私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

告白、あるいは完璧な弁護

2023-06-26 21:13:47 | 映画鑑賞

IT企業の若き社長として順風満帆に思える日々を過ごしているユ・ミンホ。
しかしそんな日常は不倫相手と一緒にいたホテルで起きた密室殺人事件の第一発見者兼第一容疑者になった事であっという間に崩れ去りそうになる。

財力と社会的地位を利用し、勝率100%を誇る敏腕弁護士と契約を結んで、完璧な無罪を勝ち取ろうとする彼。

何故か、山の中にある人里離れた山荘に弁護士を呼び出し、自分の弁護を請け負って貰うように画策する彼。弁護士としての輝かしい栄光に傷を付けたくない女性弁護士は請われた仕事を全部請け負うような安請け合いはしないのだ。「嘘があったら弁護は出来ない」という彼女の言葉に誘われ、殺人当日だけでなく、そこに繋がる出来事を理路整然と語る彼。

弁護を請け負って貰えるように弁護士を説得しなければならない彼だが、正面から対峙する際の視線は真っすぐ前を向き、その語り口には無駄がない。弁護士相手に模擬裁判をしているかのような丁々発止のやり取りだ。

同じように女性弁護士も言いよどむ事なく、彼に事件当日とそれに繋がる日の出来事を弁護士として分析していく。実際にあった事がどのように語られるのか。語られた事は裁判で信じるに値すると認められるのかどうか・・・事実も大事だが、それを皆が真実と信じるかどうかが大事なのだ。

容疑者である社長も敏腕弁護士も正面を向き合って話し合っている際は隙を見せないが、時々映り込む横顔には、正面からは見えない何かが見えるようにも思える。ミステリー好きではあるが、私は見たものをそのままだと信じすぎるきらいがあるようだ。ただ、ミステリーは騙された方が何倍も面白い。誰が本当の告白をするのか、誰が本当に完璧な弁護を行うのか?

今回もあっさり騙され、まったく違う方向にストーリーが進む事に驚く。

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キム・ユンジンは、2000年東京国際映画祭で行われた@燃ゆる月のワールドプレミアでの舞台挨拶を見た事がある。一緒に登壇したキム・ソックンとともに、場内が暗くなると客席に座り、私たち観客と一緒に映画を鑑賞していた。ワールドプレミアということで韓国でもまだ公開されておらず、監督も編集作業中という話をしていたので、そんな事になったのだろう。私はたまたま入り口近辺に座っていたので、ドレス姿のまま客席に着く様子が見えたのだ。綺麗な人だった。



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