おはようございます。
超朝で、気持ちよく自転車トレも終え、さわやかな気分ですねー。
まあ、今日は一日曇りということですが、この時間、幾分青空も見えています。
まあ、気分いいですねー。
さて、今日は食いつきたい時事ネタも特に・・・ああ、パンダのシンシンさん、出産おめでとうございます。
それくらいかな(笑)・・・まあ、こういう時は、自由に書きましょう。
先日、僕は、とある飲み屋で、女性編集者の姫田さん(28)と、優花ちゃん(24)と男性編集者の柴田くん(26)と飲んでいました。
その時の話をしましょう。
僕はその時、楽しく酔っていました。
「ところで、美人の姫田さんは・・・どんな男性がお好みなんですか?」
と、聞きたいことは、聞く!という姿勢で、僕は、美人の姫田さんに定番な質問をぶっつけていました。
「ああ、僕もその話聞きたいですね・・・大人の女性は、どんな男性を好みにしているのか・・・」
と、真面目なスポーツマン、柴田くんが話します。
「うーん、そうね・・・一緒に話していて楽しくて・・・頼り甲斐のあるスポーツマン・・・そんなところかしら」
と、至極あっさりと答える姫田さんです。
「もちろん、嘘をつかないひと・・・それと表裏のないひと・・・かしらね」
と、姫田さんは、いわくありげな答え方をします。
「姫田さん・・・以前、表裏のあるひとと付き合ったことがあるんですか?」
と、柴田くんは、オウム返しに、無邪気に質問しています。
「え・・・ああ・・・そうね、女性を長くやっていると、そういうことも・・・あったりするの!」
と、姫田さんは、何かを思い出すように答えています。
「姫田さんは、明るいからなあ・・・で、どんな男性だったんです?その男」
と、僕がそれとなく聞くと、
「うーん・・・まあ、いっか。わたしが25歳頃つきあっていた男性なんだけど・・・わたしより2歳年上の・・・あるメーカーの営業マンだったのよね」
と、姫田さんは話を始めます。
「とにかく仕事が忙しいひとだった・・・正月すら、満足に休めないひとで・・・出会った頃は、明るいスポーツマンだったんだけど・・・」
と、姫田さんは、話します。
「大学ではアメフトをやっていたの、その彼・・・だから、豪快で、何事にも自信のあるひとだった・・・野性的で・・・それでやさしかった・・・」
と、姫田さんは話します。
「身長は180センチ・・・わたしはこんな大柄でしょう?170センチある女性なんて珍しいわよね・・・でも、そんなわたしを軽くお姫様抱っこしてくれた・・・」
と、姫田さんは、よどみなく話していきます。
「そんな野性的な彼が・・・だんだんサラリーマンになっていく、というか・・・輝きがドンドン消えて行く感じがしたの」
と、姫田さんは、話します。
「その彼に出会ったのは、彼が何歳の頃だったんですか?」
と、優花ちゃんが質問します。
「二人が出会ったのは・・・わたしが23歳だったから、彼は25歳ね・・・彼は大学時代、一年休学してアメリカに渡っていたから、会社に入ってから2年目ってところかしら・・・」
と、姫田さんは話します。
「へえ・・・アメリカに一年・・・その彼は何をしてたの?」
と、僕が聞くと、
「3ヶ月は、ホームステイして語学研修・・・後の9ヶ月は、アメリカ全土を回ったらしいわ。バイトで貯めたお金を全部使ったって言ってたわ」
と、姫田さんは話します。
「へえ・・・すごい行動力だなあ・・・そういう人間だったら、営業でも、抜群の成績だったんじゃない?」
と、僕が言うと、
「わたしもね・・・そのアメリカの話を聞いて、「このひとなら、楽しい夢を見せてくれるんじゃないか」って思って、つきあったの・・・でもね・・・」
と、姫田さんは、口を濁します。
「なにか、欠点でも、あったんですか?」
と、優花ちゃんが、興味深く質問します。
「多分、彼はアメリカでは受け入れられたんだんと思うし、それが自信にもなってた・・・でも、日本ではどうもうまくいかなかった、みたいなの・・・」
と、姫田さんは、話しづらそうに話します。
「どういうことですか?」
と、柴田くんが、興味深そうに聞きます。
「ほら・・・営業職って、細かい配慮とか、必要じゃない・・・最も日本的な仕事というか・・・彼はフランクなつきあいが得意だったから・・・」
と、姫田さんは、遠い昔を思い出すような表情です。
「そういう繊細な仕事は、彼には不向きだったのよね・・・きっと」
と、姫田さんは結論を出しています。
「大学時代に積み上げた自信が一気に崩れて・・・会社に行く度に彼は変わっていった・・・会社にドンドン教育されて、いつの間にか彼は変わってしまった」
と、姫田さんは話します。
「姫田さんの口ぶりからすると・・・彼のこと、大学時代から知っていたの?」
と、僕が質問すると、
「同じ大学だったの・・・同じ慶王大学・・・彼は大学時代、女子のあこがれの的だったの・・・その彼とつきあえて、わたしは有頂天になっていたわ」
と、姫田さんは話します。
「でも・・・彼のいい部分、野生児のような天性の才能がドンドンスポイルされていくのをわたしは見ていられなかった・・・」
と、姫田さんは話します。
「でも・・・それが社会に出るということなのよね・・・今考えて見れば・・・」
と、姫田さんは話します。
「ターザンだって、人間社会で暮らすようになれば、お世辞のひとつも言えるようになるわ・・・でも、それって、幻滅じゃない?ターザンの素晴らしさを知っている身には」
と、姫田さんは話します。
「なるほど・・・そういう感じなわけね・・・さすが、敏腕編集者の言葉だ・・・わかりやすい」
と、僕は言うと、
「あ、これは、お世辞じゃないよ・・・思った通りを言ったまで」
と、僕が言うと、
「ふ・・・わかっています。ゆるちょさんは、うまいわ・・・」
と、姫田さんは、少しニッコリします。
「彼は最後の方は、すっかり変わってしまって・・・ただの普通の営業のサラリーマンになっていたわ・・・平気で嘘をついたり、裏表のあるような・・・そんな男に」
と、姫田さんは、遠い場所を見るような表情で話します。
「嘘を言えるようになったターザンを、愛することが出来て?」
と、姫田さんは、誰に言うでもなく・・・やっぱり自問自答かな、これ。
少し時間の経った店内。姫田さんは、明日が早いとかで、早めに帰宅しています。
「どう思う?姫田さんの話・・・」
と、僕はスクリュー・ドライバーを飲んでいる優花ちゃんに話を振ります。
「そうですね・・・なんと言うか・・・姫田さんって、男性に求めるモノが高いのかな?って思いました・・・」
と、優花ちゃんは、本音で話します。
「ターザンは・・・社会に出て、しあわせに暮らせるようにって、自分を変えたんですよね?それって、姫田さんのためでもあったんじゃないかなって、思ったんです」
と、優花ちゃんは、話します。
「姫田さんは、社会に適応したターザンの為に何かしてあげたのかな?って、疑問に思いました・・・でも、姫田さんを非難しているわけじゃないですよ、これ」
と、優花ちゃんは話します。若いのに、以外に男前な優花ちゃんです。
「そうですね・・・僕も社会人の男ですから、わかるところがありますけど・・・やっぱり、御伽噺じゃないんですよ。現実は現実ですからね。自分も変えていかなければならない」
と、柴田くんも話します。
「僕も大学時代を考えてみると、相当甘いこと考えてましたから・・・楽してお金持ちになりたいとか・・・でも、そんな甘いことが通用する世界じゃないって、すぐわかりました」
と、柴田くんは、苦笑しながら、話します。
「生き馬の目を抜く世界ですよ・・・だから、大人な対応をしなければ、いけないことは、それは、半端無い・・・だから、大人にならなければ、対応出来ないんです」
と、柴田くんは、少し熱くなりながら、話します。
「嘘をつかなければ、いけないシーンだって、多々ある・・・営業の友人が僕にはいますけど、彼らだって、好きで嘘をついているわけじゃない・・・」
と、柴田くんは、ビーフィーターをショットグラスでクイッと飲み干します。そして、チェイサーの水をあわてて飲みます。
「彼らだって傷ついている・・・それでも、ボロボロになりながら、それでも、家族や恋人の為にがんばっているのが、彼らだ・・・それをわかってあげないと・・・」
と、柴田くんは、友人の思いを熱く語ります。
「恋人だったら、何より、そこを思ってあげないと、いけないんじゃないですかね・・・」
と、柴田くんは、顔を赤くしながら、語ります。
「シンデレラ症候群って、奴かな・・・」
と、僕がつぶやきます。
「どういう意味ですか?」
と、優花ちゃんが、質問します。
「シンデレラって、「シンデレラは素敵な王子様と結婚しました。めでたしめでたし」で終わるじゃない?でも、本来はそこからが重要でしょ?」
と、僕が話します。
「はい」「そうですね」
と、二人は応じます。
「女性は素敵な王子様に出会う夢を、普通に見ている。大事なのは、結婚してから・・・というより、出会った後、その王子様に何をしてあげられるか、だと思うんだけどね」
と、僕は話します。
「昔、ケネディが「政府が何をしてくれるか、ではなく、君たちが国のために、何が出来るか、だ」と演説して国民のハートを鷲掴みにしたけれど・・・」
と、僕は言います。
「結婚も同じじゃないかな・・・相手が何をしてくれるか、ではなく、素敵な相手に、自分が何をしてあげられるか・・・そこなんじゃないかなって、思うんだ」
と、僕が言います。
「でも、姫田さんは多分・・・素敵な相手だと思っていたのに・・・幻滅しちゃったんでしょうね・・・それで許せなかったのかもしれない」
と、優花ちゃんがつぶやきます。
「え?優花ちゃんは、姫田さんを否定してたんじゃないの?」
と、柴田くんが、目をぱちくりさせます。
「うん・・・最初はそう思ってたけれど・・・話を聞いているうちに、姫田さんの気持ちがわかっちゃったの」
と、弁解する優花ちゃんです。
「女性は、子宮で考えるって、言うから・・・本能に即して考えれば、そういう意見になるだろうね」
と、僕が理解を示すと、
「え?・・・うーん、これだから、女性って、わからないんだよなー」
と、お手上げの柴田くんです。
「ま、いずれにしろ、男性は理性で、女性は本能で考えるから、ツガイになった時に、うまく行くように出来ているんだ。それを信じて、パートナーを探して行こう」
と、僕が言うと、
「そうですね」「そっすね」
と、応じる二人です。
「わたしは、素敵な王子様より、お父さんみたいな、頼り甲斐のある、大人な男性がいいです。そんな大人な男性にお姫様抱っこしてもらいたいなー」
と、けっこう飲んでる優花ちゃんは話します。
「だったら、僕も早く大人な男性にならなきゃあ」
と、こちらも酔っている柴田くんは、そういうことを言っちゃいます。
「ふーん、二人はそういう関係だったんだー」
と、僕が茶化すと、
「わたしは、知りませんよー」「いや、そういう意味では・・・」
と、酔った二人は、おもしろい二人です。
「ま、それぞれ、素敵な相手、探さなきゃね」
都会の夜は、更に更けるのでした。
超朝で、気持ちよく自転車トレも終え、さわやかな気分ですねー。
まあ、今日は一日曇りということですが、この時間、幾分青空も見えています。
まあ、気分いいですねー。
さて、今日は食いつきたい時事ネタも特に・・・ああ、パンダのシンシンさん、出産おめでとうございます。
それくらいかな(笑)・・・まあ、こういう時は、自由に書きましょう。
先日、僕は、とある飲み屋で、女性編集者の姫田さん(28)と、優花ちゃん(24)と男性編集者の柴田くん(26)と飲んでいました。
その時の話をしましょう。
僕はその時、楽しく酔っていました。
「ところで、美人の姫田さんは・・・どんな男性がお好みなんですか?」
と、聞きたいことは、聞く!という姿勢で、僕は、美人の姫田さんに定番な質問をぶっつけていました。
「ああ、僕もその話聞きたいですね・・・大人の女性は、どんな男性を好みにしているのか・・・」
と、真面目なスポーツマン、柴田くんが話します。
「うーん、そうね・・・一緒に話していて楽しくて・・・頼り甲斐のあるスポーツマン・・・そんなところかしら」
と、至極あっさりと答える姫田さんです。
「もちろん、嘘をつかないひと・・・それと表裏のないひと・・・かしらね」
と、姫田さんは、いわくありげな答え方をします。
「姫田さん・・・以前、表裏のあるひとと付き合ったことがあるんですか?」
と、柴田くんは、オウム返しに、無邪気に質問しています。
「え・・・ああ・・・そうね、女性を長くやっていると、そういうことも・・・あったりするの!」
と、姫田さんは、何かを思い出すように答えています。
「姫田さんは、明るいからなあ・・・で、どんな男性だったんです?その男」
と、僕がそれとなく聞くと、
「うーん・・・まあ、いっか。わたしが25歳頃つきあっていた男性なんだけど・・・わたしより2歳年上の・・・あるメーカーの営業マンだったのよね」
と、姫田さんは話を始めます。
「とにかく仕事が忙しいひとだった・・・正月すら、満足に休めないひとで・・・出会った頃は、明るいスポーツマンだったんだけど・・・」
と、姫田さんは、話します。
「大学ではアメフトをやっていたの、その彼・・・だから、豪快で、何事にも自信のあるひとだった・・・野性的で・・・それでやさしかった・・・」
と、姫田さんは話します。
「身長は180センチ・・・わたしはこんな大柄でしょう?170センチある女性なんて珍しいわよね・・・でも、そんなわたしを軽くお姫様抱っこしてくれた・・・」
と、姫田さんは、よどみなく話していきます。
「そんな野性的な彼が・・・だんだんサラリーマンになっていく、というか・・・輝きがドンドン消えて行く感じがしたの」
と、姫田さんは、話します。
「その彼に出会ったのは、彼が何歳の頃だったんですか?」
と、優花ちゃんが質問します。
「二人が出会ったのは・・・わたしが23歳だったから、彼は25歳ね・・・彼は大学時代、一年休学してアメリカに渡っていたから、会社に入ってから2年目ってところかしら・・・」
と、姫田さんは話します。
「へえ・・・アメリカに一年・・・その彼は何をしてたの?」
と、僕が聞くと、
「3ヶ月は、ホームステイして語学研修・・・後の9ヶ月は、アメリカ全土を回ったらしいわ。バイトで貯めたお金を全部使ったって言ってたわ」
と、姫田さんは話します。
「へえ・・・すごい行動力だなあ・・・そういう人間だったら、営業でも、抜群の成績だったんじゃない?」
と、僕が言うと、
「わたしもね・・・そのアメリカの話を聞いて、「このひとなら、楽しい夢を見せてくれるんじゃないか」って思って、つきあったの・・・でもね・・・」
と、姫田さんは、口を濁します。
「なにか、欠点でも、あったんですか?」
と、優花ちゃんが、興味深く質問します。
「多分、彼はアメリカでは受け入れられたんだんと思うし、それが自信にもなってた・・・でも、日本ではどうもうまくいかなかった、みたいなの・・・」
と、姫田さんは、話しづらそうに話します。
「どういうことですか?」
と、柴田くんが、興味深そうに聞きます。
「ほら・・・営業職って、細かい配慮とか、必要じゃない・・・最も日本的な仕事というか・・・彼はフランクなつきあいが得意だったから・・・」
と、姫田さんは、遠い昔を思い出すような表情です。
「そういう繊細な仕事は、彼には不向きだったのよね・・・きっと」
と、姫田さんは結論を出しています。
「大学時代に積み上げた自信が一気に崩れて・・・会社に行く度に彼は変わっていった・・・会社にドンドン教育されて、いつの間にか彼は変わってしまった」
と、姫田さんは話します。
「姫田さんの口ぶりからすると・・・彼のこと、大学時代から知っていたの?」
と、僕が質問すると、
「同じ大学だったの・・・同じ慶王大学・・・彼は大学時代、女子のあこがれの的だったの・・・その彼とつきあえて、わたしは有頂天になっていたわ」
と、姫田さんは話します。
「でも・・・彼のいい部分、野生児のような天性の才能がドンドンスポイルされていくのをわたしは見ていられなかった・・・」
と、姫田さんは話します。
「でも・・・それが社会に出るということなのよね・・・今考えて見れば・・・」
と、姫田さんは話します。
「ターザンだって、人間社会で暮らすようになれば、お世辞のひとつも言えるようになるわ・・・でも、それって、幻滅じゃない?ターザンの素晴らしさを知っている身には」
と、姫田さんは話します。
「なるほど・・・そういう感じなわけね・・・さすが、敏腕編集者の言葉だ・・・わかりやすい」
と、僕は言うと、
「あ、これは、お世辞じゃないよ・・・思った通りを言ったまで」
と、僕が言うと、
「ふ・・・わかっています。ゆるちょさんは、うまいわ・・・」
と、姫田さんは、少しニッコリします。
「彼は最後の方は、すっかり変わってしまって・・・ただの普通の営業のサラリーマンになっていたわ・・・平気で嘘をついたり、裏表のあるような・・・そんな男に」
と、姫田さんは、遠い場所を見るような表情で話します。
「嘘を言えるようになったターザンを、愛することが出来て?」
と、姫田さんは、誰に言うでもなく・・・やっぱり自問自答かな、これ。
少し時間の経った店内。姫田さんは、明日が早いとかで、早めに帰宅しています。
「どう思う?姫田さんの話・・・」
と、僕はスクリュー・ドライバーを飲んでいる優花ちゃんに話を振ります。
「そうですね・・・なんと言うか・・・姫田さんって、男性に求めるモノが高いのかな?って思いました・・・」
と、優花ちゃんは、本音で話します。
「ターザンは・・・社会に出て、しあわせに暮らせるようにって、自分を変えたんですよね?それって、姫田さんのためでもあったんじゃないかなって、思ったんです」
と、優花ちゃんは、話します。
「姫田さんは、社会に適応したターザンの為に何かしてあげたのかな?って、疑問に思いました・・・でも、姫田さんを非難しているわけじゃないですよ、これ」
と、優花ちゃんは話します。若いのに、以外に男前な優花ちゃんです。
「そうですね・・・僕も社会人の男ですから、わかるところがありますけど・・・やっぱり、御伽噺じゃないんですよ。現実は現実ですからね。自分も変えていかなければならない」
と、柴田くんも話します。
「僕も大学時代を考えてみると、相当甘いこと考えてましたから・・・楽してお金持ちになりたいとか・・・でも、そんな甘いことが通用する世界じゃないって、すぐわかりました」
と、柴田くんは、苦笑しながら、話します。
「生き馬の目を抜く世界ですよ・・・だから、大人な対応をしなければ、いけないことは、それは、半端無い・・・だから、大人にならなければ、対応出来ないんです」
と、柴田くんは、少し熱くなりながら、話します。
「嘘をつかなければ、いけないシーンだって、多々ある・・・営業の友人が僕にはいますけど、彼らだって、好きで嘘をついているわけじゃない・・・」
と、柴田くんは、ビーフィーターをショットグラスでクイッと飲み干します。そして、チェイサーの水をあわてて飲みます。
「彼らだって傷ついている・・・それでも、ボロボロになりながら、それでも、家族や恋人の為にがんばっているのが、彼らだ・・・それをわかってあげないと・・・」
と、柴田くんは、友人の思いを熱く語ります。
「恋人だったら、何より、そこを思ってあげないと、いけないんじゃないですかね・・・」
と、柴田くんは、顔を赤くしながら、語ります。
「シンデレラ症候群って、奴かな・・・」
と、僕がつぶやきます。
「どういう意味ですか?」
と、優花ちゃんが、質問します。
「シンデレラって、「シンデレラは素敵な王子様と結婚しました。めでたしめでたし」で終わるじゃない?でも、本来はそこからが重要でしょ?」
と、僕が話します。
「はい」「そうですね」
と、二人は応じます。
「女性は素敵な王子様に出会う夢を、普通に見ている。大事なのは、結婚してから・・・というより、出会った後、その王子様に何をしてあげられるか、だと思うんだけどね」
と、僕は話します。
「昔、ケネディが「政府が何をしてくれるか、ではなく、君たちが国のために、何が出来るか、だ」と演説して国民のハートを鷲掴みにしたけれど・・・」
と、僕は言います。
「結婚も同じじゃないかな・・・相手が何をしてくれるか、ではなく、素敵な相手に、自分が何をしてあげられるか・・・そこなんじゃないかなって、思うんだ」
と、僕が言います。
「でも、姫田さんは多分・・・素敵な相手だと思っていたのに・・・幻滅しちゃったんでしょうね・・・それで許せなかったのかもしれない」
と、優花ちゃんがつぶやきます。
「え?優花ちゃんは、姫田さんを否定してたんじゃないの?」
と、柴田くんが、目をぱちくりさせます。
「うん・・・最初はそう思ってたけれど・・・話を聞いているうちに、姫田さんの気持ちがわかっちゃったの」
と、弁解する優花ちゃんです。
「女性は、子宮で考えるって、言うから・・・本能に即して考えれば、そういう意見になるだろうね」
と、僕が理解を示すと、
「え?・・・うーん、これだから、女性って、わからないんだよなー」
と、お手上げの柴田くんです。
「ま、いずれにしろ、男性は理性で、女性は本能で考えるから、ツガイになった時に、うまく行くように出来ているんだ。それを信じて、パートナーを探して行こう」
と、僕が言うと、
「そうですね」「そっすね」
と、応じる二人です。
「わたしは、素敵な王子様より、お父さんみたいな、頼り甲斐のある、大人な男性がいいです。そんな大人な男性にお姫様抱っこしてもらいたいなー」
と、けっこう飲んでる優花ちゃんは話します。
「だったら、僕も早く大人な男性にならなきゃあ」
と、こちらも酔っている柴田くんは、そういうことを言っちゃいます。
「ふーん、二人はそういう関係だったんだー」
と、僕が茶化すと、
「わたしは、知りませんよー」「いや、そういう意味では・・・」
と、酔った二人は、おもしろい二人です。
「ま、それぞれ、素敵な相手、探さなきゃね」
都会の夜は、更に更けるのでした。