真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

大学生になると勉強しなくなる

2024年03月02日 | Weblog
日本の初等中等教育の水準は、国際的に見て非常に高いことが分かるが、社会人になってからの能力になると、最下位近くになってしまう。その原因は、大学や大学院での教育にあると言う。  

日本人は、高校生までは、つまり、大学入試までは勉強する受験戦争の世界だ。毎日塾に通って勉強するが、大学に入った途端に勉強しなくなってしまう。  

大学側も、成績が悪いからという理由で退学させたり、卒業させなかったりすることはない。日本の大学では、入学さえできれば、後は勉強しなくても、自動的に卒業できる。

その結果、日本の大学では、十分な専門的教育を行っていないため、専門的な知識が身に付かず、社会に出てから専門家として活躍することができない。これが、小学生で能力が高く、大人になると能力が低いという状況をもたらしている基本的な原因だ。

では、なぜ大学で勉強しないのか? その原因は、企業が専門的知識を評価しないからだ。企業は採用時には学歴を見て、どの大学に在学しているかを見て、そこでの成績を評価しているわけではない。

そして、さまざまな国際比較ランキングでも、日本のデジタル化の遅れははっきりと見てとれる。 ところが義務教育終了段階では、PISAの結果が示すように、数学的リテラシーおよび科学的リテラシーで、日本人の能力は世界のトップクラスにあるのだ。

 しかし、スイスのビジネススクールIMDが作成する国際競争力ランキングや世界人材ランキング、世界デジタル競争力ランキング、そしてEF EPI英語能力指数ランキングなどで、日本の成績が極めて悪い。  

日本人の能力は、小中学校レベルでの学力テストの国際比較を見ると、日本の成績は極めて高いのだ。義務教育修了段階の15歳の生徒が持っている知識や技能を測ることを目的とした調査では、科学的リテラシー、数学的リテラシー、読解力の3分野について日本人の子供の能力は「世界のトップレベル」なのだ。

OECDの平均得点は低下したのに対して、日本は3分野すべてで、前回調査より平均得点が上昇し、世界で最高レベルの潜在力を持ちながら、実際のデジタル化が世界の最低レベルになっている。  

デジタル化が進まない原因は、大学教育と企業にあると考えざるを得ない。 大学で最先端レベルの情報科学の教育を行っておらず、また、企業がデジタル技術の導入に熱心でないために、高い潜在力を持ちながら、それを現実の経済活動に生かしていくことができないのだ。  

この状況を打開するためには、まず、企業が給与や地位の点で、専門性を正当に評価することが必要だ。何より大学の教育体制を、根本から改革することが必要だ。  

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