日本生態系協会『日本のいきものの暦』アノニマ・スタジオ、2009年
「冬至」と「夏至」、「春分」と「秋分」で「二至二分」。このそれぞれの中間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」。「二至二分」と「四立」で「八節」。「八節」をさらに15日づつに分けると「24節気」となります。
24節気は「立春」「雨水」「啓蟄」「清明」「穀雨」「立夏」「小満」「芒種」「夏至」「小暑」「大暑」「立秋」「処暑」「白露」「寒露」「霜降」「立冬」「小雪」「大雪」「冬至」「小寒」「大寒」。
ひとつの節気をさらに3つにわって「72候」となります。
これらのそれぞれに季節の様子、多くの動物、植物の写真、お話にページを割り振りしてよくできた日本の季節を紹介した優れ本です。
語源の解説もあってためになります。「春(はる)」は、万物が「発る」、草木が「張る」、田畑を「墾る」、気候が「晴る」からきているのではなかろうかとか(p.14)、「紅葉(もみじ)」の語源は「揉みいず」で色が揉みだされるという意味(p.167)とか。
また、写真が素晴らしいです。草木、動物、昆虫の名を唱え、写真をみているとそれだけで心が落ち着いてきます。
生活のなかで自然との対話が乏しくなってしまった今日、こういう本はありがたいですね。
テレビで八千草薫さんがこの本を手にしていて、よさそうだったので図書館で借りました。