ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

「デジタル田園都市」と私

2022-06-02 10:39:52 | 日記


私は日々の暮らしの、特にその物資供給面をほぼアマゾン通販によって成り立たせている。1本82円のペットボトル飲料から、2本で3,000円の1800mlパック日本酒や1個150円の袋入りラーメンまで、私は足りなくなった必需品をアマゾンの通販サイトでその都度買い足し、日々の生活をやりくりしている。

これは私が近所の小売店で買い物のできない要介護の障害者であり、いわゆる「買い物難民」るため、やむを得ない「生活の知恵」のようなものなのだが、見様によっては、私は政府肝いりの「デジタル田園都市国家構想」の、その先鞭をつけているともいえる。少なくとも私の居住地が、田んぼもあれば畑もある地方の一「田園都市」であることは間違いない。

地方の「田園都市」に住み、デジタル・テクノロジーの恩恵に頼って生活を成り立たせている点で、私は紛れもなく「デジタル田園都市」の住人なのである。

政府の「デジタル田園都市国家構想」は、元はといえば、地方に仕事の場を作ることにより、衰退著しい地方の活性化を実現しようとする国家政策の一環である。他方、私の場合はといえば、年老いたリタイア老人であることもあって、(稚拙な)デジタル・スキルを仕事に結びつける気などさらさらないし、そんなことでお国のために役立とうという気概もない。

政府の「デジタル田園都市国家構想」には、年金でかつかつ生きる私のような老人が何か便益を得られるような仕組みは考えられているのだろうか。ーーこう言ったからといって誤解しないでいただきたいのだが、私はべつにそれを望んでいるわけではないし、そんな配慮は余計なお世話だと考えている。

「仕事」や「活性化」だけがことさら強調され、無職のリタイア老人が気兼ねや息苦しさを感じる社会になったのでは、元も子もない。政府の「デジタル田園都市国家構想」は、一つ間違えると、のんびり・のほほんの生活を望む高齢者には、「要らぬお節介」になるのではないか。そんな懸念を禁じ得ないのである。

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プーチン体制 綻びが止まらない

2022-06-01 11:17:05 | 日記


私は本ブログで、先日、次のように書いた。
「ロシアのプーチン体制がやっと崩れはじめた。これを示す証は、すでにあちこちにあふれている。」
(5月30日《プーチン体制 その崩壊の前兆》)

魚心あれば水心、・・・ではないが、「プーチンの独裁体制も、あちこちで綻びを見せはじめているはずだ」という予断をもって見渡すと、私の予断(=臆断)のアンテナに掛かってくるニュースがある。たとえば。

「反戦世論に火が付いたのか──。ロシア軍によるウクライナ侵攻開始から3カ月余。(中略)ロシアのニュースポータル『Baza』によると、2月24日のウクライナ侵攻以降、ロシア軍の入隊事務所が10カ所以上も放火されたという。」
(日刊ゲンダイDIJITAL 5月27日配信)

これは民衆レベルの綻びの例だが、以下は決定的・致命的な大きな綻びと言ってよい。

「『できるだけ賢明に行動すべきだ』──。国民に絶大な影響力を持つロシア正教会トップの『苦言』に衝撃が走っている。ロシア軍によるウクライナ侵攻開始から3カ月余。プーチン大統領が停戦に向けて舵を切る可能性が出てきた。」
(日刊ゲンダイDEJITAL 5月31日配信)

ロシア正教会のトップ・キリル氏の問題発言に対して、この記事の筆者は、「直接的な表現は避けているが、戦争支持どころか『異議アリ』と受け取れる」とコメントしている。その上で、この筆者は、筑波大学名誉教授・中村逸郎氏(ロシア政治)の以下のような見解を紹介している。

「キリル氏の支持を失えば、戦争継続は困難です。ロシア正教会は多くの国民の心をつかんでいます。地方の隅々までネットワークが張り巡らされていて、大統領選ではプーチン大統領の巨大な支持母体にもなっている。もし、キリル氏がさらに踏み込んで、停戦や和平を求めれば、一気に反戦機運がロシア国内に広がることになるでしょう。」

ロシアはこれまで1917年のロシア革命、1991年のソ連崩壊と、2度の大動乱を経てきた。3度目の動乱が間近に迫っているように思える。

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