「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

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8月24日 ゆるキャラは異形の神様か?(柳田国男が!)

2013年08月24日 | お昼間カフェ
おはようございます。

昨日は一日雨でしたねー。

まあ、たまのお湿りということで、気温的にも抑えられてて、静かな一日でしたけど、

さて、今日はどうなるんですかねー。

まあ、土曜日だし、雨でもいいか、のんびり出来るしー、と鷹揚に考えていますねー。


週末は気持ちがのんびり出来て、やっぱりいいですねー。


さて、先日、テレビを見ていたら、ゆるキャラの名付け親、みうらじゅんさんが出ていて、ゆるキャラについて、話されていたので、

興味深く見てしまいました。いやあ、いつも独自な観点でお話をされるので、楽しいですよねー。


「ゆるキャラが、日本で受け入れられているのは、八百万の神の文化が日本にあるからだと思う」


という指摘をされていて、興味深かったですね。

あと、僕的におもしろかったのは、


「ゆるキャラも、あと100年もすると、柳田国男が研究して本にすると思います」


という言葉で、柳田国男は、やっぱり、民俗学の祖ですから、そういうことを言いたくなるキーパーソンですよねー。

だから、「遠野物語」のカッパみたいなもんですよ。ゆるキャラは・・・ねえ。鋭い指摘です。はい。


そういう意味では、江戸時代からいた「お化け」なんてのも、異形の神々的な存在なのかもしれませんね。

江戸時代は、トイレにも、キッチンにも、神様がいましたからねー。

長く使った鍋や釜に精霊が宿り、お化けとなる・・・という考えは、すごく日本的に感じますね。

愛情を込めて使う道具達だからこそ、意思が宿る・・・そう考えた方がいいのもしれませんね。

というか、むしろ、意思を持たせたいんでしょうね。長くつきあった鍋や釜にも・・・。


江戸時代、紀伊国坂に出ると言われたムジナ・・・のっぺらぼうの事ですけど、子供の頃は、怖いお話でしたけど、

貞子がいる現在では、やっぱ貞子の方が何倍も怖いなって、普通に思いますよねー。


髪の毛って、人間の本能を攻撃するアイテムだったりするんですよね。

だから、ボリューミーな髪の毛というのは、人間を畏怖させるアイテムだったりするわけですよ。

これ、逆に髪の毛が無い状態・・・つまりハゲに対するひとの感情って、笑いになるわけじゃないですか。

髪の毛ボリューミーだと畏怖の対象であって、髪の毛無しだと、笑いの対象になる・・・どうしてか?


僕が印象的に覚えているシーンは、サル山で年寄りのサルが若いサルにボスの座を奪われた直後のシーンなんですね。


その年老いた元ボズ猿は、ボスの座を奪われた直後、頭の毛が全部抜けちゃったんですね。

つまり、自分に自信を無くすと、髪の毛が抜け去るという外見的特徴が現れる・・・それを人間は経験的に知っているから、人間はハゲな人を見ると、

「この人は自分に自信を無くしているんだ」

と、本能的に理解し、自分より下の立場の人間だと、本能的に理解するから、嘲笑を浴びせる・・・そういうことになるんですね。

だから、髪の毛ボリューミーな貞子を見ると、本能的に畏怖する・・・自分より立場が上だと本能的に理解して、怖がる・・・そういう本能的攻撃を受けている、

そういうことになるんですねー。


髪の毛をボリューミーにすることで、周囲に畏怖させるということは、日本では古くからやられています。


例えば、武田信玄の川中島の合戦のシーンでは、武田信玄は必ず髪の毛ボリューミーな白髪のカツラを被っていますね。

幕末、政府軍は、髪の毛ボリューミーなカツラを被って、行軍してましたね。土佐は赤、薩摩は黒という色分けもあったようです。

だから、貞子が本能的に怖いのも・・・髪の毛ボリューミーだから、なんですねー。


もちろん、顔を見せない・・・日本の強調表現として、隠すというのは、よく使われれる最強の強調表現なんですよね。

なにしろ、隠してしまえば、そこは個人の思い込みになりますから、どれだけでも、怖く表現出来たりするわけです。

だから、貞子が怖いのは、髪の毛ボリューミーと顔をあえて隠すという2大強調表現のキャラだから、なんですねー。


まあ、夏には恐怖でもって納涼とする、というのは、歌舞伎の世界から起こったんだそうですね。


江戸時代、夏の歌舞伎小屋は暑かった・・・当たり前ですよね。クーラーなんて無い時代ですから、暑くて当たり前。

だから、そんな中でも歌舞伎を見てもらう為に、夏の歌舞伎は外連味を出すことで、お客を呼んだんですね。

この外連味・・・要は見映えを第一に考えた、特殊部隊装置を駆使して、やる演劇の事なんですよね。


からくりをたくさん駆使して・・・あるいは、実際の水を舞台で使ったり、とにかく、見たことのない特殊部隊装置を毎年使ったのが、夏の歌舞伎だったんだそうです。

客もそういう外連味を夏の歌舞伎で楽しんだ・・・だから、幽霊のお話、お菊さんやお岩さんのお話をやって、宙乗りなんかも、だいぶやっていたようですねー。

恐怖が納涼につながるという・・・日本文化ですよねー。それも。貞子の映画が夏にやるのと、同じ理由なんでしょうねー。それも。


まあ、話をゆるキャラの世界に戻すと・・・恐怖とは全く逆で、くまモンなんてのは、人気ナンバーワンのキャラですよねー。


ゆるキャラをひと通り見てみるとわかるんですけど、主張が絞られているキャラの方が人気がありますね。

くまモンなんて、イケメンなクマ・・・くらいの主張ですよね。

くまモンで、特徴的なのは、めぢからのある目・・・これに尽きるんじゃないでしょうか。

まあ、ある意味、瞳孔開いちゃってる的にも見えますが、あれはめぢから極大の表現なんでしょうね。


だから、自然、目が行くというか・・・これも本能を攻撃されているカタチになるんですよね。


だから、知らず知らず好きになってしまう。


そういう意味では、キャラ造形で大事なのは「かわいく思わせる」というところなんですよね。

これ、僕は以前、親友の瀬名くん一家とよくサンリオ・ピューロランドに行く機会があって、たくさんのキャラに出会った時に思ったんですけど、

かわいいキャラって、赤ちゃんライクなんですよね(笑)。


赤ちゃんって、やっぱりかわいいんですよ。


例えば、つかまり立ちが出来るようになった赤ちゃんが一生懸命歩こうとするんだけど、なかなか出来ない・・・微笑ましいですよね。

それと同じ構造を持つと・・・赤ちゃん的に、微笑ましく見えるんですね。


まあ、そういう意味では、今はふなっしーですかねー。

股上が短く、歩くのにまったく適していない・・・のに、ジャンプしたりもしちゃう。

出来そうにないのに、やっちゃうっていうところに、ギャップがあって・・・歩くのへたな赤ちゃん感が感じられて、その赤ちゃんがジャンプしたり、トークしたりする

わけで、思わず微笑ましく感じちゃうわけですねー。


さらに外見のやっつけ仕事感も、いい味出しているわけで、B級テイスト満載なのも、親しみやすさを表現していて、さらにゆるキャラとして、

人気を博している理由でしょうねー。


もちろん、しゃべりもおもしろいわけで、さかなクンのぎょざいます攻撃じゃないけど、「そうだ「なっしー」」とわざわざナッシーをつける言葉遣いも、

お約束的でおもしろいですよね。


くまモンが正攻法なキャラ造形だとしたら、ふなっしーは、B級グルメ的なキャラ造形でしゃべりもお約束的なそれでいて、超動けるというギャップによる、

強調表現を成功させている、キャラかなーという感じで、非常に考えられたキャラなんですよねー。


もちろん、ギャップってのは、最強の強調表現ですからねー。


動けそうにないのに、超動けるとか・・・まあ、はるな愛さんみたいに、見た目美人なのに、中身おっさんとか・・・まったく逆ベクトルなモノを、

同じ場所に置くことで、お互いがお互いを強調する、強調表現なんですねー。


だから、ツンデレなんかも、最強のギャップ表現になります。

見た目怒っているように見えて、内容的には、全力でデレデレしちゃうわけだから。


だから、よく出来たキャラは、強調表現を含んでいる・・・と言うことも出来そうですね。

ギャップだったり、貞子のように、顔を見せないという、隠すことによる、強調表現・・・。


室町時代、能を大成した世阿弥は、著書、「花伝書」の中で、

「秘すれば花」

と、隠す強調表現について、そういう表現をしています。


だから、くまモンが言葉を出さない、というのも、ある意味、強調表現なのかなーって、思ったりもしますねー。


あえて言葉にしない・・・それこそが、重大なメッセージになるのかもしれません。


それは受け手が自由に考えるべき内容になりますからねー。


ある意味、最強のメッセージになっているのかもしれませんねー。


貞子がしゃべらないのも、そういう恐怖感を煽るカタチになっているのかもしれません。


しかし、いろいろなキャラがいますねー。日本には。


それこそ、100年後には、柳田国男が、ゆるキャラや貞子について、本を書いているかもしれませんね。


貞子やふなっしーは、新たな時代のカッパなのかもしれませんねー。


ムジナやカッパと同じように、貞子やふなっしーのような新たな異形の神様は、僕らを楽しませる為に、生まれてきたんでしょう。


それが日本文化のお約束なんでしょうねー。


それが結論かなー。


さてさて、今日も天気が悪いみたいですが、


のんびりと家で仕事をしていましょうか。


のんびりと時間が過ぎていきますねー。


ではでは。