にあるのは、というと宇宙機開発だと思ったわけです。とても素直な解釈ではないかと、われながら思います。

宇宙機エンジニアで、驚異のアイデアパーソン、野田篤司さんの協力を得て、ちょっとものすごい宇宙機を準備してありますので、お楽しみに!

これ、いずれ、野田さんとしかるべき場所を設けて、解説していただけたらとか本気で思っているので、その時が来たら、いったいどんなことが起きたのか(起きたことになっているのか)、こってりと語りたいものです。

終章のサブタイトルは「永遠のタイムカプセル」。
これは、宇宙遊学生が一年かけて、この一年が結晶したタイムカプセル、であると同時に、人類にとってのタイムカプセルという意味も込めました!

話は壮大に広がるけれど、常に「足元」からつながるものとして、宇宙の果てまで見渡せたような気持ちになれたら、ぼくの意図の通りです。

秋冬篇は、後半だけに、あまり詳しく書くと「作者によるネタバレ」になってしまうので、この程度で。

あ、そうだ。
すでに読んでくださった方の中に、宇宙ロケットを飛ばすこと自体について「荒唐無稽」という感想を持つ方がいるみたいで、これは、ぼくがうまく表現できていないのだろうという反省と同時に、今の民間宇宙開発の勢いを意識していない人なら、そう感じても仕方ないところもあって、なかなか難しいと思いました。

ぼくが言えるのは、「これが荒唐無稽なら、現実はもっと荒唐無稽だ」ことなんですよね。
ことロケット部分については。

そして、本当のワンダーは……(禁則事項、ということで)。

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「宇宙留学」と「青い海の宇宙港」

2016-07-30 22:44:58 | 日記

書店に並んだばかりの「青い海の宇宙港・春夏篇」、そして、8月5日発売の「青い海の宇宙港・秋冬篇」は、限りなく種子島のような架空の島、「多根島」を舞台にして、「宇宙遊学生」の1年を描いた物語です。

販促用のちらしはこちらからダウンロードできるので、よろしければご覧くださいませ。多少詳しいことが書いてあります。(販促用なので、転送など、大歓迎です)

さて、すでに春夏篇を読んだ方から「宇宙遊学って本当にあるの?」と聞かれることが多いです。その疑問に回答しつつ、その関連のこともまとめておこうと思い、この記事をアップしておきます。

 まずは──

回答

宇宙遊学、あります!

ただし、実在の制度は「宇宙留学」と呼ばれています。

 

ぼくは、2012年度、宇宙留学の取材のために何度か、種子島を訪ねました。

そして、名は挙げませんが宇宙センターから一番近い小学校におじゃまして、宇宙留学生や地元児童と交流することができました。

授業のコマを1時間いただいて、宇宙について取材していることを伝えたり(今、民間の宇宙開発が進んでいるみたいな話で、北海道のインターステラテクノロジズのことなんかも話しました)、これからは宇宙の仕事がもっと増えていくぞーとか、煽った(笑)気がします。昼食を一緒にたべて、宇宙留学についてのあれこれを教えてもらったりもしましたっけ。

放課後は男の子グループと一緒に遊んでもらって、彼らの秘密基地を見せてもらったのはすばらしい思い出です。冒頭の写真は、その秘密基地からの帰り道ですね。

その後、秘密基地はバレちゃうんですが、バラしたのはぼくではないですよ。なんと彼らが持っているデジカメのせいなんです。子どもたちは携帯は持っていなかったけど、デジカメは持っていて、みんな思い出を撮っておきたがるわけです。もちろん、秘密基地も(笑)。そりゃあ、ばれますよね。里親さんたちに「これ、どこ?」と聞かれて、追究されてしまう、と。

それはそれとして、夜の打ち上げをみんなで見たのも楽しかったなあ。一緒になって興奮して飛び跳ねて。その時に、おじゃまして打ち上げを見させてもらったお家が、見晴らし最高で、本作の主人公の家のモデルになっています。

あの時、取材させてくれた皆さんは、今ではもう中学生、高校生のはず。もしも、本が出たのを見つけて連絡くれたら送るからね、とは言ってありますが、はたしてだれか見つけてくれるでしょうか。

なお、物語の中で、宇宙遊学の1年のを終えた子は、のちに振り返ってこんなふうに書きます。まだ出版されていない秋冬篇の一部ですが、すでに雑誌掲載時に一度は出ているものですから、ネタバレというよりも、既出の引用だと思ってください。

 

*******

 宇宙遊学の一年間は、森の緑と海の潮の匂いがまざった濃密な空気の中で、時間の流れが引き伸ばされたみたいに感じられた。ウミガメに連れられて竜宮城に行った浦島太郎とは違うけれど、宇宙遊学が始まった日と終わった日には、何かくっきりと線が引かれていて、その二本の線の間だけ不思議なくらい長かった。これは、島で一年を過ごした子どもたちは、だいたい似たような感想を抱く。
 島の時間は、特別。経験者は、みんなそう思っている。

*******

(「青い海の宇宙港」の「終章・永遠のタイムカプセル」より。)

 

「青い海の宇宙港」もつまりはそのような作品です。

輝かしい1年間を、宇宙に行くロケットの製作と重ねあわせて描き、「かぎりなく引き伸ばされた一瞬」として描いています。本当はこの倍くらい書きたかったけど自制してやめました(笑)。

しかし、すでに春夏篇の段階で、「悶絶するくらいこの子たちが羨ましい」とか「こんな小学生時代が自分にもあったら」とかコメントいただいているので、たぶん、その部分は成功しているのだと思います。

以上、宇宙遊学にまつわるコメントでした。

もしも気になって手にとってくださるなら、心からエンジョーイ!であります。

 

 

 

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「青い海の宇宙港・春夏篇」をあらためて紹介いたします。

2016-07-25 08:28:18 | 日記

「青い海の宇宙港・春夏篇」が書店に並びましたので、あらためてご紹介。

なにはともあれ、能書きを。
「青い海の宇宙港」は、春夏篇と秋冬篇の二部構成です。今回のリリースは、その上巻にあたります。

内容は、自分で要約するよりも人が書いてくれるのが一番!という考えなので、編集者にたよります。

********
小学六年生、天羽駆たちは、ロケットの発射場がある島の小学校の宇宙遊学生として一年を過ごす。島の豊かな自然を体験しつつ、夏休みのロケット競技会へ参加する模様を描く、少年の成長物語前篇。
********

あっさりしていますが、まさにそういう作品です。
下巻にあたる秋冬編は8月5日に出版の予定なので、こちらも実はもうじきです。

さて、脱線します。
いや、道をおもいきりさかのぼってから、本作品について語ります。

「夏のロケット」という作品で、小説家デビューしました。
1991年にTBSの秋山さんが、ソビエト(当時)のソユーズロケットで宇宙ステーション「ミール」に行き、翌92年、毛利衛さんがスペースシャトルで宇宙に行く、その1年の間に書き上げた作品です。

ロシアのロケットの工場を訪ね、アメリカのスペースシャトルとは違いまるで町工場のようなところで組立てられいることに衝撃を受けました。考えてみれば、当時としても、宇宙飛行は、すでに30−40年もの歴史がある技術でしたし、まるで、自動車をつくるようにロケットを作っても不思議ではなかったのです。そのことに気づいた時に、これは書ける!と思ったわけです。

民間が、個人が、宇宙ロケットを作って問題ある? という話。

その後、紆余曲折がありました。
92年、脱稿直後、持ち込んだ某大手出版社で、出版に向けて話が進んだものの、よくわからない理由でキャンセルになりました。担当編集者の健康の問題だったような気もしています。これは今にしても本当に謎。突然、連絡が取れなくなったので。

94年にノンフィクション「クジラを捕って、考えた」(1995年、パルコ出版)を上梓する時に、別の中堅かつ野心的な出版社から、「夏のロケット」も同時出版!という話になって、気合を入れて改稿していたところ、編集者の急な退職で、またも出版は立ち消えになりました。

まだ、ネットの黎明期で、小説をアップするなど考えにくい時代、ぼくはいったん「夏のロケット」を棚上げにして、新人賞に応募しやすい短い作品をいくつか書いたりしつつ(そのうちのひとつが後の「せちやん」です)、テレビ局の仕事にも忙殺されていました。

95年のクジラ本以来、96年、97年と、年に一冊のペースで、海の哺乳類にかかわるノンフィクションを出せたことで、どうやら、物書きとしてやっていけるかもしれないと希望も見えてきました。そこで、97年、勤めていたテレビ局をやめました。

すると、不思議なもので、応募していた奨学金が「当たり」、ニューヨークに1年間、留学(正確には、研究員と呼ばれていた。でも、なぜかVISAは学生ビザ)できることになりました。またその頃知り合った編集者の勧めで応募していた「サントリーミステリー大賞」の最終選考に残り、公開審査会をニューヨークから電話で聞く、という不思議な体験をしました。

「夏のロケット」はまったくミステリーではないので、受賞は無理だろうと思っていたのに、なぜか「優秀作品賞」(大賞、読者賞に続く第3位)をもらえました。気に入ってくれた編集者が、頑張ってくれて、98年には単行本として出版することができました。

実は単行本のセールスは鳴かず飛ばずだったのですが、3年後、文庫化されてしばらくしてから、急に売れ始めました。吉祥寺のとある書店が、文庫コーナーで猛烈にプッシュしてくださったのがきっかけだったようです。おかげで、「夏のロケット」はぼくが描いた小説の中で、たぶんベスト3くらいに、読まれたと思います。それでも十万部はいかなかったと思いますが。

さて、「夏のロケット」は、「SFではないロケット小説」でした。
その後、小説だけでなく、テレビでも映画でも、「今の物語としての宇宙ロケット」が主題化されていったので、その源流のひとつになった自負はあります(ぼくのだけじゃないけどね)。

でも、「今の物語」なので、すぐに現実に追い越されるのですよ。
21世紀になって、まずはアメリカで「ニュースペース」(新しい宇宙開発。つまり民間主導のもの)という言葉が喧伝されました。

今、イーロン・マスクのスペースXなど、国際宇宙ステーションISSに物資を届けたり、今度は、有人飛行で宇宙飛行士をISSに送り届ける準備をしています。アマゾンのジェフ・ベゾスのブルー・オリジンも、随分、頭角をあらわしてきました。そして、日本でも、インターステラテクノロジズのように、本気で宇宙を目指す民間企業が、本格的に現れてきました。

ここまでくると、個人が(民間が)、宇宙飛行を企てる「夏のロケット」は、完全に現実に追い越された過去のものとなったわけです。
幸せなことです。同時に、じゃあ、その先は? とも思ったわけです。

ぼくは、未来へのビジョンを描くのに長けた作家ではないし、本人の嗜好としても、むしろ、「今」を描きたいと常に思っています。今、ぼくたちの周りにあるものを、活写し、結晶化したい、そんな欲望にとらわれています。そして、今、宇宙ロケットって、20世紀にはSFだったものが、現実になっているわけです。ますます、自分のテーマだ!とかも思っていました。

そして、やっと、それを形にできたのが「青い海の宇宙港」です(やっとたどり着きました!)。

「夏のロケット」の「つづき」だと思ってくださって結構です。作品世界としても、著者の中での連続性としても。

冒頭で紹介文を引きましたが、もうちょっとだけ語ります。
でも、要素を書き出すにとどめます。本当に自作を語るのはむずかしいので。

・舞台は、日本最大の宇宙港がある島、多根島。年代は2020年代の近未来。
宇宙遊学(いわゆる山村留学)で島に来た小学6年生、天羽駆と仲間たちの1年間の物語。
・同時に、悩み多きオトナたちの再生、再出発の物語。「真夏のロケット団」出てきます。
・駆は生き物好きだけれど、同時に宇宙を見上げるようになる。
・そして、自作ロケットをあげる。最初は200メートルで落ちてくるものから、そして、最後は周回軌道に乗るものを。もっと遠くへ行くものを。

ざっと、こんなかんじです。

自分にとって、あとから見て、区切りの作品になるような気が、強くしています。
91年のロシアから始まり、「夏のロケット」で一度結実したことが、さらにぐるりと回って、円環の理が閉じたかのような、感慨にとらわれたり。

それは、きっと新たな一歩への礎にもなってくれると思っています。
そのためには……多くの読者に届きますように! 

なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。

2016年7月25日
川端裕人
ふと気づけば、誕生日前日。
イギリス・コンウォールの「最果ての地」(ランズ・エンド)に向かいつつ。

追伸
次は2020年代のインターネット小説とか、金融小説とか、恐竜小説とかを書くべきなのでしょうか(笑)

 

 

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