ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アオサギ

2011年04月08日 | 動物:鳥

 街中のダムの住人

-  漫湖(倭人には発音しにくいと思われるが、マンコと読む)公園に行くと、たくさんの水鳥たちを見ることができる。水鳥には大きいのやら小さいのやら、白いのやら色のついたのやら、いろいろな種類がいる。○○サギやら○○シギやら○○カモとかいうのだと思うが、どれが何やら私にはさっぱり判らない。
 沖縄の観光スポットの一つである首里の石畳、その道を首里城の傍から入り、下り坂をどんどん行って、下りきった所の正面に金城(きんじょう)ダムがある。今年の春頃だったか、その金城ダムへ仕事で行った。特に見るべきものも無い場所なので、ここを訪れる観光客はいない。近くの人が散歩に来る程度で、私もまた、ここを訪れたのは過去に2、3回といったところ。今回は1年以上ぶりの訪問。

-  特に見るべきものが無い、というのは、民家ではあまり見られない珍しい花や木がそこには無く、どこにでもあるありふれた植栽ばかりであるということと、もう一つ、水辺でありながら水鳥の数も、バードウォッチングするほどにはいないということである。
 ヒヨドリ、キジバト、シロガシラ、スズメなど、どこにでもいる鳥は金城ダムの林の中にもたくさんいた。しかし、その日、私が見た水鳥はたったの2種で、しかも、それぞれ1羽ずつの、たったの2羽。白い小さめのと、青い大きめのものがいた。水鳥の知識はほとんど無いのだが、あとで調べるつもりで、一応写真を撮っておく。その時、同僚の若いTが、「あの青いのはアオサギだと思いますよ」と教えてくれた。

 
 アオサギ(青鷺) 
 コウノトリ目サギ科の冬鳥 方言名:サージャー
 名前の由来は資料が無く、正確なところは不明だが、サギの仲間で、体色が青っぽいところからアオサギという名前だと思われる。
 ユーラシア大陸やアフリカに広く分布する。倭国では留鳥で、沖縄では冬鳥なっている。冬鳥とは言っても、文献でも「夏場の6月から8月を除いて普通に見られる」とあり、ダムや池、川などの淡水で良く見かけ、海岸でも見ることができる。
 金城ダムには1羽だけがいたが、そこから水鳥の多く生息する漫湖公園まではほんのひとっ飛び、そこに恋人が待っているのかもしれない。
 全長93センチもあり、サギ科としては国内最大級の水鳥とのこと。鳴き声は「グワァーとしわがれた声」と『沖縄の野鳥』にあった。 
 
 アオサギ(名古屋産)
 沖縄では冬鳥で、倭国では留鳥となっている。2005年5月、東山動物園で。
 
 アオサギ(海の沖縄産)
 淡水だけでは無く、海にもいる。

 記:ガジ丸 2005.8.16 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行