ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ナーベーラーンブシー

2011年03月17日 | 飲食:食べ物(料理)

 美味しい酒の肴、2品

 「突然、電話があった」・・・なんて言いようはおかしいかもしれない。「これから電話するからね」なんて事前に電話する人は、まあ、そうはいないので、電話はいつも突然だ。が、特に用も無いのにかかってくる電話は、突然って感じを受けてしまう。

 昨日(26日)夕方、新婚の友人Mから突然、電話があった。彼の職場からだった。特に用は無し。ただ、誰かと話がしたかったからという理由での電話。女子高生じゃあるまいし、大の男が「人恋しい」なんて気分にでもなったのかと訊いてみると、仕事が大変でストレスが溜まっているとのこと。休肝日の私だったが、特に用の無い突然の電話、よほどストレスを感じているのだろうと、飲みに行くことにした。ストレスの原因は仕事以外にもあるようだが、それが何かはだいたい予想もつくが、会ってからのお楽しみ。
 私の住まいの近くにある居酒屋で飲んだ。Mは新妻と一緒だった。新妻といっても我々とそう離れた歳では無い。お互いオジサン、オバサンだ。二人は新婚でありながら、既に中年夫婦でもある。その中年夫婦は、私の前で口喧嘩を遠慮しない。喧嘩というよりお互いの心をチクチク傷つける皮肉の言い合いといった方が正しいものであった。
 この夫婦喧嘩が仕事以外での彼のストレスの原因。二人の皮肉の言い合いは、でも、私は聞いていて楽しかった。Mは「お前がそんなこと言うたびに心が痛むんだ。仕事で疲れて、家に帰ると心が疲れてしまうんだ」などと泣き言を言うのだが、彼は彼でまた、新妻の心をチクっと刺すようなことを言う。新妻はもちろん、それを倍にして返す。新婚とはいっても中年夫婦、 人生経験は多い。澄ました表情での辛辣な言葉は多種多彩。美味い酒の肴となった。そんな楽しい飲み会は、平日だというのに12時過ぎまで続いた。
 
 もう一品、その夜の美味い酒の肴はナーベーラーンブシー。倭語だと、ナーベーラーはヘチマ、ンブシーは炒め煮のこと。炒め煮はその通りヘチマを油で炒めてから煮ることなんだが、味噌味なので、出来上がったものはヘチマの味噌煮といったものになる。
 食堂などには、ナーベーラー味噌煮とかヘチマの味噌煮という名前でメニューにある。私の大好物はこれからが時期。沖縄の夏野菜としてゴーヤーと双璧を成す。
 
 
 
 
 
 
 

 記:ガジ丸 2005.4.27 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行