小さなセミの仲間
ガジ丸HPを始めるようになってから、小さな虫にも目が行くようになった。今回紹介するオサヨコバイはその中でも、冬場を除いてはもっともよく見かける虫である。
オサヨコバイは体長が1センチほどの小さな虫。そんな小さな虫が、調べるとセミの仲間なのであった。驚いた。そういえば、形はセミに似ている。
驚いたついでに、どのような分類になっているかを調べた。最近よく利用しているインターネットのウキペディアを参考にした。
オサヨコバイはヨコバイ科、ヨコバイ科はツノゼミ上科の下にあり、セミ型下目に含まれ る。セミ型下目にはツノゼミ上科の他にセミ上科があり、セミ科はこれに含まれる。さらに上を見ると、・・・上から見た方が分りやすいので以下、
カメムシ目
腹吻亜目(アブラムシ、カイガラムシ、キジラミなど)
頸吻亜目(ヨコバイ亜目:セミ、ヨコバイ、ウンカなど)
鞘吻亜目
カメムシ亜目(異翅亜目)
頸吻亜目(ヨコバイ亜目)にセミ型下目、ハゴロモ型下目がある。
セミとカメムシは親戚であったということにも驚いてしまった。全然似てねぇ。
ついでに、カメムシ目の上を見てみる。カメムシ目は、動物界-節足動物門-昆虫網-有翅昆虫亜網-カメムシ目(半翅目)ということであった。
オサヨコバイ(おさ横這):半翅目の昆虫
ヨコバイ科 本州以南、琉球列島、台湾、インドなどに分布 方言名:不詳
ヨコバイは「カメムシ目ヨコバイ上科の昆虫の総称」(広辞苑)で、ヨコバイという名は「蟹の横這い」という意味のヨコバイ。葉の表に止まっているヨコバイに近付くと、横歩きして葉裏に隠れてしまうことからこの名がある。
本種はオサとつくが、オサについては資料が無かった。おそらく長ではないかと思われるが、他のヨコバイに比べて本種が特に長いとか、何かに長じているとかの記述も無いので、オサを長とする確たる根拠が無い。よって、オサについては不明。
「植物の汁液を吸収し、またウイルスを媒介するなど、農作害虫も多い。」と広辞苑にあったが、本種はイヌビワ類、オオイタビなどのイチジク属の植物を寄主としている。本種によってそれらの植物が枯れることは無く、農作物に害を及ぼすことも無い。ウチナーンチュにとってはどうでもよい虫。よって、方言名が無いのかもしれない。
体長は11ミリ内外。成虫の出現は4月から12月。後脚が発達していてジャンプ力がある。ぴょんぴょん飛び跳ねるのをよく目にする。ヨコバイ科オサヨコバイ亜科。
横から
子供
記:ガジ丸 2007.6.11 →沖縄の動物目次
参考文献
『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行