こうじ神父今週の説教

日曜日の福音メッセージをお届けします。

四旬節第1主日(ルカ4:1-13)悪魔はイエスに傷一つ付けることができない

2019-03-09 | Weblog
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http://hanashi-no-mori.news-site.net/voice/190310.mp3
(音声ファイルは、MP3形式です。再生ソフトをを用意してください。)
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こうじ神父
「今週の説教」
19/03/10 (No.991)
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四旬節第1主日
(ルカ4:1-13)
悪魔はイエスに傷一つ付けることができない
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「荒れ野の中を“霊”によって引き回され、四十日間、悪魔から誘惑を受けられた。」(4・1-2)四旬節第一主日はイエスが荒れ野で誘惑を受ける場面です。今まで私は、「悪魔は一切の誘惑が成功しなかった」と決めつけて考えてきたのですが、もしかしたら、悪魔はイエス様を誘惑することに成功したのかも知れない、と考えてみたのです。

先週おおっぴらに話していたように、長崎県営野球場にカープとライオンズのオープン戦を見に行きました。大変見応えのある試合でした。ドラフト一位の選手がホームラン打ってくれて、最高の試合でした。戻ってからサンデースポーツ2020を見てびっくり。私がテレビに映っていました。あとで先輩後輩司祭に冷やかされそうです。

国語辞典を買いました。3千円でした。ただの国語辞典ではありません。「あか」という項目に、「広島カープのチームカラー」という説明が付いています。「てつじん」の項目に「衣笠祥雄のこと」、「ミスター」の項目の説明に「ミスター赤ヘル山本浩二のこと」と書いてありました。最高の国語辞典です。

さて福音朗読の荒れ野での誘惑ですが、悪魔の働きかけがまったく効果がなければ、誘惑のことばにさえ反応する必要がなかったはずです。この世の中の一般的な取り調べでは、一切話さない人より、質問に答える人のほうが取り調べは進むと言いますから、悪魔が何を言おうと完全に無視すればいいのに、ひょっとしたら悪魔の誘惑はすべて成功しているのではないでしょうか。

しかし悪魔はそう思っていないようです。「悪魔はあらゆる誘惑を終えて、時が来るまでイエスを離れた。」(4・13)さんざんあの手この手で策を弄したのでしょう。けれどもイエスの対応はすべて、悪魔の誘惑を打ち砕くものだったのです。悪魔は誘惑できても、かすり傷一つ付けることができないと思い知らされてイエスを離れます。

イエスはなぜ、このような体験を積まれたのでしょうか。ルカ福音記者がこの物語を福音書に採用した意図は何でしょうか。イエスご自身が、悪魔の誘惑でまったく害を受けないことを証明するのは意味のないことです。イエスにまったく害が及ばないのは当然だからです。

むしろこの物語は、私たちのために福音書に採用されたのです。悪魔は誘惑しようと私たちに触れることがあるかも知れない。けれども本来は、悪魔は人間に何の害も及ぼせない。そのことを教えたいのではないでしょうか。

しかし現実には、人間は悪魔の誘惑にそそのかされ、罪を重ねるのです。誘惑するものに簡単にそそのかされ、取って食べるなと命じられた木の実から取って食べた。創世記の出来事は私たちの弱さを象徴的に描いています。

そこでイエスは、人間は本来、悪魔の誘惑からいかなる害も受けることはないのだと教えるために、四十日の試練に立ち向かわれたのです。人間の努力では四十日の試練を耐え抜くことは不可能ですが、父なる神に信頼して過ごす姿を見せて、悪魔の誘惑があっても害を受けないためには、唯一このような生き方しかありませんと、教えてくださっているのです。

最近「どうして道を踏み外したのか?」と思うことがありまして、今週の福音朗読は深く考えさせられています。悪魔の誘惑は、人間のあらゆる努力をあざ笑うほど狡猾です。あらゆる努力とは、祈りをするとか、清い生活を心がけるとか、日々聖書を読む生活とか、そうした優れた努力ですら、悪魔は灰燼に帰してしまうほど恐ろしく狡猾なのです。

それでも、イエスが示した四十日は悪魔の誘惑に勝ることを証明します。ただ父なる神に信頼を寄せて過ごす。これこそが、私たちが誘惑するものに打ち勝ち、前に進み続ける力なのです。

道を踏み外して気づく人、道を踏み外しかけて気づく人、道を踏み外す前に気づく人。いろいろいますが、だれもが父なる神に信頼を寄せるイエスの姿に倣う以外に身を守ることはできない。今週の福音朗読で私はそう確信しました。

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‥次の説教は‥‥
四旬節第2主日
(ルカ9:28b-36)
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ちょっとひとやすみ
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▼陸の地図は普通に「地図」と呼ぶが、海の地図は「海図」と呼ぶ。海図もいろいろあって、海底の地形を詳細に示したものから、プレジャーボートに「少なくともここは岩があって危ないよ」くらいの地図もある。釣りに必要なのは詳細な海底の地形だ。
▼長崎県北部に当たる海図は、転勤をしらされたときにすぐに入手した。これで釣りするぞ!と思ってワクワクした。実際その地図を頼りに何度が海に出て、地形が正しいか、地形が教える魚に出会えるのか確かめた。ただ私の腕が悪くて、あまり活用できなかった。
▼その「長崎県北部版」をあらためて見ると、さらに狭い範囲に四角の囲みが見つかった。193番という数字も見える。これはつまり、「このエリアに関する詳細な地図がありますよ」という案内だ。早速海図ネットショップを当たり、2700円の品物だが送料1300円くらい払って(たけぇ!)手に入れ、眺めている。
▼まるで、「平戸瀬戸は俺の海だ」みたいに気持ちが大きくなって眺めている。これまでの「長崎県北版」よりも詳細な地形図になっている。これを見ると、この前まで釣りをしていた場所がどのような地形か、確かに手に取るように分かる。
▼では、なぜこの海図をもっと早く手に入れなかったのか。理由は二つある。一つは、長崎県北部版を手に入れたとき、確かに平戸瀬戸エリアの海図を示す囲みは合ったと思うが、私の見立てが甘かった。つまり、「自分は平戸瀬戸のようなちっちゃなエリアにこだわらずに平戸全域で釣りをするのだ」こんなふうに考えていた。
▼もう一つは、赴任して早速平戸瀬戸に行ったその最初、速い潮の流れに手こずり、「これはもう釣りにならない。私の腕では太刀打ちできない」と観念したのだった。だから平戸瀬戸の海図があっても仕方ないではないか。そんな気持ちだった。
▼今は違う。もう一度挑戦する気持ちがわいてきた。お客様が来るので。天気次第だが、アラカブをお客様と釣って、味噌汁を味わいたい。その夢の実現のために、平戸瀬戸の攻略法を探ろうと思う。

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今週の1枚
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第598回目。三省堂はいい仕事してくれた!これなら全ページ目を通しそう。

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