ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

カバマダラ

2011年11月25日 | 沖縄の動物:昆虫-鱗翅目(チョウ・ガ)

 私のふんどし

 毒虫といわれるものはいくつもあるが、私はその毒牙にかかったという経験があまり無い。ブヨに2度、ハチに1度あるが、いずれもたいしたことなく、薬を塗ることさえもしなかった。ただ、毒虫で印象に強く残っているものが一つある。毒牙にかかったのは私ではなく父、もう大分昔、私が高校生の頃だったと思う。
 父はベランダに上半身裸で寝ていて、その上半身の前にも後ろにも脇にもたくさんの蚯蚓腫れが走っていた。酷い状態だったので即、病院へ行った。
 父を病院送りにしたのはアオバアリガタハネカクシという虫。毒虫というとハチ、ムカデ、毒蛾しか思い浮かばなかった私は、見慣れぬ虫に恐怖を感じたのを覚えている。

 毒虫にはアオバアリガタハネカクシなるものがいることを知り、高校生の頃ブヨに嚙まれて、ブヨもそうであると知った。そして、ガには毒を持つものがいることは子供の頃から知っていたが、チョウにも毒を持つものがいることをこのガジ丸HPを始めるようになってから知った。もっとも、ガとチョウには明確な違いは無いらしいが。
 カバマダラは体内に毒を持つことによって鳥などの天敵から身を守っているらしい。メスアカムラサキやツマグロヒョウモンはカバマダラに体を似せることによって同じ効果を得ているらしい。メスアカムラサキやツマグロヒョウモンは謂わば、他人のふんどしで相撲を取っているようなもんだが、カバマダラは「私のふんどし」ということになる。

 カバマダラ(蒲斑):鱗翅目の昆虫
 マダラチョウ科 分布は南西諸島、東南アジアなど 方言名:ハベル(チョウの総称)
 翅の色が蒲色をしているからカバマダラという名。はて、蒲色ってどんな色?で、広辞苑を引く。蒲色とは「 蒲(がま)の穂の色。赤みをおびた黄色。」とあった。なるほど確かにカバマダラの翅の色は赤みを帯びた黄色をしている。翅の縁は黒い。
 カバマダラに似たチョウを何度か見かけたが、カバマダラと断定できずにいたところ、ある日、チョウのものと思われる幼虫を発見した。幼虫は写真を撮るのが簡単。撮って、文献を調べる。カバマダラの幼虫と思われた。幼虫はトウワタの葉についていた。3匹もいた。そして、しばらく後には成虫の姿を発見、これは間違いなかろう。
 前翅長38ミリ内外。成虫の出現、沖縄諸島では3月から12月。幼虫の食草はトウワタなどガガイモ科の植物。トウワタに毒があり、それを食うカバマダラにも毒がある。
 
 成虫1  
 
 成虫2  
 
 幼虫   
 
 交尾   

 記:ガジ丸 2005.8.14  →沖縄の動物目次 →蝶蛾アルバム
 訂正加筆 2011.8.14

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行

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