飲むス食べるスどちらでも無いス
私は、流行のモロミ酢は飲まないが、酢の飲み物はよく飲んでいる。私が愛用しているのは黒酢にアセローラ果汁、またはブルベリー果汁を混ぜたもの。それを水で薄めて、マグカップ1杯を寝る前に半分飲んで、残りはそのまま枕元に置き、夜中喉が渇いた時に飲み、なお残った分は朝目覚めた時に飲んでいる。
先週月曜日、重症食中毒に襲われ、馬の小便のようなミジグス(水糞)を一晩中 垂れ続けて、ほとんど飲まず食わずの36時間を過ごした。久々にパッタイゲーした。
それでも、自然治癒力の強い私であった。水曜日の朝には概ね回復し、その夜には固い雲子が出た。もう大丈夫であった。寝る前に、いつものようにマグカップ1杯の水割り酢を用意し、いつものように半分飲んで、寝る。
夜中目が覚めた。喉が渇いていた。下痢で体の水分量が減っているせいだと思った。マグカップに残っていた水割り酢を飲み干し、新たにもう一杯の水割り酢を作る。ベッドに戻って、腰掛けて、その半分をグビグビグビと飲む。その水割り酢、後味がいつもとは違う。でも、よく知っている味。ポン酢の味。どうやら寝ぼけた頭が、飲む酢とポン酢を間違えたようであった。病みあがりのお腹がまたもグルグルした。が、耐えた。
私はポン酢もよく使う。主に水炊き、ギョーザ、ステーキなどのかけ酢として利用している。シメ鯖、煮物など料理用には米酢を使っている。その他にもう一種の酢が、我が家には常備されている。それは合成酢。沖縄には昔これしかなかったのではないかと思われるほど馴染み深い酢。我が家でも親戚の家でも、台所にある酢は合成酢であった。
合成酢は酢が強すぎて、酸っぱいだけの味しかしない。親父達はこれで酢醤油を作り、刺身を食っていた。酢の強さは、鮪の赤身を変色させるほどであった。繊細な感覚の舌を持つ(腐ったものに気付かなかったりもするが)私は、この酢が、食べる酢としてはあまり好みでは無い。好みでは無いのに、常備してある。何故?
仕事へはステンレスの水筒にお茶を入れて出かける。会社の不味いお茶よりも、自分のお茶の方が好きだからである。その水筒の茶渋落としに合成酢を使っている。
記:ガジ丸 2006.2.28 →沖縄の飲食目次