ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

ぶらぶら散歩の顛末

2019-10-24 20:25:33 | 日記
最近は雨の日が多い。秋晴れ・日本晴れの日はめったにない。それだけに快晴の日は貴重で、宝くじにでも当たった気分になる。そして私はついウキウキ、そわそわ、そしてホイホイ。じっと自室にこもっている気にはなれなくなる。

きのうがそうだった。久々の秋晴れの朝で、「こんな日に引きこもっていたら、お天道様に申し訳ないよなぁ」と思った私は、電動車椅子Whill に乗り、近所にお散歩に出かけた。お目当てがあったわけではない。何とはなしに近くのホームセンターに足を向けたのだった。

小銭入れの付いた、小型のカード入れが欲しかった。最近、私は買い物をカードで済ませる。いわゆる「キャッシュレス・ショッピング」である。ただカードが使えない店もあるので、そういうときはキャッシュでの出し入れが必要になる。片手が不自由な私には面倒だが、そうも言ってはいられない。小銭の出し入れはやはり必要なのだ。

案の定、探していたとおりのカード入れが見つかった。アマゾンでも見つからず、しかも(本革なのに)価格がアマゾンの半額ほどの、願ってもない掘り出し物だった。私はこれで望みを叶えることができ、そこそこ満ち足りた気分になる・・・はずだった。でも、何かが違う。これは一体どうしたことなのか。

私は脳卒中で倒れる前、ーーまだ元気だった10年ほど前、ホームセンターの広大な売り場をぶらついて暇を潰すのが好きだった。まるでその頃の気分が戻ってきたようだった。宝探しの旅に出る疲れた若者のように、ぽっかり穴が開いた心をかかえ、あてどなく店内を彷徨きまわった、あの味気ない日々の思い出・・・。

忘れかけていた感覚だった。懐かしくはあるが、二度とお目にかかりたくはない、むかしの私がたしかにそこにはいた。

こんなことなら、自室に引きこもり、ブログ記事でも書いていたほうがまだマシだったかなあ・・・。そんなふうに思わされた日本晴れの一日である。
コメント
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