私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

無名

2024-05-13 21:46:13 | 映画鑑賞

1940年代の上海を舞台に、トニー・レオンとワン・イーボー演じる諜報員たちの駆け引きが描かれる無名。

ゴールデンウィーク中にも一度鑑賞したのだが、トニー・レオンファンとしてはもう一度スパイノワールを堪能すべく、先週末にもう一度映画館に足を運ぶ。

時代的には、当時の政権、日本軍、そして人民解放軍の三つ巴でスパイ合戦が行われていたのだろうが、映画は中国人でありながら、日本寄りで活動を行う諜報員たちの駆け引きが描かれる。ただ、日本寄りで活動を行うと言っても、諸手を挙げての活動ではない。戦況がどうなるか分からない中で、逃げおおせるように沢山の保険をかけての活動だ。それぞれの活動の温度差も、本音も分からない中で言葉の駆け引き、裏行動の駆け引きが行われる。

駆け引きそのものも判り辛いのに、映画を更に判り辛くしているのは、時系列がバラバラに描かれている事だ。監督の意図は分からないが、私は、諜報部員たち本人も相手の出方が分からない中で、駆け引きを行っている事をより効果的に見せる為にこのような手法を取っているのだと理解。そもそも諜報活動が分かりやすい訳がない。言葉には裏があり、銃弾の音の裏にも駆け引きがあるのだ。

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1回目に観た時は、年長のフーは微笑みを浮かべながら交渉し、年下のイエは表情を変える事なく活動に従事する、そのスタイルの違いがキャリアによるものなのか、諜報活動を行う上でのテクニックなのかも分からなかった。

2回目に観た際には諜報員としてのキャリアに差があってもそれが表立った時点で自分の生死に関わるのだろうと思い、二人の違いはあくまでも二人が自分に一番有利な方法を取っているからだろうと理解することにした。殆どの場面で上海語を話すワン・イーボーが年長者と一緒の場面でも表情を崩すシーンが殆どないのも、常に緊張感のあるなかで行動せねばならないキャラクターだからだと理解。

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ワン・イーボーは上背を生かしたアクションや、立ち姿を綺麗に捉えているショットも多かった。劇場内の物販の販売状況等から、観客の多くはワン・イーボーファンだったのではないかと思われる。ファンの人は彼の立ち姿の美しさに満足したのではないかと思う。

 

 

 



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