ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

度しがたい3議員の耐えがたい愚かさ

2021-02-02 15:03:09 | 日記
入院を拒否したコロナ感染者には「1年以下の懲役、または100万円以下の罰金」を科する。この当初の感染症法改正案を、政府・与党は結局のところ撤回した。政府・与党が譲歩し、罰則云々の規定を盛り込まない形で染症法改正案は国会を通過することになった。それはもっともなことだ、と私は思う。

その上で言いたいのだが、政府は緊急事態宣言の規定を、次のように改めるべきではないだろうか。
1.夜8時以降の不要不急の外出は、これを禁止する。
2.この禁令に叛いた国会議員は、4年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金を科する。

私の脳裏にあるのは、以下のような報道である。
「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下の深夜に、与党の国会議員が東京・銀座のクラブを訪れていた問題は、公明党議員の議員辞職と自民党議員3人の離党に発展した。それぞれの選挙区からは、落胆や政治不信の声が上がった。」
(毎日新聞電子版2月1日配信)

文中に「それぞれの選挙区からは、落胆や政治不信の声が上がった」とあるが、それはそうだろう。国会議員ともなれば、曲がりなりにも立法府の構成員である。そうであるからには、彼らは法を遵守し、率先垂範を自ら身をもって実践すべき立場にある。

それだけではない。緊急事態宣言を発布したのは行政府の長、つまりスガ首相であるが、問題の3議員は与党の構成員である。そうである以上、彼らは政府の政策にも、また、この緊急事態宣言にも、深くコミットしていると言わなければならない。

問題の構造は、次の文言がよく表している。
「国民への制約を強化する特措法改正を議論している立場なのに、あり得ない。本当にショックだ」(朝日新聞)。

私が問題の俎上にのせたのは、たまたま与党の3議員である。誤解して欲しくないのだが、私はべつに野党をもり立てる意図をもって、これら与党の3議員を批判しているわけではない。「与党議員を問題にするより、野党は政策で勝負すべきだ」と声を荒げる人もいるが、政策上の見地からも、上記の批判は重要であり、これを蔑ろにすべきではないと私は考える。

コロナ対策に関して政策上重要なのは、規制を強化して「3密の回避」を実効あるものにし、そういうものとして国民に義務づけることである。3議員の行動は、規制破りをして、「3密の回避」を空文化するものにほかならない。3議員はそのような形で、政府のコロナ対策から実効性を削ぎ落としているのだ。彼ら、度しがたい「愚かな与党議員」の、その罪は重いと言わなければならない。
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