ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ウズラマメ

2011年03月04日 | 飲食:食べ物(材料)

 斑模様の豆

 宜野湾の畑には昨年、ラッカセイを植えて、たくさんの収穫を得た。アパートの畑ではほぼ毎年エダマメを植え、収穫している。アパートの畑ではまた、大家が植えたシカクマメがあり、「自由に取って良し」と許可を得、自由に取って食べている。
 宜野湾の畑には今年新たにインゲンマメ、ウズラマメを植えているが、ラッカセイもエダマメもインゲンマメもウズラマメもみなマメ科の植物で、食用の豆である。そう、私の食糧自給計画に豆は欠かせないのだ。カンショには多くの栄養成分が含まれ、炭水化物とビタミン、ミネラルはカンショだけで足りる。カンショに足りないのは塩と蛋白質だけらしい。塩は海に行けばある。蛋白質を得るには?と考えて、豆ということ。

 芋と豆さえあれば何とか生きていけるという考えで、宜野湾の畑の大半は芋と豆で占められている。30坪ほどしか無い小さな畑なので、今はまだ生きていけるだけの量は生産できないが、いつかはもっと広い畑を借りて、「芋と豆だけ生活」を確立したい。
 もちろん、食べ物は美味しくなければならぬという信念を持っている私なので、芋も豆もいろんな料理法を試している。ただ、残念ながら芋も豆も私の料理の腕を発揮することはあまり無い。何故なら、芋も豆もそのまま焼くだけ、蒸すだけ、煮るだけ、揚げるだけで十分美味しいので、手の込んだ料理をする必要は無いのである。

 友人の八百屋や近所の地産地消コーナーがあるスーパーにウズラマメがあり、たびたび購入している。ウズラマメは莢から豆を取りだした状態でパック入り、または袋入りで売られていた。が、数ヶ月前、莢付きウズラマメがスーパーにあった。それを見て、ふと閃いた。「莢ごと焼いてみよう」と。豆は莢の中で蒸し焼きになる。それはきっと美味いに違いない。で、やってみる。予想通り、それはとても美味しかった。
 
 ウズラマメ(鶉豆):豆類
 マメ科の一年草 インゲンマメは中央アメリカ原産 方言名:なし
 名前の由来は広辞苑に「豆は白地にウズラの羽の斑紋に似た褐紅斑がある」とある。本種はインゲンマメの一品種で、同じく斑の入った虎豆という品種もある。
 インゲンマメというとサヤインゲン(莢隠元)がすぐに思い浮かぶ。サヤインゲンは莢ごと茹でたり天ぷらにしたりして食す。インゲンマメの中でそういったものを軟莢種といい、本種のように成熟種子が食用となるものを種実用種という。種実用種は他に大福豆(白餡の材になる)や金時豆(沖縄ぜんざいの材となる)などがある。
 栽培に関わることでもインゲンマメは分けられる。ツルありインゲンとツル無しインゲン、サヤインゲンは概ねツルあり、本種は概ねツル無し。その他、春蒔き種と秋蒔き種があるようだが、ウズラマメは(私の場合)冬に蒔いて、春に収穫する。
 ツル無しインゲンである本種は、高さも30~50センチほどにしかならない。花は葉腋から花茎を伸ばし、1個付ける。色は淡い紫、開花期は12月に蒔いて2月頃。莢の中には4~10個の豆が入る。熟すると豆にも莢にも褐紅斑が入る。
 

 記:2011.2.19 ガジ丸 →沖縄の飲食目次