私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ただ悪より救いたまえ

2021-12-24 21:58:30 | 映画鑑賞

工作員として働くも時代が変わり、国を追われる事になった男が生きる為に選んだ仕事は殺人を請け負う事だった。そんな男が引退前に選んだ最後の仕事が男の人生を狂わせていく。

自分の兄が殺された事を知り、殺人を請け負った男を執拗に追いかけまわす弟。最後の仕事だったはずなのに、今度は自分が追われる身になるのだ。

追われる立場になった男は、元恋人がバンコクで殺され、更にその娘が行方不明になっている事を知りバンコクに向う。するとその男を追いかけて、兄の復讐のためにその弟もバンコクにやってくるのだ。

とにかく復讐をしたい男二人。

殺人を生業にしていた男は、元恋人の復讐のために、娘かもしれない少女を救い出すために自分の持てる力を全て使い、情報を持っている奴らの首を締めあげる。同じように兄の復讐に燃える男も、銃を撃ち手りゅう弾を投げて男に近づいてくるのだ。二人が自ら戦いを止める事はないし、それを止める者もいない。元暗殺者にとっては自分の娘かもしれない少女を救う事は最後の望み。そして兄を殺された男にとってはもう理由等は関係なく、とにかく兄を殺した男を殺す事だけが目的だ。

自分達の目的のためには手段を選ばない二人。そしてそんな二人の争いの場に選ばれた事で、自分の生業を邪魔されたバンコクのマフィアも二人に報復しようと、その争いの渦に入ってくるのだ。混沌とした終わりのない争いの場に選ばれたバンコクの熱気がなんとも凄い。オレンジ色に彩られた画面からは汗の匂いや火薬の匂いが漂ってくるようだ。

止められない二人の止められない復讐劇に勝者がいる訳がないのだが、こういう時に韓国映画は容赦ない。とにかくそれを最後までトコトン撮り続けるのだ。

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撮影監督のホン・ギョンピョはあのクリストファー・ドイルのもとで修業したとの事。オレンジ色のバンコクの街並みに香港ノワールの香りをちょっとだけ感じたのはそのせいだったかもしれない。

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初日観覧記念としてポストカードを貰う。韓国語バージョンの面には「止まれない二人の男の追撃」との文字・・・

 



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