ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

キゴシジガバチ

2011年06月25日 | 沖縄の動物:昆虫-膜翅目(ハチ他)

 くびれたウエスト

 友人のYは学生の頃、シンガーソングライターであった。彼の作った歌に、題は忘れたが、「突き出た胸に、くびれたウエスト」と始まる歌がある。そう歌われるモデルがクラスにいた。いかにも女の魅力たっぷりの体つきをした女子であった。当時、フェロモンなんて言葉は知らなかったが、今から思えばフェロモン100%の女だった。
 その女と、私は付き合いかけたことがある。「いかん、田舎モノで、淡白な俺にはとてもこの女に太刀打ちできない。いかん、止まれ、不幸への道だぞ」と思いつつも、彼女のフェロモンに圧倒され、田舎モノのボーヤはズンズンと引き込まれ、深みに足を踏み入れかけたのである。しかし、危ういところで、別の友人の愛情ある、的確な助言で何とか踏みとどまることができた。傷は浅めで済んだ。
 ゼミコン(ゼミのコンパ)の二次会だったかで、彼女とチークを踊る機会があった。彼女は、その魅力的な突き出た胸を惜しげも無く私に押し付けてくる。田舎モノはもうそれだけでドギマギする。鼻息が荒くならないよう、コカンが熱くならないよう、一所懸命違うことを考える。そうやって少し冷静になると、くびれたウエストに回した腕の感触から「なんだ、たいしたこたぁねぇぞ。Yが言うほどくびれてはいねぇぞ。」ということにも気付いたりした。彼女は中肉中背でグラマーな体つき。胸や尻が大きくて、その割にウエストがくびれて見えたのだが、「細い」とまでは言えるものでは無かった。
 
 虫の写真を撮るようになって、いろいろな発見をするようになった。今まで虫に興味を持っていなかった分、驚きの発見も多い。別項で紹介するルリジガバチやクロスジスズバチもそうだが、キゴシジガバチを初めて見た時は、その腰の細さに驚いたのである。これこそが究極の「くびれたウエスト」だ。Yも、これを見れば驚くに違いない。しかし、その針よりも細い腰から、いったいどうやって食い物が口から尻に抜けるんだろう。

 
 キゴシジガバチ(黄腰似我蜂):膜翅目の昆虫
 アナバチ科 本州、沖縄、東南アジアなどに分布 方言名:ハチャ(ハチの総称)
 胸の部分とお尻の部分が細い棒でつながっているような形はルリジガバチと似る。本種はその細い腰の部分が黄色いのでキゴシ(黄腰)となる。体全体は黒、腰と足、胸の一部が黄色。アナバチ科ならキゴシアナバチという名で良かろうと思うが、広辞苑によると、「獲物を穴に入れる時、翅をじいじい鳴らすので、古人が「じがじが(似我似我)」と言って青虫を埋めると蜂になって出てくるものと思い、この名がついたという。」とある。
 雨の当たらない場所、建物の壁などに泥を塗りつけて巣を作る。本種の食物は青虫では無く、クモ。クモを捕まえて巣に運び、巣の中の幼虫はそのクモを食べるとのこと。
 成虫の体長は20~28ミリ。出現時期は3~11月。
 
 横から

 記:ガジ丸 2005.10.10 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行

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