私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ビニールハウス

2024-03-24 18:46:36 | 映画鑑賞

ビニールハウスの中で暮らしながらも、少年院から出てくる息子と一緒に暮らす事を夢見る女性。老夫婦の自宅に訪問介護士として毎日出勤し、時間があれば息子と暮らす家を下見する日々。ギリギリの生活でも息子と一緒に暮らすという夢はあったのだ。

しかし、そんな小さな夢を持っていた彼女の日常は、老夫婦の妻が入浴介護中に暴れた事からあっという間に歯車が狂い出す。息子と一緒に暮らしたいという思いから、亡くなった老夫婦の妻の替わりに自分の母親を老夫婦の家に住まわせ、世話をすることで事故を隠ぺいしようとする彼女。

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不慮の事故で亡くなってしまった老夫婦の妻を助けようと救急車を呼ぼうとするものの、そこに1本の電話がかかって来た事で事態は雪だるま式に悪い方向に流れていく。そもそも最初からギリギリの生活だったのだ。リカバリーできる余裕もない。余裕のなさ故、選ばざるを得なかった極端な選択がどんどん彼女を不幸な方向に進ませるのだ。

貧困になった事でこんな風にどんどん不幸が連続するのか、不幸になった事で貧困にならざるを得なかったのか。とにかく不幸が続き、救いを求めようとして参加する場所でも答えを得る事は出来ず、更にトラブルの種を手にする事になってしまう。

BGMも殆どなく、鮮やかな色も眩しい光も感じられない画面。救いのなさをどんな風に受け止めればいいのか。