ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アカスジカメムシ

2014年10月17日 | 沖縄の動物:昆虫-カメムシ・セミ

 見た目も不味い

 見た目の不味い食物って何があるだろうかと考えた。例えば、ホヤ、イナゴ、ハチノコなどだろうか?私はどちらかというとゲテモノも食べる方なので、それらも食べる。食べるけど好物ではない。「あっ」と思い出した。見た目の不味い食物、私(に限らずウチナーンチュの多くがそう思うかも)にとってはバイ貝。
 バイ貝ってそもそも何ぞや?と広辞苑を引く。バイを漢字にすると貝となっていて、バイガイという言葉はなく「バイ」とのみあり、「エゾバイ科の巻貝。殻は堅牢で、殻高7センチメートルに達する。日本各地の浅海に産し、肉は食用となる」とのこと。
 見た目は不味いバイ、ではあるが、私はそれを今まで何度も口にしている。沖縄の居酒屋ではあまり見ないが、倭国の居酒屋に入ると、お通しに出てきたりする。食べて不味いとは思わないが、見た目がよろしくないので、自ら進んで注文することは無い。

  倭人にとっては「何でバイが見た目不味いの?」と不思議に思うかもしれない。その訳は、バイの見た目がアフリカマイマイに似ているからだ。
 アフリカマイマイはたぶん倭国にはいないカタツムリの1種。かつて食用として輸入され、沖縄でも勝手に繁殖するようになり、今では野原や畑で大きな顔して存在している。畑の作物を食害する奴として農夫には大いに嫌われている。
 食用としても成功しなかったようで、食べた経験のある人に訊くと「硬くて不味い」とのこと。また、病原菌を持っていて、食べると病 気になることもあるそうだ。
 「硬くて、不味くて、病原菌も持っている」奴なので、その存在が「汚い奴」という印象となって、その見た目も「気持ち悪い奴」となってしまったのだろう。よって、私(たぶんウチナーンチュの多くも)はアフリカマイマイの姿形を見ると不味い物と感じてしまう。アフリカマイマイに似た見た目をしているバイもそうなってしまう。

 アカスジカメムシは「食べるとおいしくないですよというカメムシ類特有の警戒色と考えられている」と『沖縄昆虫野外観察図鑑』にあったが、私には不味そうな奴とは見えない。そもそも、相手は虫なので食べようという気はさらさら無い。当然ながら、その警戒色は人間に対してではなく、他の大型昆虫や鳥類に対するものであろう。

 
 アカスジカメムシ(赤筋亀虫):半翅目の昆虫
 カメムシ科 日本全土、沖縄島、南大東島、八重山諸島などに分布 方言名:フー
 名前の由来、『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「体は赤色で、黒縞の縦条があり・・・赤と黒の縞模様」とあって、写真でお分かりのように、黒に赤の縦条と言ってもいい。赤色の縦条からアカスジ、カメムシは「頭部の突き出た形がカメに似ていることから」。
 寄主はセリ科植物で、民家の庭のサクナ(ボタンボウフウ)から、海岸のハマウド、ハマボウフウ、野原のヤブジラミ、畑のニンジン、ウイキョウなどの花に集まるとのこと。私の畑ではサクナの、今満開の花に群れていた。子虫も多くいた。
 体長は9~12ミリ。出現時期は2月から11月。分布は上記の他に国内では久米島、外国では中国、東シベリアなど。赤と黒の縦縞模様がよく目立つが、その模様は「食べるとおいしくないですよというカメムシ類特有の警戒色と考えられている」と『沖縄昆虫野外観察図鑑』にあった。屁は臭い上に、見た目も美味しくないようだ。
 
 子虫

 記:2014.10.11 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行
 『琉球列島の鳴く虫たち』大城安弘著、鳴く虫会発行

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