こうじ神父今週の説教

日曜日の福音メッセージをお届けします。

三位一体の主日(ヨハネ3:16-18)わたしたちの言葉で三位一体の神を伝える

2014-06-15 | Weblog
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(参考)実際の声を確かめながら読みたい方はこちらをクリック
↓↓説教者の意図が、より自然に伝わます。↓↓
http://hanashi-no-mori.news-site.net/voice/140615.mp3

(音声ファイルは、MP3形式です。)
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こうじ神父
「今週の説教」
14/06/15(No.714)
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三位一体の主日
(ヨハネ3:16-18)
わたしたちの言葉で三位一体の神を伝える
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三位一体の主日を迎えました。「わたしたちの言葉で、三位一体の神を伝える」ということについて学びたいと思います。

ここ数週間小学生高学年と中学生に、主の昇天からの一連の祭日を覚えさせようと口を酸っぱくして言い続けています。一連の祭日は、「主の昇天・聖霊降臨・三位一体・キリストの聖体・イエスのみ心」です。

ところが、子供たちは頭は柔らかいので覚えるのは簡単に覚えるのですが、覚えたことがなかなか定着しません。来年まで覚えているかといえば、おそらく全滅だろうと思います。覚えたことを、忘れないでもらうためには、どうしたらよいのでしょうか。

それに比べると、高齢者は一度覚えるとなかなか忘れません。新しい祈りが示されればそれを忠実に覚え、もはや祈祷書を開かなくとも、一生涯唱え続けることができます。その能力には頭が下がります。

きっと高齢者の方が復活されたイエスについての一連の祭日を覚えると、一生涯忘れないのだと思います。もしかしたら、高齢者の皆さんに先に覚えてもらって、高齢者から小学生中学生に教えてあげるほうが、子供たちは身につくのかもしれません。

小学生中学生にも、高齢者にも当てはまらない年齢層の方々がおられます。わたしもそうかもしれません。この中間の年齢層の方々の特徴は何でしょうか。特徴は、どのようにしたら記憶することができるか、見つけ出すことができる人々だということでしょう。

わたしが、頭の柔らかい時代をもはや過ぎてしまってから記憶したものが2つあります。旧約聖書・新約聖書の全巻の書名と、ニケア・コンスタンチノープル信条です。どちらも、もっと頭の柔らかい時代に覚えていたならば苦労はしなかっただろうにと思いますが、必要に迫られて、40代になってから苦労して覚え、暗唱できるようになりました。

もしも、中間の年齢層の方々が、さまざまなことを苦労の末に理解し、覚え方を見いだしてくださるなら、教会はもっと発展するのではないだろうかと思います。小学生・中学生までの頭の柔らかい世代、高齢者の世代、そして中間の世代。この3世代がそれぞれの特徴を生かして教会の教えを身につけ、切れ目なく信仰を生きてくださるなら、教会の未来は明るいと思うのですが、どうでしょうか。

福音の学びに移りましょう。朗読された部分は、ニコデモというファリサイ派の議員が夜にイエスのもとを訪ね、イエスの教えを受ける場面で語られたものです。イエスは、ご自分の父である神の、世に対する深い愛をニコデモに語って聞かせました。イエスが、父である神について語るとき、そこには必ず三位一体の神の神秘が示されていると考えるべきです。つまりイエスが父なる神について語るとき、そこには「父と子と聖霊」の三位のお姿が読み取れるのです。

けれども皆さんは不思議に思うでしょう。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(3・16)確かに御父と御子は読み取れるけれども、聖霊は読み取れない。聖霊はここでは示されていないのではないか。そう思うかもしれません。

聖霊はどこに示されているのでしょうか。それを知るために、聖霊の働きをもう一度思い起こしましょう。イエスは弟子たちのもとを去る前に、「弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」(ヨハネ14・26)と語られました。

御父が御子をお与えになったほどにこの世を愛しておられると教え、理解させてくださっているのは、実は聖霊の働きです。ですから、弟子たちを含めすべてのキリスト者が御父の世に対する深い愛を知ることができたのは、そこに聖霊がおられ、働いてくださるからです。ですから、御子イエスが御父について語る場面には常に聖霊が共におられ、わたしたちにイエスの言葉の意味を理解させてくださっているのです。

それでもある人は言うでしょう。「眼を皿のように見開いても、聖霊の『せ』の字も認めることができません。」わたしはその人にこう言いたいと思います。この聖書は日本語に訳された聖書です。もともとイエスは、お住まいになっておられた土地の言葉で弟子たちに語られたはずです。その言葉はアラマイ語だったと言われています。

イエスの言葉が、福音記者によってギリシャ語で書き記されました。この時点で、ギリシャ語を理解する人々にもイエスの言葉が届くようになります。しかも、一字一句間違うことなく、正確に届くのです。

正確に届くのは人間の努力でしょうか。そうではありません。確かに福音記者は最大限の努力を払ったでしょう。けれども最終的に、イエスの言葉を余すところなく伝えてくれたのは聖霊の働きだったのです。

そして時間が経過する中で、ギリシャ語の聖書はラテン語に翻訳されました。ローマ帝国がヨーロッパ全域に広まると、ラテン語の聖書も一気に広まりました。ギリシャ語からラテン語に翻訳するとき、イエスの言葉を漏れなく伝えたのは人間の細心の注意を払った上での、聖霊の働きです。その後も数限りない言語に翻訳されました。

日本語への翻訳にも聖霊が働いて、わたしたちにイエスの言葉を忠実に届けてくれたのです。わたしたちが手に取り、目にしている聖書は、御父が御子を与えるほどこの世を愛し、神の思いが聖霊によって全世界に誤りなく理解されていることの見えるしるしではないでしょうか。わたしたちが印刷された聖書を手に取り、イエスの言葉に耳を傾けるとき、そこには「父と子と聖霊」の三位一体の神がおられるのです。

わたしたちが信じる父と子と聖霊の三位一体の神を、わたしたちの言葉で人々に伝えましょう。「父と子と聖霊のみ名によって。アーメン」と、日本語でためらうことなく十字を切りましょう。あなたが信じている神を十字架のしるしによって示す時、三位一体の神はわたしたちに働いて、見る人聞く人に神の神秘に触れさせてくださいます。恐れず三位一体の神への信仰を表明する恵みを、このミサの中で願いましょう。

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‥次の説教は‥‥
キリストの聖体
(ヨハネ6:51-58)
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ちょっとひとやすみ
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▼二ヶ月半の内に、すっかり一本釣り漁師になってしまった。大きな魚が釣れるものだから、調子に乗って何度も釣りに出掛け、大した釣果でもないのに見せびらかすようになってきた。そろそろ趣味の自慢は卒業しようと思う。そう言いながら今回も釣り自慢だが。
▼鯛が入居している集合住宅を見つけてしまったようである。それは偶然のめぐり合わせだったのだが、手ほどきをしてくれた浜串のお父さんがあちこち教えてくれた場所ではなく、去年まで自分の実績を積んだ場所に近いポイントで、最初の真鯛がヒットした。
▼人にはさんざんA級ポイントを教えてもらいながら、この場所はちょっと人には教えたくない。大きな真鯛を釣り上げたとき、真っ先にしたことは周りを見渡したことだった。自分のいる場所をおおよそ推測できるような距離に、他船がいないか。欲深いというか、この場所を一人占めしたくて、つい周囲の様子を見まわしてしまった。
▼「鯛の集合住宅なんて、大げさだ。」皆さんそう思うかもしれない。しかし、その場所では今のところほとんど釣り上がるのは鯛なのである。「鯛だけ」とは言わないが、上がってくるほとんどが真鯛なので、「集合住宅」のほかに適当な表現を思いつかない。
▼3kgの鯛を釣り上げたときに、恐ろしくなった。経験が浅いと言えばそれまでだが、こんな魚は釣り番組でしか見たことが無かったので、いざ釣り上げると自然の脅威というか、そら恐ろしくなったのである。この広い海原にはいったいどれだけの大きな魚がいるのだろうか。
▼ぜいたくな話かもしれないが、3kgもある鯛を釣っても、わたしが全部食べることはとてもできない。そうなると、大所帯の修道院に魚は回ることになる。せっかく釣っても自分は食べないのである。そうであれば、中くらいの大きさの鯛を複数枚釣ったほうがよほど自分にはメリットがある。
▼だが大きさはこちらで選べない。弱肉強食の世界なのだろうから、強いものが先に食い付く。「強い」とはつまり「大きい」ということだ。周囲に大小さまざまの鯛がいても、魚体の大きなものが先に食いつくのは仕方がないのだろう。今回もそういうことで、3.6kgの鯛が周囲を蹴散らし、わたしの鯛ラバーにヒットした。

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今週の1枚
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第321回目。初めて魚拓取ろうか重さを量ろうかと思える大きさの鯛が釣れた。

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