ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ミサゴ

2012年12月21日 | 動物:鳥

 水を探るタカ

 私が借りて(まだ仮)ているなっぴばるにはいろんな鳥がやってくる。年中いるイソヒヨドリ、ウグイス、セッカ、カラスなどの他、今の時期はセキレイの類やシロハラが目立つ。そして、上空には毎日多くのサシバが舞っている。
 サシバは大きく、飛び方もカッコいいのでよく目立つ。であるが、そのサシバよりもっと大きく、もっとスマートなタカの類が空を時々舞っていることに気付いた。ある日そのタカがなっぴばるの向かいの森にある、高い枯れ木の梢近くの枝に停まった。

  写真を撮って調べるとミサゴという名であった。いかにもタカ科らしい容姿をしているが、タカともワシとも付いていない。『検索入門 野鳥の図鑑』に「ミサゴという名は水深いことを指し、水に飛び込んで魚をとる習性から来ている」とある。
 そこで、知識不足の私に疑問が生まれる。「何で水深いことがミサゴという名になるんだ?」と。ミから水は想像できる。ミからはまた、深(ミとも読む)も想像できる。しかしサゴからは何も想像できない。サゴって何だ?砂子か?三五か?
 なんて悩んでいたのはほんの2、30分。「そうだ『動物名の由来』があった」と本棚から取り出しページを捲る。あった。それには納得できる説明が明快にあった。

 
 ミサゴ(鶚・雎鳩)
 タカ目タカ科の冬鳥 欧州、アジア、北米に広く分布 方言名:タンタグ
 名前の由来は『動物名の由来』に解りやすく納得できるように書かれてあった。「水探(みさぐ)で、水中の魚を捕食することによる」とのこと。
 全長、雄は54~55センチ、雌は63~64センチで、翼開長は160センチもある大型のタカ。鳴き声はキッ、ピッだが、あまり鳴かない。
 上空をゆっくり滑翔し小さく旋回する。時折、停空飛翔(ホバリング)もする。海岸や湖の上を旋回し、上空から急降下して、体全体を水面に突っ込んで魚を捕える。
 日本では四国九州以北から北海道にかけて繁殖し、冬季には北日本から琉球列島へ南下する。河口、海岸、ダム湖などに生息。単独でいることが多く、樹上の高い所によく停まる。見られる時期は9月~5月。単独で樹上の高い所にいるのを9月に私は見た。
 
 正面顔
 いかにもタカ科らしい精悍な顔。
 
 食事中
 獲物がぶら下がっている。何か?はっきり見えないが鳥の頭のように見える。
 
 飛翔

 記:2012.12.15 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『検索入門 野鳥の図鑑』中村登流著、株式会社保育社発行