加羽沢さんの10枚目のCDです。クラシック曲がピアノ曲にアレンジされています。彼女にとってはクラッシクにも、ポップス曲や歌謡曲に向かうのと同じような感覚だというのです。音楽という音の響き合う世界では、ジャンルの垣根などはあまり意味がないのでしょう。
そうは言ってもここに収められている作品は、オーケストラ曲やピアノ以外の楽器のために書かれたものが大部分で、そういう意味ではピアノでこれらの曲を聴くとのは稀有な体験になります。原曲は大切にして編曲し(調性は変えない)、ピアノ遊びの感覚でレコーディングしたとのことです。そう思うと、本当に音と戯れ、音に心をゆだね、よりそって弾いているように聞こえます。
2000年、岡山のカノラホールでの録音です。
加羽沢さんはピアノを三歳から始め、東京芸大から大学院に進み、98年に卒業。大学院在学中に日本コロムビアからCDデビュー。97年にはカザルス・ホールでデビュー・コンサートを開催し、99年には銀座・王子ホールで「加羽沢美濃ピアノ・パーティ」のシリーズをスタートさせました。
ピアノ演奏の他にも作曲もてがけていて、96年TBSの月曜ドラマスペシャル「埋葬された愛」で作曲、演奏も担当しました。テレビ朝日の「新題名のない音楽界」のエンディングテーマも作曲、演奏しています。
1. 花のワルツ~バレエ「くるみ割り人形」より | |
2. アランフェス協奏曲より 第2楽章 | |
3. 夢のあとに | |
4. 白鳥 | |
5. だったん人の踊り~歌劇「イーゴリ公」より | |
6. 交響曲 第3番より 第3楽章 | |
7. ヴァイオリン協奏曲 メドレー | |
8. モルダウ~「わが祖国」より | |
9. シチリアーノ~「リュートのための古風な舞曲とアリア」より | |
10. アヴェ・マリア | |
11. ラクリモーサ~「レクイエム」より | |
12. 歓喜の歌~交響曲 第9番「合唱」より | |
13. 交響曲 第9番「新世界より」より 第2楽章 |