しゃっくり

「お母さん♪お母さん♪」
ゆうやが嬉しそうに私を呼びます。

「なあに？」
「あのね、お母さん、しゃっくり出ない？」

ゆうやは私のしゃっくりが聞きたいと言います。
そのような要望を出されても、こればかりは応えることができません。

しゃっくりとは、「横隔膜」および「吸気肋間筋」と「声門」のけいれんだそうです。
自由にそれらを操ることなど、私には無理です。

「ねえねえ、しゃっくり出して♪」
ゆうやは期待をして私の顔をじっと見ます。

しゃっくりの原因として最も多いのは，早食いや炭酸飲料を飲むなどして，急激に胃がふくらむことだそうです。
また，冷たい食べ物などによる胃の急激な温度変化もしゃっくりを引きおこすと言われています。

炭酸飲料を飲んでも、私はしゃっくりが出たことがありません。
冷たい食べ物を食べても、出ません。

そもそも私はあまりしゃっくりが出たことがないのです。
「お母さん、しゃっくり出して♪」
相変わらず、ゆうやは期待しているようです。

「さっきからずっと待っているんだけど、どうしてなかなか出ないの？」
ゆうやは待ち切れなさそうな様子です。

「また出るときに聞いてね。」
そう言ってその場を取り繕うゆうやのママでした～。


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