Japanese and Koreans invaded Asia. We apologize.

ニッポンの差別4

2008年03月07日 11時18分24秒 | Weblog
ニッポンの差別3と同日に図書館から来た本。
被差別の青春
良書である。おれはの「ぶ」の字もタブーかと思っていたところがあるが、この方のおかげですっきりした。著者は出身でも比較的若い世代に属するジャーナリト。前回の山下氏などもその著書で好意的に紹介していた。出身者のなかでもあっけらかんとした世代。実際、「差別って、まだそんなに厳しいんですか」(80)と身元調査会社の取材で述べているくらいである。その世代の著者が現代若者たちがどう問題をどうとらえているか、取材する。
世代の違い
33
「・・・お母さんは・・お涙ちょうだいの話をするわけやんか。そういう話はいまあんまりないし、すごい大事やと思うねん。だから、そういう話はすべきやと思うし、すごい人やと思う。でもあたしはそんなことをしてもだめっていうか、できひん」
48
いったんは息子が出身の女性と結婚するのを反対にまわった親
ぼくはみんが嫌いなことないよ。団体がキツいねん。・・・あるhi 日、近くのの若い衆が、職場にあったふいごを利用してハンマーで刀つくってたんや。それを僕が上司に報告した。・・・・そしたら、の入り口の上水道のところで、30人ほどが先をとがらせた竹をもって僕が来るのをまっていた。

 やっぱ、団体で来られるとこわい。右翼でも解放同盟でも、一般個人が団体で来られるとこわい。もっとも、前述の山下氏の本だと私人に対して現代ではそういうこともなくなっているという。


結婚相手の統計
56
世代による結婚相手の変化は統計にあらわれている。93年(平成5年)の総務省の調査では80歳以上で「夫婦とも」は79.4%だが、25歳未満では24.4パーセントで、と外の結婚が4分の3を占めている。


出身でない恋人に解放運動について熱心に話しかけた出身の女性に対して
62
差別する、しないじゃなくてそういうことを気にしない、第3者もいるってことをわかるべきだよ、運動とかを押しつけないでほしい。

 運動に熱心になった女性の気持ちもわかるが、この発言をした恋人の気持ちはわかる。

身元調査の需要
70
アイ・アイ・サービスは・・・全国に支社営業所をもっている。・・・1994年度(平成6年度)は914件だったが、95年度(平成9年度)864件、96年度は818件と徐々に減少し97年度は590件にまで減った。支社ごとの依頼件数見ると大阪232件、高松140件、福岡82県名古屋47件の順になっており、西日本が圧倒的に多い。(いずれも97年度)

もっともある地域ではいまだにこうした意識も残っており、また、陰で「あいつは民や」というような人もいるらしい。時たまその発言の相手が出身者であることを公言していない人だった場合、言われたひとの落胆と悲しみの深さは想像に難くない。同じような話がアイヌの人の場合でもあったね。

身元調査禁止
75
地名総監事件から10年後の85年(昭和60年)にはであるかどうかチェックする身元調査が発覚した場合には、営業停止を含む法的措置を講じることできる。「大阪府差別事象に係わる調査等の規制等に関する条令(いわゆる身元調査規制条例)が、全国に先駆けて施行された。・・・・

77大阪府で条令が施行されて以降、熊本、福岡、徳島、香川の各県でも同様の条令くられた。


結婚差別の根っこ 台湾人女性
81
自分も差別されたくないという気持ちがあると思うわ。・・・日本人の親は「あなたが悪いんじゃなくて、子どもが生まれたとき、親が外国人だとわかったら子どもが差別されるでしょ」ていってたらしい」

なるほど、と思う。自分は差別する気持ちはなくても差別されるかもしれないという不安、あるいは、差別されるという実態があれば、そうなるのかもしれない。もっとひろくこうした点に関しては学校などでの教育必要だろう。

地区市営住宅について
124
市営住宅とか改良住宅とかがあるというのは甘えの構造だと思う。ムラに帰ればどうにかなる。結局それがぬるま湯になる

もっともだからといって、いままでの政策がまちがっていたというわけでもない。
ただ、これからは、の人であるなしに係わらず、個別事情に応じて生活事態が貧しい人などにも開放していくべきだと思う。(もうやっているのかな?)

出身でないがの人々が多い職場で働く人
157
自分がプライドをもってたらええ方向にいく。「ここの出身です。なんか文句ある?」「ってな、それでも何かいうてくる奴は少ないで。言うてきたら、とことんやってしまうか、無視したらええ。


自分の子どもにその子の出自がであることを告げたときのその子の反応
201
自分が民であることを告げられ、裕次の口から出てきた言葉は、「ああ、そうなん」ふーん。」だった。「おれ「ざ、ウルトラ解放フェスティバル」で言うたら、見る側やと思とってんけど、演じる側やってんなあ」なにやら他人事のようだった。
「ザ・ウルトラ解放フェスティバル」とは・・・小林よしのりが提唱するイベントである。出身の芸能人や有名人が一堂に会し、出自を名乗ることで石けんのの-イメージを打ち破ることができるのではないか、という案である。

小林氏ええこといってるやないか?おれもそう思う。ネガティブなイメージを払拭したかったら、ネガティブなイメージを否定するだけではなく、ポジティブなイメージを宣伝していくべきだ。
206
って何って感じ。だってじゃないって妙に意識するのも差別の一種やとおもう。そんな古い話してんのか、明治時代の話やんけ、ダセエという感じ。
でないともあるとも思わないというの裕次の考えは私には新鮮だった。
こればまでの問題は差別者側と被差別者がわのという2項対立で論じられてきた。・・・

この指摘は重要だ。



同和教育について。
244
出身の生徒でさえ自分の問題や差別問題に鈍感になっているのだから、それ以外の生徒は推して知るべしである。

261
同和教育のさしあたっての目的は、の歴史や現状を学ぶことでに対する偏見と差別をなくすことであろう。ところがえてして差別の悲惨さや劣悪な生活実態を強調するあまり、やの人に対して「かわいそう」に代表される-イメージを拡げる結果を生むこともあった。


262
僕は差別がなくなるんは、もうちょっとの努力なんや、と言うて行くほうがええんやないかと思うている。

 問題にせよ、なんにせよ、差別の問題はもっとうまく学校で取り上げていくべきだ。

著者の世代も、山下氏のような世代からするとあっけらかんとしている世代になるが、著者はあとがきでは、もっと若い世代の出身者を紹介している。その若い彼女の場合、出身ということが、千葉出身や、岩手出身というのとほとんどかわらなくなってきている。

 ある地域の古い世代に、「あれはや」などとまだ陰口をたたく人はいるのだろう。だが、時代は確実に変わってきている。


参考 男女格差
利権の真相の深層


更新
解放同盟にデータがあった。
データにみる差別
-各地の実態調査結果

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。