ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

チャバネヒメクロバエ

2014年10月03日 | 動物:昆虫-双翅目(ハエ他)

 フェーはフェー

 私は子供の頃、昆虫少年だった経験は無い。以降もオジサン後期の今に至るまでずっと昆虫を好きになった経験は無い。オジサン前期の頃に植物に興味を持つようになって、ガジ丸HPで沖縄の植物を紹介するようになって、植物と深い関わりのある昆虫にも興味を持つようになったが、興味はあっても「好き」になったとは言えない。
  昆虫を見つけると写真を撮り、図鑑と照らし合わせ、何者か判明させ、それを紹介する文を書き、HPで紹介する、などということをもう10年近くやってきたが、昆虫が好きとは言えない私なので、自ら紹介しておきながら、その多くを脳の記憶から失くしてしまっている。紹介者としての責任を果たしていない、と言える。
 であるが、言い訳させて貰えば、私がウチナーンチュ(沖縄人)の性質を正しく受け継いでいるから、テーゲー(大概:だいたいといった意)性質を正しく受け継いでいるからだ。誇りに思っていいことなのだ・・・か?
 
 テーゲー性質によると、フェー(ハエの沖縄語)はフェーで良し。細かい違いはどうでもよい。なので、私が今回チャバネヒメクロバエを紹介しても、後日、「ねぇオジサン、このハエは何ていう名前?」と子供達に訊かれた際、「フェーはフェーだ」と答えたとしても、それはウチナーンチュだからしょうがないと許して貰いたい。
 チャバネヒメクロバエ、「翅は淡黄褐色を帯びる部分があり」という特徴を持っているが、テーゲー性質の人間にとって記憶に残るほどの特徴では無い。

 
 チャバネヒメクロバエ(茶翅姫黒蠅):双翅目の昆虫
 イエバエ科 日本、南西諸島、朝鮮、中国、他に分布 方言名:フェー(ハエの総称)
 名前の由来は『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「翅は淡黄褐色を帯びる部分があり、和名はそれに由来する」とあった。ということでチャバネ(茶翅)。クロバエというのはクロバエ科のハエの総称であるが、本種はクロバエ科では無い。体が黒色なのでクロとなり、体長10ミリほどあるクロバエに比べると小さいのでヒメがついてヒメクロバエ。
 沖縄では平地や山地でも普通に見られ、成虫は5~6月に最も多いとのこと。草木の葉の上に止まっているのを見かけるが、動物の死体によく集まるようである。幼虫は動物の死体や動物の糞の他、ゴミ捨て場などにも発生する。
 体長は5.5ミリ内外。成虫の出現時期は周年。
 
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 記:2014.9.25 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行