すきむブログ

東北地方のとある町での暮らしをつづります。
四季折々の花や野山の風景など。
お菓子や田舎料理のレシピも紹介します。

7月の読書記録

2013-08-01 09:12:29 | 読書
7月は、55冊。

おそらく記録を開始して最高の読書量かと。

雨降り続きで出かけなかったことと、父の付き添いで時間
つぶしや、新幹線で移動中に読んだりとか。


一番印象に残った本は、原田マハさんの
「カフーを待ちわびて」

そのサイドストーリーを描いた「花々」も良かったです!

最近、大好きでよく読むのは、八束澄子さん、西條奈加さんなど。



2013年7月の読書メーター
読んだ本の数:55冊
読んだページ数:17073ページ
ナイス数:3185ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/3670/matome?invite_id=3670

■ボランティアバスで行こう!
東日本大震災の直後、何か被災地のために出来ないかと考えた人も多かったと思う。自らボランティアバスを仕立てて、支援の手が行き届いていない山浦という地へ向かった大石和磨。きっかけはやや不純なものだったのに、被災地へ出かけて目にした現実に驚く。仕掛けられた謎には、まんまと引っ掛かってしまったけど、登場人物は魅力的で面白かった。大石の成長ぶりは素晴らしい。
読了日:7月31日 著者:友井 羊
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30753844

■かっこうの親 もずの子ども
子どもは親を選んで生まれてくる。一人で子育てをしながら編集者として働く統子。一人息子智康の出生には秘密が。。ママ友との付き合いや、実母との確執、別れた夫への思い等々、読み応えがありました。コウくんの悲しい最期は、必要だったのかしら?悲し過ぎて涙止まらず。
読了日:7月31日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30742777

■平等ゲーム
瀬戸内海の「鷹の島」は、人口1600人ほど。住民はすべて平等、島での決まりごとはすべて投票で決定する。その島で生まれ育った芦田耕太郎は、島で住みたいと希望した人への勧誘係。競争もなければ敗北もない、その島の世界で育つ弊害と、平等がすべてではなく、裏取引や密告などの汚い面も露わになってくる。考えさせられるテーマではあるけれど、今一つ入り込めずに読了してしまった。
読了日:7月30日 著者:桂 望実
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30720310

■鋼鉄の叫び
戦後50周年の企画に、元特攻隊員で自ら攻撃を離脱し生還した人を取り上げようとするTV局のディレクター雪島忠信。一人の中学教師が同人誌に投稿した小説から、モデルとなった人物を探して行く。その特攻隊員峰岸中尉の物語と、雪島忠信の不倫を絡めるという手法には何だかスッキリしなかった。力作なのでしょうが、やや物足りなく感じてしまった。
読了日:7月30日 著者:鈴木 光司
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30713591

■ギャングエイジ
ギャングエイジと呼ばれる小学校の中学年。新採用の教諭日野晃道と30人の児童達の1年間の物語。保護者の目からは頼りなく見える新採用教師、3年2組の子どもたちには2年生の時の学級崩壊と担任教師の途中離脱という心の傷があった。今どきの親と対峙する先生も中々大変だろうと想像する。私の子育て中も、新卒の先生に当たったことがあったけれど、保護者が協力して先生を盛りたてようという意識があったなあ。。この本のようなことは案外多くの学校で起こっているかもしれない。
読了日:7月28日 著者:川端 裕人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30679080

■魔道師の月
「暗樹」という闇の力と闘うキアルスとレイサンダーという、二人の若き魔道師。二人とも完璧ではなく、失敗を繰り返しながら、自らの役割を果たそうとする。「夜の写本師」は未読だけれど、こちらから先に読んでも全く違和感なく面白かった。光と闇、人間の心も表裏一体なのだなと感じることが出来た。
読了日:7月28日 著者:乾石 智子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30659930

■路(ルウ)
台湾の濃く豊かな緑、絡み付くような熱気、新幹線を台湾に走らせると言う大事業に携わる春香の7年を軸にした物語。台湾という故郷を封印してきた葉山、春香との出会いから日本で働くと言う道を選んだ人豪、今どきの台湾の若者威志、4人がどこでつながるのかを楽しみながら読めた。これは中々面白かった。
読了日:7月27日 著者:吉田 修一
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30636570

■花々
「カフーを待ちわびて」のスピンオフ。ダイビングショップタナカのアルバイト店員純子と、明青の初恋の相手成子の視点で描かれる。タイトル通り「鳳仙花・ねむの花デイゴの花・さがり花・千と一枚のハンカチ・花だより」の5章から。ハンカチの花の章が一番よかった。期待していたあの人たちの幸せを予感する部分はほんのちょっぴり、でも大満足な1冊です。
読了日:7月26日 著者:原田 マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30617954

■生還 山岳捜査官・釜谷亮二
うっかり既読なのに借りて来てしまったので、再読。生還・誤解・捜索・英雄の4編。山の描写は素敵だけど、釜谷にあまり魅力を感じることが出来ずいまいち入り込めない。
読了日:7月25日 著者:大倉 崇裕
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30607534

■海で見つけたこと (講談社・文学の扉)
小五の夏休み、お父さんが経営する喫茶店がつぶれて、突然弟と二人鳥取のお祖母ちゃんの家に預けられたなつき。大好きな愛犬リンリンや親友恵理とも離ればなれ。久しぶりに会うお祖母ちゃんはなんだかぶっきらぼうでそっけない。五年生のなつきのひと夏の成長譚。潮だまりで遊んで、お祖母ちゃんの手伝いをして、少しずつ大人になる少女。リンリンとの再会と許されるシーンは涙。お祖母ちゃんと留さんが素敵!
読了日:7月25日 著者:八束 澄子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30598918

■夫の彼女
夫が不倫?とあるブログから、夫麦太郎が若い部下の部屋を訪れている事実に気づく妻菱子。愛人星見は非常識でぶっ飛んだ女。この二人が入れ替わることで起こる様々なこと。見方を変えて相手の立場を理解すること、これは出来そうで出来ないものだけど、物語のストーリーとして面白くてよかった。
読了日:7月25日 著者:垣谷 美雨
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30590003

■ラブ&ピーナッツ
スマイルミュージックを一人で経営する佐倉すみれ、「誰かを笑顔に」をモットーにお仕事を頑張る。音楽業界の一端を知ることもできて、最後はハッピーエンド。さくさくと読めて面白かった。
読了日:7月24日 著者:森沢 明夫
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30581983

■神の狩人 2031探偵物語
2031年を舞台にした探偵もの。すべての根源は2001・9・11なのか?終わり方が微妙なので、続編がありそう。
読了日:7月24日 著者:柴田 よしき
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30576048

■万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)
竹本京子20歳。就職を機に引っ越した先で変わり者のおばあさん、杉田万寿子に出会う。出会いの印象は最悪だが、二人は何故か仲良くなり、78歳と20歳の奇妙な友情が芽生える。最後、涙です…。良かった。
読了日:7月23日 著者:黒野 伸一
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30557780

■わたしの、好きな人 (講談社青い鳥文庫)
小学校6年生のさやかの初恋の人は、24歳年上の父の工場の従業員杉田。赤ちゃんの時からずっと一緒に暮らしていた杉田は、家族の様でそれだけではない人。さやかの思春期前期の複雑な心が何とも切ない。幸せな結末を予感させるラストが素敵!
読了日:7月23日 著者:八束 澄子,くまおり 純
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30549564

■キシャツー
北海道の海沿いの町の夏休みの出来ごと。一両編成の列車で通学するキシャツーの面々と東京からやってきて海辺でキャンプする光太郎が出会う。爽やかな高校生たちの物語。あー、面白かった!
読了日:7月22日 著者:小路 幸也
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30538738

■ビターシュガー
虹色天気雨の続編。美月は中学2年生になり、市子のなんとなくボーっとしたイメージは変わらない。旭との同居という仰天なシーンからお話は始まるけれど、このお話に出てくる人たちは、どことなく楽しそうで、ジンギスカンを食べるシーンや小糸ちゃんの結婚パーティーなんかには、こっそりと紛れ込んでしまいたいほど。辻房江を主人公のサイドストーリーなんかがあったら読んでみたいかも?
読了日:7月22日 著者:大島 真寿美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30531715

■ブラック・アゲート
黒いアゲート蜂が人間の体に卵を産み付ける。やがて人間の体内で孵化し幼虫になり…。都市生活に適応して増えてしまったアゲート蜂はどんどん人間に寄生し、AWS(蜂症)と呼ばれる症状を発症する。この本は、蜂対人間の戦いの物語ではなく、離島に住む病院事務長が一人娘の命を救うために、AWS対策班という権力と戦うもの。近未来にこんな事態が起きても不思議ではないかもと思わせるリアルさ。読み応えありました。
読了日:7月22日 著者:上田 早夕里
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30529493

■虹色天気雨
恋人に去られて、1人で暮らす市子のもとに朝方5時半にかかってきた電話。親友奈津の娘美月を預かってくれと…。大人びた美月とどこかボーっとした感のある市子の会話からぐんぐん引き込まれて一気に読了。
読了日:7月21日 著者:大島 真寿美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30500758

■白虹
元警察官の五木は、自分のミスで若者を死なせてしまったことを悔やみ、夏場は北アルプスの山小屋で働き後のシーズンは東京で警備員として働く。山で遭難しかけた男を救ったことで思わぬ事件に巻き込まれていくが。。最後の展開はちょっと予想外でドタバタ感は否めない。
読了日:7月20日 著者:大倉 崇裕
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30486234

■夢の花、咲く
朝顔同心中根興三郎の物語。兄嫁になるはずだった志保さんへの淡い想いや、真っ正直な興三郎が良い。黄色い朝顔、青いバラと同じように夢の花なんでしょうね。震災前後に新聞連載されていたとのこと、当時も今も災害で泣くのは貧しい庶民であると実感しました。
読了日:7月20日 著者:梶 よう子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30479461

■海の見える街
海の見える市立図書館と児童館で働く4人の男女の物語。最初は春香が苦手だなって思ったけれど、春香が働き始めたことで周りの人間たちが少しずつ変わって行くのが心地よかった。松田君はどこへ…?この装丁、とても好き。
読了日:7月19日 著者:畑野 智美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30462342

■てふてふ荘へようこそ
家賃1万3千円、間取り2K、トイレと風呂は共同の古びたアパートは全部で6室。親切で面倒見のいい大家さんが管理をする「てふてふ荘」は風変わりなアパート、地縛霊付きと言う点を除いては。2号室の話が一番好きだった。見えない私は真由美さんと同じで、そこにいてもカエルの目と同じで全く感じないんだろうなぁ。
読了日:7月18日 著者:乾 ルカ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30444406

■本日、サービスデー
5編の短編集。表題作がとても良かった。私にとってのハッピーデーはいつかやって来るのかな?それとも気づかないうちに過ぎ去ってしまったのか?「蒼い岸辺にて」も中々良かった。安易に命を断とうとすることは、良くないっていうメッセージ性に富んでいる。
読了日:7月18日 著者:朱川 湊人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30431844

■月のうた
穂高さん、初読み。感動して泣けました。美智子さんは小学生の民子を残して逝ってしまう、美智子さんを娘民子、継母宏子、親友祥子、夫亮太の視点で描く。美しい月の情景を思い浮かべながら読了。
読了日:7月18日 著者:穂高 明
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30428331

■明日につづくリズム (teens’ best selections)
因島の中学生、親友同士の二人千波と恵、大好きなポルノグラフィティに憧れて、島特有の閉塞感に悩み…。あの年代の女の子の微妙な気持ち、千波は里子の大地に複雑な思いを抱いたり、恵は母に対する屈託を抱えたり。ポルノの楽曲がBGMに流れているかのようなイキイキとした文章で素敵な物語でした。
読了日:7月17日 著者:八束 澄子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30412852

■蔵盗み 古道具屋 皆塵堂
皆塵堂シリーズの第三弾。安定した面白さ。益治郎のキャラクターも良かった。また続編が出たら手が出そう。
読了日:7月17日 著者:輪渡 颯介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30405351

■フィギュアスケート 疑惑の高得点
選手の懸命な努力を正当に評価しないフィギュアスケートのジャッジ。今まで不審に思っていたことが明らかにされている。商業主義に踊らされるスポーツ、これでは選手が気の毒だと感じた。ソチ五輪では疑惑の得点などと言われないように判定してほしいものだ。それにしても日本のスポーツ界の弱腰、ロビー活動のまずさ、なんとかならないものかしら?
読了日:7月16日 著者:猫宮 黒埜
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30382617

■翼をください
1939年、太平洋戦争直前の世界情勢の厳しい最中に、純国産の飛行機「ニッポン号」が世界一周を成し遂げた。この事実は全く知らなかったけれど、失踪した謎の女性飛行士を絡ませて、読み応えのあるストーリーになっている。この壮大な物語をデビュー2作目で書きあげた原田マハさん、やはりタダものではない!
読了日:7月15日 著者:原田 マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30376078

■人生教習所(下) (中公文庫)
小笠原を舞台に繰り広げられる、人生再生のセミナー。何かしら人生につまずいた4人はそれぞれに生き方のヒントを得てゆく。4人の再生というより、小笠原の来歴が詳しく記述されていて、それはそれで素晴らしいのだが、やはりもう少し4人の内面に踏み込んだストーリーも読んでみたかった気が。。セミナー終了後半年の同窓会、4人はどんな顔で集いあうのだろう?
読了日:7月15日 著者:垣根 涼介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30353244

■人生教習所(上) (中公文庫)
「人生再生セミナー小笠原塾」に応募してきた、人生の落ちこぼれの面々。元暴力団若頭の柏木真一、休学中の東大生浅川太郎、フリーライターの森川由佳、還暦過ぎの竹崎。このセミナーを通して参加した4人はどう変わって行くのか?感想は下巻で。
読了日:7月14日 著者:垣根 涼介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30339307

■一匹羊
熟年夫婦のエピソードを描いた「どきどき団」が面白かった!あと、恋する女子高生が主人公の「狼なんてこわくない」、家具屋で働く女性の「踊り場で踊る」も良かった。
読了日:7月13日 著者:山本幸久
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30338944

■ライアの祈り
青森三部作の最終章。津軽百年食堂の娘、桃子さんが主人公。縄文時代の話と現代を行き来しながら話は進むけど、私は現代の桃子だけの話でも良かった気がする。クマゴロウさんが素敵で、桜ちゃんが可愛くて、サンダーバーのマスターも良い味で、登場人物が全部好き。何より八戸の美味しそうな食べ物がたくさん登場して空腹時には切なくなる…。やはり物語はハッピーエンドが最高、面白かった~。
読了日:7月12日 著者:森沢 明夫
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30287794

■青森ドロップキッカーズ
カーリングの物語。トップチームを目指すも挫折を味わう柚香と陽香姉妹、カーリングをきっかけにいじめから抜け出す宏海。親友雄大も加わった「青森ドロップキッカーズ」、このチームの名前がまた良い!津軽百年食堂の娘桃子も登場するし、青森の魅力がいっぱい。
読了日:7月12日 著者:森沢 明夫
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30280197

■あまからカルテット
女子高時代からの仲良し4人組、ピアノ講師の咲子・美容部員の満里子・編集者の薫子・料理上手な主婦由香子。食べ物にまつわるお話が5編。それぞれが個性的で食べ物の描写は美味しそう。恋の行方もハッピーエンドでメデタシメデタシ。面白く読めたけれど、すぐに内容を忘れそうかも?
読了日:7月11日 著者:柚木 麻子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30270156

■俺は駄目じゃない
気が小さくて大人しい名井等は、下着泥棒として誤認逮捕される。釈放され職場からは解雇され、どういう経過をたどるのだろうと読み進めたら…。エンザイ男のHNで「俺は何もやっていません」と言うブログを立ち上げる。名井の真面目な人柄、コメントの返し方、ちょっと上手く行き過ぎということも含めて、最後に俺は駄目じゃないって言えるようになり、読み心地は良かった。
読了日:7月11日 著者:山本 甲士
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30257203

■涙 下巻 新潮文庫 の 9-16
萄子の真実を知りたいという思い。世間知らずのお嬢様が一人の男を追う。オリンピックのあとの日本の出来事や流行り歌を折々に書き込み、興味深く読めた。被害者のぶ子のかくされていた一面を知り悩む父韮山、ようやく再会できた勝が打ち明けた真実。萄子の成長譚と昭和史として読むと面白い。
読了日:7月10日 著者:乃南 アサ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30242812

■涙 上巻 新潮文庫 の 9-15
読み始めてから既読だったことに気づく!でも、面白くて一気に読了。昭和39年当時の社会事象が良く描かれていて興味深い。東京オリンピック開会式の前夜、「ごめん、もう、会えない」という1本の電話を残し婚約者で刑事の奥田勝が失踪する。奥田の先輩刑事の娘の殺害に関わっていた疑いが浮上し、挙式直前の萄子は真実を知るために一人で勝の行方を追う。感想は下巻で。
読了日:7月10日 著者:乃南 アサ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30242523

■朽ちた樹々の枝の下で (講談社文庫)
妻を喪った喪失感から逃れるように森林作業員として働き始めた尾高健夫。ある早朝自衛隊演習場と隣接する森林で一人の女性を救出する。病院から逃亡した女性を探し、真実を追うことに自身の再起をかける物語。うーん、大胆な逃亡シーンや森林の描写なんかは迫力があるけれど、これはあまり好きじゃないかも…。
読了日:7月9日 著者:真保 裕一
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30242144

■水無川 (集英社文庫)
教え子を親の虐待から守れずに教師を辞した真壁と、我が娘への虐待を止められない夏美。夏美の隣人野口の暗さと子供に対する優しさに、夏美は魅かれて行く。野口の持つ暗さの秘密を追ううちに明らかにされる事実…。この作品は親子の愛情を描いているものと思うので、野口の話を主軸に据えた方が読みやすかったような気がする。真壁の立ち位置が中途半端に感じられたのが残念。
読了日:7月8日 著者:小杉 健治
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30241558

■カフーを待ちわびて (宝島社文庫)
沖縄の小さな離島で暮らす明青が、北陸の血で絵馬に書いた「嫁に来ないか」の言葉をみた一人の若い女性が島へやって来る。彼女は何者?神様が連れて来た花嫁なのか?美しい海の広がりが目に浮かぶような素敵な物語で、二人の明るい未来を心から願って読了。これは、大好きな本になりました!
読了日:7月7日 著者:原田 マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30241180

■田舎の紳士服店のモデルの妻 (文春文庫)
夫の突然のうつ病発症で、田舎へ帰ることになった梨々子の10年間を描く。東京での生活を捨て、閉塞的な田舎暮らし。子育て、夫の実家との付き合い、そして恋。梨々子のゆっくりとした成長が素敵だと思う。
読了日:7月7日 著者:宮下 奈都
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30240907

■とげ
南海市役所の市民相談室の係長倉永晴之は、毎日のようにかかって来る市民からの電話対応と、問題解決のために役所内の各部署とのやりとりに鬱屈を募らせていく。お役所的な仕事に怒りを止められない主人公には途中までは共感出来る部分はあったけれど、やややり過ぎなところと、腹黒いところは読んでいてもスッキリ出来なかった。こんな夫婦、いやだなあ。
読了日:7月6日 著者:山本 甲士
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30150094

■「守り人」のすべて 守り人シリーズ完全ガイド
大きな冒険が終わり、穏やかなバルサとタンダの暮らしを描いた小編「春の光」が素敵だった。守り人シリーズが世界へ紹介されていくための翻訳を担当された平野キャシーさんとの講演録が良かった。あー、また守り人の世界にどっぷりと浸りたくなる。
読了日:7月6日 著者:上橋 菜穂子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30134525

■流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)
バルサとタンダの子供時代を描いた短編集。タンダが可愛い!そしてジグロのバルサに対する厳しくも深い愛情、この養父がいてくれたからこその、その後のバルサが形成されたのだと納得。
読了日:7月6日 著者:上橋 菜穂子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30127672

■キアズマ
これは面白かった~!近藤さんの書く自転車レースのシーンは、臨場感が素晴らしい。思わぬきっかけから自転車部に入部した岸田正樹の物語。不慮の事故で障害を負ってしまった豊への思い、櫻井とのやりとり。でも一番好きなのは部長の村上くんだな。チームオッジの赤城さんがちらりと登場したけれど、その後のチカの活躍が読みたくてたまらない。
読了日:7月5日 著者:近藤 史恵
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30109248

■ロスト・ケア
介護にまつわる諸々の事情が悲惨な事件を引き起こす。高校時代の同級生、検事大友と介護ビジネスの営業職佐久間を軸に物語が進む。実際に何年か前に介護事業から撤退したあの会社が頭に浮かんだり、時間軸を中越沖地震から東日本大震災に据えたり、読みごたえがありました。「分かっていたことなのに」心に重く残る一書。
読了日:7月5日 著者:葉真中 顕(はまなか・ あき)
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30106676

■涅槃の雪
この作品は今までの西條さんのものの中ではやや重厚な感が。天保の改革の時勢に庶民の贅沢や奢侈を取り締まる立場の北町奉行所与力の高安門佑を主人公に江戸末期に向かう不景気で重苦しい時代背景をよく描いている。遠山金四郎や鳥居耀蔵、水野忠邦等よく知っている名前の人物も多々登場する。最後は涅槃の雪のタイトルとよくマッチした素敵な終わり方、やはり面白く読ませてもらいました。
読了日:7月4日 著者:西條奈加
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30084567

■そこのまる 養老孟司先生と猫の営業部長
まるちゃんの可愛さにKOされました!先生とスタッフのみなさんの愛情をたっぷり受けたまるちゃん、幸せな猫さんですね~。あんよは太めのキリタンポ!まさに言いえて妙だわ。
読了日:7月3日 著者:有限会社養老研究所
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30061498

■生きるぼくら
陰湿ないじめで心を傷つけられて引きこもりになった青年「人生」の再生の物語。真朝おばあちゃんの田んぼを、「人生」と「つぼみ」、周りの心温かな応援団で続けてゆく。蓼科の美しい自然と人々の優しい心根が素敵でした。梅干し、美味しく食べられるようになって、良かった!
読了日:7月3日 著者:原田マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30061012

■烏金
あぁ、面白かった!江戸の困窮する武家や町民、はたまた捨てられた子供たち。浅吉がなぜ因業金貸しのお吟のもとで働くのか、謎が明かされたときはちょっと切なくて。浅吉は江戸版のフィナンシャルプランナーの様だ。長谷部家との因縁もよく分かって「はむ・はたる」とのつながりがスッキリと脳内で片付きました。
読了日:7月2日 著者:西條 奈加
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30038521

■恋の聖地: そこは、最後の恋に出会う場所。 (新潮文庫)
色んな恋のかたちを描いた素敵なアンソロジーでした。原田さんのと、窪さんのが好きです。面白かった!
読了日:7月1日 著者:原田 マハ,大沼 紀子,千早 茜,窪 美澄,柴門 ふみ,三浦 しをん,瀧羽 麻子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30015727

■球体の蛇 (角川文庫)
17歳のトモは、親と別れて暮らす。幼なじみのサヨの死とサヨに似た面影の年上の女性智子の秘密。健気なナオの想いも切ないし乙太郎さんの心もどれだけ傷ついていたのか。サヨの心の闇がすべての発端だったのだろうか。この作品、暗くて重いとの評価も多いけれど、私は中々の秀作だと感じています。道尾さんの引き出しの多さはやはり凄い。
読了日:7月1日 著者:道尾 秀介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30015562

■献心 - 警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫)
シリーズ完結の巻。この前第一作読了したばかりだけど、どうしても高城の最終シリーズを読みたくてこの時期に。愛娘綾菜の死の真相はなんとも切なく、やりきれない思いが…。大友鉄が登場したのはちょっと嬉しかった。これからおいおいシリーズを読破して行きたい。
読了日:7月1日 著者:堂場 瞬一
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30015489

■あい
千葉は東金の小さな農家の出自のあいが、医師関寛斎に嫁ぎ、夫を支え沢山の子を成し、老いてなお理想に生きる夫とともに北海道開拓にまい進した壮大な一代記。あいの前向きで明るい気性が素晴らしい。江戸明治の時代に70にしてすべてを投げうち人のために生きると言う決断をする、最後は夫の永遠の本分のなかに生きるというあい。いつか北海道陸別町の二人の眠る小高い丘を訪れてみたい。
読了日:7月1日 著者:高田 郁
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30015238


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