【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

日本の古典芸能を50分で

2009-10-26 00:26:57 | 古典芸能

京都散歩⑲ 日本の伝統芸能をダイジェストで楽しめるギオン・コーナー

 祇園のなかに日本の古典芸能を紹介する演芸場があります。京都伝統技芸振興財団によるギオンコーナーです。観光客に向けてのもののようです。外国人が目立ち、英語の紹介も場内放送で流れます。

 茶道、琴、華道、雅楽、狂言、京舞、文楽が一連の流れで進みます。この7つの芸能がたった50分で?

 そうです。無理がなく進んでいきます。最初に茶道ですが、これは観客のなかから希望するもの2名にお茶がふるまわれます。外国のお客さんが多いので、この2名は異文化体験をするわけです。茶道は舞台ではなく、その脇にしつらえられた場所で行われます。写真はとってもいいことになっているので、外国人はパチパチ撮っています。

 茶道が終盤になりかけのころ舞台では、琴と華道が実演されます。

 一段落して雅楽。左手に楽器奏者グループ。笙、篳篥、笛・・・。舞台中央では舞が舞われます。装束が綺麗です。

 狂言は、大蔵流。演目は棒縛りです。いつも主人が留守になると太郎冠者と次郎冠者はすきを狙って酒を飲みます。主人が一策を案じて、次郎冠者の両手を棒に縛りつけます。太郎冠者がこれを笑っていると、主人はすきをみて太郎冠者を後ろ手に縛ります。主人はこれを確認して安心してでかけますが、留守中、二人は不自由ななかで機転をきかせて、酒を食らいます。そこへ主人が戻ってきて・・・。「やるまいぞ、やるまいぞ」

 京舞では二人の舞妓さんが優雅に舞台で踊ります。今や舞妓さんは京都に30人弱とか・・・。

 そして最後が文楽です(写真:筆者撮影)。演目は「八百屋お七‐火の見櫓の段‐」。純情は娘お七が恋人である吉祥院の小姓吉三郎の探し求める刀を今夜中に届けねば命にかかわるとききますが、町の木戸は閉まっていて通行できません。お七は火の見櫓の半鐘を打ち鳴らし、木戸をあけさせます。降りしきる雪の中、お七は足をすべらせながら櫓に駆け上ります。

 これで50分。見事に古典芸能のダイジェスト版の終了です。

  玄関ロビーでは、舞妓さんや花街文化を紹介した絵画・写真・映像・小物などが展示されています。舞妓さんの持ち物(小物)や、月毎に変わる花簪の実物、髪型のミニチュア、五花街のをどりなどの情報もあります。