寒い日が続くと、家に居る時間が長くなります。
その結果、読書が捗るw
今月のイチオシ、中脇初枝さんの「わたしをみつけて」
原田マハさんの「キネマの神様」も良かったですよ~。
2014年1月の読書メーター読んだ本の数:42冊
読んだページ数:12585ページ
ナイス数:3301ナイス
つむじダブル (一般書)の
感想10歳の妹の視点と、17歳の兄の視点で描かれる家族の物語。それぞれのパートを別な作家さんが書かれたと言う違和感は全くなく、楽しく読了出来ました。やはり母親目線で読んでしまうけれど、二人の子供たちがどちらもいい子で可愛かったですね。
読了日:1月31日 著者:
小路幸也,宮下奈都
悪いものが、来ませんように (単行本)の
感想なっちゃんと紗英、仲良しの女性二人。お互いをかけがえのない存在だと思い、依存してしまう。子育て、不妊、夫との仲、重く辛い現実をこれでもかと書き綴られる。仕掛けにはまんまと引っ掛かってしまいましたが、何だかスッキリしない幕切れにやや不完全燃焼な読み心地です。
読了日:1月30日 著者:
芦沢央
検事の死命 (「このミス」大賞シリーズ)の
感想佐方検事の真っ直ぐな正義感、惚れぼれしました!「秋霜烈日の白バッジ」を与えられた人たちの、権力に屈しない強い姿。こんな検事ばかりならば素晴らしいでしょうね。父の陽世の13回忌の「業をおろす」、これも感動もの。この本は、検事の本懐を読んでからお読みください。お勧めです。
読了日:1月30日 著者:
柚月裕子
展覧会いまだ準備中の
感想八王子郊外の市立野猿美術館で学芸員をつとめる今田弾吉。館内での立場は下っ端で個性の強いお姉さま方に圧倒されっぱなしの大男。凸凹メンバーの登場があったり、クスっと笑えるシーンがそこかしこにあって楽しく読了出来ました。企画展示はまだ準備中だけど、明るい未来が想像できて良い作品でした。
読了日:1月29日 著者:
山本幸久
雨のなまえの
感想5編の短編集。どの物語も重苦しい気持ちになる内容のものばかりで、読むのが辛くなりました。窪さんの文章は好きなのだけど、残念ながらこれは私には合わなかったです。
読了日:1月28日 著者:
窪美澄
MEMORY (集英社文庫)の
感想神田・森野とその周辺の人々との物語。お互いを想う気持ちがその時々のエピソードを絡めて語られる。最後がとても素敵で思わず笑顔に。
読了日:1月27日 著者:
本多孝好
ふるさと銀河線 軌道春秋 (双葉文庫)の
感想鉄道にまつわる9編の短編集。どの物語もじんわりと心が温かくなるお話でとても良かったです。どのお話も素敵で甲乙つけがたい。
読了日:1月27日 著者:
高田郁
アフリカの蹄 (講談社文庫)の
感想絶滅したはずの天然痘を使った卑劣なテロ、黒人差別と天然痘の子供たちを救うために立ちあがった日本人医師作田。南アフリカを舞台にした、極右の白人たちとの戦い。これは読みごたえがありました。面白かったです。
読了日:1月26日 著者:
帚木蓬生
ファントム・ピークス (角川文庫)の
感想安曇野の地に相次ぐ女性の失踪事件。山に潜む魔物は一体なに?恐ろしい魔物の正体が分かっても対峙する人間たちとの戦いにページをめくる手が止まらない面白さ。北林さん、お亡くなりになられたとは、本当に残念。ご冥福をお祈りいたします。
読了日:1月26日 著者:
北林一光
スポーツドクター (集英社文庫)の
感想膝の怪我をきっかけにスポーツドクター靫矢と知り合った女子高生夏希。スポーツクリニックを訪れる患者たちの身体と心の悩みを解決しようと靫矢を手伝う。実際一人の経験の浅い女子高生がここまで踏み込んだ行動が取れるかとか、突っ込みどころは満載。サラリと楽しく読む分には問題ないと思いますが、今一つ主人公に感情移入出来ずに終わりました。
読了日:1月25日 著者:
松樹剛史
歌舞伎町セブン (中公文庫)の
感想歌舞伎町を舞台に暗躍する謎の企業と相次ぐ急死や失踪事件。黒幕が明らかになるまでやや展開が長かったけれど、一気にたたみかける後半のテンポは良かった。ミサキ、東、聞き覚えのある名前の登場が嬉しかった。歌舞伎町セブン、これは続編ありそうなので楽しみに待ちたい。
読了日:1月24日 著者:
誉田哲也
プリティが多すぎるの
感想大手出版社で週刊誌の編集者をしていた新見。文芸部移動を切望していたのに、配属されたのはティーンズ向けのファッション誌「ピピン」。1冊の雑誌を作る大勢の人たちの仕事ぶり、面白くて一気に読みました。意に染まない異動に腐っていた新見くんの成長ぶりも良かったですね。
読了日:1月24日 著者:
大崎梢
狐憑きの娘 浪人左門あやかし指南の
感想シリーズ第4弾。左門と甚十郎のコンビ、今回は水死体を見て川に引きずり込まれる子供と関わる話。水内さんの登場が面白く、その演技力にも感嘆!早めにシリーズ1作目2作目を入手して読みたいです。
読了日:1月23日 著者:
輪渡颯介
無縁塚 浪人左門あやかし指南の
感想シリーズ物とは知らずに読了。でも、中々楽しめました。元百姓家の、とある商家の寮で起きた幽霊騒動。因縁の元を探る左門、最後はまんまとしてやられた感の無縁塚の真相。面白かったです。前2作を探して読みたいと思います。
読了日:1月23日 著者:
輪渡颯介
ワン・モアの
感想6編の連作短編集。二人の女性内科医と一人の男性レントゲン技師、この3人をベースに物語が進む。「十六夜」は離島の診療所、残りの5編は道東の湿原のある作者の地元が舞台になる。親友の病を機に動き始めた物語、読み心地は爽やかでとても良かった。「ラッキーカラー」のベテラン看護師の物語が一番好きです。
読了日:1月21日 著者:
桜木紫乃
「とうさんは、大丈夫」の
感想児童相談所の職員、澤村が主人公。虐待を通報してくれた善意の一般人が逆恨みから怪我を負う。責任を感じた澤村はうつになってしまう。家族の協力で立ち直ったかと思いきや…。後半の児童養護施設の部分はどこまでが現実なのか分かりにくく、本当に「とうさんは、大丈夫」なのだろうかと痛々しく感じられた。結局スッキリとした解決にはなっていないようで、残念な感じの読み心地に。
読了日:1月20日 著者:
佐川光晴
近藤史恵リクエスト! ペットのアンソロジーの
感想10編のペットを描いた短編集。様々な作家さんの作品を読めるのは楽しいですね。柄刀一さんの「ネコの時間」が一番好きですね。可愛がっていた猫と少女の物語、涙でボロボロ。大倉崇裕さんの「最も賢い鳥」も好きな作品。
読了日:1月20日 著者:
近藤史恵
アマルフィの
感想映像化を念頭に書かれた本ということで、それなりに楽しめました。でも、少し現実離れしてい過ぎるかな?
読了日:1月19日 著者:
真保裕一
キネマの神様の
感想50席しかない小さな名画座で、私もスクリーンの中の世界に浸っていたい。そんなじんわりとした感動をさせてもらいました。父と娘の物語。ギャンブル好きで借金癖のある父としっかりものの母、何だか自身の親の姿を見ているようなそんな懐かしさとともに素敵な読書を終了。上手く行き過ぎな物語、でも良いのです、楽しければね。
読了日:1月16日 著者:
原田マハ
漁港の肉子ちゃんの
感想日本海側の小さな港町の、焼き肉屋の店員肉子とその娘キクリン。奔放で男に騙されやすい母と、しっかり者の娘の日常というだけの物語ではなく、娘から見た母のこと、学校での女の子ならではの悩みごと等々、素敵な本でした。あとがきによると漁港は石巻を想定して書かれたとのこと。しかし、言葉はしっかりと新潟弁。故郷のなまりと言い回しがツボにハマっておかしくてたまりませんでした。読み心地はとても良いですね。
読了日:1月16日 著者:
西加奈子
わたしをみつけての
感想感動しました。准看護師として働く弥生は、親に産院の前に捨てられて施設で育ってきた。「いい子」でいることにこだわる弥生、彼女が藤堂師長と出会えたこと、菊池さんに出会えたことは、決して偶然ではないのだと思いたいですね。「きみはいい子」の桜ケ丘が舞台だったということに途中で気づきました。まだ年が明けたばかりですが、この本は間違いなくトップ10に入ると思います。強くお勧めします!
読了日:1月15日 著者:
中脇初枝
冷たい校舎の時は止まる (下) (講談社ノベルス)の
感想一気に読み切りました。自殺していたのは予想していたあの子。この年代の狭い人間関係と、思春期の傷つきやすい精神世界を鮮やかに描いていて、これがデビュー作。やっぱり辻村さんは凄い才能の持ち主だと思いました。名前、鍵になっていますね。ロードムービー、また読みたくなってしまいます。
読了日:1月14日 著者:
辻村深月
冷たい校舎の時は止まる (中) (講談社ノベルズ)の
感想誰もいない学校に閉じ込められた8人。この巻ではとうとう4人まで…。結末が気になるので一気に下巻へ!
読了日:1月14日 著者:
辻村深月
冷たい校舎の時は止まる (上) (講談社ノベルズ)の
感想文庫版で読了していたけど、「ロードムービー」読んで内容をうろ覚えだったので再読。寒さがヒタヒタと迫りくるという実感。先を急ぎます。
読了日:1月14日 著者:
辻村深月
手の中の天秤の
感想犯罪被害者が、加害者の執行猶予期間を預かる制度が出来たと言う設定。2年間監視を続けてその後に刑務所に収監するかどうかを被害者の側が決定出来ると言うもの。作中ではその加害者を監視する係官となった男の回想として物語が進む。チャランと呼ばれた上司と語り手井川の関わりが興味深く、若者の成長譚なのだろうと読み終えました。「人それぞれ」とは言うものの、加害者も被害者も家庭が壊れる事例は悲しいものです。
読了日:1月13日 著者:
桂望実
物語ること、生きることの
感想上橋さんの物語を書きたいと言う強い思い、その思いを諦めなかったからこそ、あの壮大な守り人シリーズや、獣の奏者シリーズが生まれたのだと言うことが分かりました。文化人類学者と作家という二つの世界を持つ上橋さんならではの、作品群なのだとあらためて納得!次なる作品を楽しみに待ちましょうか。
読了日:1月12日 著者:
上橋菜穂子,瀧晴巳
太陽の坐る場所の
感想女優になった「キョウコ」をクラス会に出席させること。何故にそこまで拘るのか、クラスメートそれぞれの視点から描かれる。わずか2~3年という濃密な時間を過ごす高校時代。女王と呼ばれる少女とその周辺。女の子から女性へと変貌するこの年代を描く作者の力量はさすがと言えますね。
読了日:1月12日 著者:
辻村深月
疫神 (単行本)の
感想アメリカ人エミリーと、二海士郎、幼稚園児桂也。3つの方向から話しが進む。人間にとっての最終的な敵は細菌でもウイルスでもなく、真菌と呼ばれるカビなのだろうか?面白さに一気に読破しましたが、「あの人」が見える夫婦はいったいどういう役回りだったのだろうかと思いました。
読了日:1月11日 著者:
川崎草志
ミストレスの
感想濃密な男女の関係を描いた5編の作品集。「宮木」の夫の身勝手さに腹が立ち、「ライフガード」「赤い蕎麦の実」は割に好きな部類。さらりと読めたけれどあまり印象に残らないと思います。
読了日:1月10日 著者:
篠田節子
花咲小路四丁目の聖人の
感想イギリスの伝説の大泥棒が、日本の田舎の商店街でひっそりと暮らしている。その設定自体は面白いし、克己と北斗のキャラも好きです。しかし主人公の亜矢さんが、今一つ好きになれませんでした。内容は軽めでサラリと時間をつぶす読書には向いていると思います。
読了日:1月10日 著者:
小路幸也
ちゃんちゃらの
感想みなしごの「ちゃら」は、千駄木の植木職人「植辰」の弟子になる。どんなに高い木にもするすると登って仕事をする赤毛の職人。物語のテンポも良くハラハラドキドキの展開もあり楽しく読了しました。最後のシーンにやられました。
読了日:1月9日 著者:
朝井まかて
母性の
感想読み終えて、どっと疲れを覚えました。母の手記の何とも言えない粘り気、娘の回想との祖語。母でもあり、娘でもある自分からみても、この親子には共感しかねます。たとえ我が子であっても思い通りの人間にすることなど不可能であると思いました。重くて読みにくい本ではあるけれど、一読の価値はあると思います。
読了日:1月9日 著者:
湊かなえ
骨を彩るの
感想読み終えて、装丁の美しさにあらためて感動。5編の連作短編集ですが、「指のたより」は妻を亡くした夫の、「やわらかい骨」はその娘の物語。5編とも表現の美しさ、色彩を感じる作になっていて、いつまでも印象に残る一冊になりました。お勧めします。
読了日:1月8日 著者:
彩瀬まる
ねずみ石の
感想田舎の神社の祭礼の日に起こった陰惨な殺人事件。その当夜、宝探しの最中に行方不明になった主人公のサト。4年の歳月を経て中学生になったサトにお祭りの由来をたずねて来た新しい友人セイ。サトには4年前のその夜の記憶がない…。子供目線で話しが進むけれど、かなり重い読み心地。少年たちの友情と成長譚としても面白く読めました。
読了日:1月8日 著者:
大崎梢
ヒカルの卵の
感想ムーミンのような風貌の養鶏場経営者のムーさんが、村おこしのために「卵かけご飯」のお店【ヒカルの卵】を立ち上げる。限界集落と呼ばれるような螢原集落はムーさんの計画に懐疑的。幼なじみの直子と大吉、陶芸家のワカメくん、居酒屋の富美子さん、登場人物も善人ぞろい、思わずクスリと笑ったり涙がにじんだり、楽しい読書が出来ました。『裕福と幸福は別物』、『財産を失うのは小さな痛手だけれも、勇気を失うのは人生を失うのと同じ』等々心に響く言葉もいっぱい。美しい山間の螢原へ行って卵かけご飯を食べたくなります!お勧め本!!
読了日:1月7日 著者:
森沢明夫
おとぎのかけら 新釈西洋童話集の
感想怖い怖い…。「ヘンゼルとグレーテル、みにくいアヒルの子、白雪姫、シンデレラ、マッチ売りの少女、ハーメルンの笛吹き男、いばら姫」7編の西洋童話をモチーフにした千早さん流の解釈。好みは分かれると思います。私はこういうのは苦手でした。金の指輪、アマリリスは救いがあって読みやすいと思いました。
読了日:1月6日 著者:
千早茜
片耳うさぎの
感想父の事業の失敗で、田舎の大きな元庄屋屋敷に住まうことになった小6の奈都。大きなお屋敷には誰にも知られていない隠し階段や隠し部屋があると言う。同級生の姉さゆりと一緒に屋敷や家族の謎を追う奈都。間取り図と家系図が巻頭にあったらもう少し読みやすかったかと。片耳のうさぎ、タイトルが素敵!
読了日:1月6日 著者:
大崎梢
ファミリーツリーの
感想夏休みにだけやってくる親戚の女の子リリーと、穂高で暮らす田舎の少年リュウ。互いに魅かれあい反発しあい、根っこのところは深くつながっている…。菊さんの人生と思いを遺した木のこと。まさにタイトルの通りの物語、じんわりと読み心地のよい作品でした。
読了日:1月5日 著者:
小川糸
天使の屍の
感想14歳の息子の突然の自殺。真相を探るために息子と仲の良かった同級生に自殺の原因を聞く父親。自殺は連続し、2人が飛び降りて死亡。3人目も大けがを負う。14歳の14歳らしい狭い世界観と幼さ、そして危うさ。男の子を育てた経験はないので、この年代の少年の気持ちは分からないが、生きづらさを乗り越えて大人になるんだよね。。
読了日:1月4日 著者:
貫井徳郎
恋歌の
感想幕末の水戸藩の内紛と、明治の歌人中島歌子の生涯を描いた一書。豊かな旅館「池田屋」の娘が水戸天狗党の林に嫁ぎ、諸生党と天狗党の戦いに翻弄されて。幕末ものは京都や会津のものは読んでいたけれど、水戸からのものは初読み。読み応えがありました。装丁も素敵で幕末ラブストーリーとしても良い作品だと思います。
読了日:1月4日 著者:
朝井まかて
ロードムービーの
感想ロードムービー、道の先、雪の降る道の3編。スピンオフ作品集だったのね。「冷たい校舎」、かなり前に読んだ気がするけれど、内容を覚えていないので、また読み返してみなければ。ワタルの応援演説が素晴らしくて泣けました。ヒロくんを思うみーちゃんの優しさがよかった!
読了日:1月3日 著者:
辻村深月
風が強く吹いている (新潮文庫)の
感想年明けに読むのは、これ! 10人の襷をつなぐ姿は何度読んでも素晴らしい。ゴールの大手町、今年はどんなドラマが待ちうけているのだろう?
読了日:1月3日 著者:
三浦しをん読書メーター