私達は生まれて以来、呼吸を意識することはありませんでした。 意識しなかった呼吸を意識することにより、また吐く息を出来るだけ長く吐くことによって、今まで感じなかったものを、感じるようになるのです。
口を閉じ鼻だけで呼吸します。 舌は上の歯の付け根に、そっと付けます。 肩の力を抜き上半身をリラックスさせます。 立っても座っても、上半身の姿勢は変わりません。 姿勢をよくしようとして、反っては筋力が働きますので、長く続けようとすると、よくはありません。 力を抜くということが肝要です。
大きく息を吸いますと、胸は広がり下腹は凹みます。 出来るだけ長くゆっくりと吐きます。 吐くときにはイメージで、体の中へ吐きます。 体の中へ入っていく息を追うようにして、吐く息だけに意識を集中します。
息を吐きますと、胸も下腹も息を吸う前の位置に戻ります。
この呼吸は普段行っている胸式肺呼吸を、ちょっと吐く息の仕方が違えるだけで、逆腹式呼吸になってきます。 逆腹式呼吸はこの呼吸を続けるだけで、自己免疫力がついてきます。 病気になりにくい体質を作るとともに、例え病気になったとしても、軽くてすみます。
イメージに集中するため、軽く目を閉じます。 日常的なあらゆる時間を利用して、この呼吸を行ってみます。
全部吐ききろうとしますと苦しくなりますので、そのちょっと手前で吐くのをやめ、また大きく息を吸います。 出来るだけ無理をせず、自然の流れが大切です。 これは、この呼吸に慣れてくれば、自然にできてきます。
意識するこの呼吸を日常的に行うことによって、意識しなくても自然とこの呼吸が出来るようになります。 こうなればしめたものです。
この呼吸法のコツは、下腹の動きは気にせず、ひたすら吐く息をイメージで体の中へ吐くことです。