私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

プアン/友だちと呼ばせて

2022-08-14 19:29:47 | 映画鑑賞

マンハッタンでバーを経営するボスの元に、長い間音信不通だった友人のウードから連絡が入る。最後の頼みと言われ、経営するバーを1か月も閉めてタイに住む彼の元を訪ねるボス。白血病で残された時間が少ないウードは、付き合っていた彼女たちを最後に訪ねたいとボスに運転を依頼するのだ。

タイの避暑地コラートでダンス教室を経営している元ダンサーのアリス。水運の要所であるサムット・ソンクラームでウェディングドレス姿で撮影に臨む女優のヌーナー。北方のバラと称される美しい古都チェンマイには小さい娘と一緒に暮らしているカメラマンのルンがいる。

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父の形見の車をボスに運転してもらい、病気であることを隠して彼女たちの元を訪れるウード。彼女たちとの思い出はそれぞれ一本のカセットテープの中に録音されているかのようだ。懐かしい思い出とともに再生されるテープもあれば、激しい怒りとともに再生中に一時停止ボタンが押されてそれ以上は聴くこともかなわないテープもあれば、再生することさえも拒否されるテープもある。それでもそれぞれと会い、静かに自分の気持ちに区切りをつけていくかのようなウード。

A面のウード(Aood)の物語が終われば旅も終わりだったはずなのに、カセットテープは裏返されてB面のボス(Boss)の物語が突然始まるのだ。

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自分に残された時間が少ないと知った時、秘密を打ち明けねばらないと決心した男と、辛い過去から目を背けて日々過ごして来た男。ちょっと格好悪く、そしてとても切ない。

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「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」の監督バズ・ブーンピリヤの作品で製作総指揮はウォン・カーウァイ。確かにそこかしこにウォン・カーウァイの香りらしきものは感じられる。ただ、その香りもバズ・ブーンピリヤを通してのものなので、思わせぶりな所はかなり少なくなっていると思う。(そのあたりは好みの問題だろう)

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」の主演で、今回元恋人の一人を演じたオークベープ・チュティモン。彼女が二丁拳銃を手にし、バックに白い鳩が飛ぶ場面は、ウォン・カーウァイでなくジョン・ウーを思い出させるもので少し驚く。



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