暮れゆく宮島

　つるべ落しの陽は早く暮れる。宮島の対岸で、暮れ行く瀬戸内海を見る。
西の海は、淡い夕日で油を流したように光っている。





　冬将軍のご逗留は長すぎる。５泊も、６泊もされるとチョイとしんどい。
玄関脇に、ホウキを逆さに立てても帰る気配なし。

今日も、望君が「ブーコしゃーん」とやって来た。
望くん；「切串のじいちゃんちは、前はお店してたから、大金持なんよ。」
ブーコ；「羨ましいなー。お小遣いをイッパイ貰えるね」
望くん；「切串のじいちゃんは、お宮のじいちゃんのようには優しくないから、
　　　　　冬休みは、お宮のじいちゃんちに行くんだ。お手伝いをしたらお金がもらえるんだ
　　　　　ブーコさんも、お店をしたらお金持になれるよ」
（ブーコさんはお金持になってももう遅いのだ。ブーコさんがお店をすると、お客さんは皆逃げてしまう。）

望くん；「ブーコしゃん。サンタクロースに何をお願いしたの」
ブーコ；「まだしていない」
望くん；「紙に書いて、ツリーの電気のあるところに吊るすんだよ」
（サンタクロースに何を頼んだと言えばよいのだろう？困ったなー。）

　このような会話が出来るのは後何ヶ月だろう。すぐ成長して、話もしてもらえなくなるかも。
望くんとの会話を大事にしよう。