ゆこちんのトランペット

トランペット奏者 藤井裕子のコンサート情報、トランペット談義のつもりが…こぼれ話や大きな声では言えない話も…毎日更新中♪

「普通」を目指してダメにするパターンって本末転倒だね。全力出すことの大切さ

2020年08月20日 01時10分00秒 | 音楽&トランペット&レッスン
こんばんはー!!!!


ここのところ、トランペットを練習するのが楽しくなっております。

というか、本当にトランペットを始めたばっかりの頃の楽しさに近いっていうか、「鍛えてるー!!」って感覚と、それに合わせて出来るようになっていく感じが、とても楽しいのです。


あははー!!!!


というかね、本当に当たり前のことでした。


ひと昔前のトランペットの練習って、


大きな音で
よく響くように
遠くまで届く音で


これに尽きるって感じじゃありませんでした???

ひと昔、、じゃないかもしれない、、、もっと昔かもしれないけど、

よーく、外に向かって、どこまで届くかとか、誰にも負けない大きな音を出そうとか、もうそういうことを平気でやってたし、それが出来れば、おおおー!!みたいなさー。


だから、トランペット吹いてて「聴こえません」とか、そんなの論外みたいな感じがあったじゃないですか。

音が小さいのが悩みとかって。


でも、いつの頃からか、


脱力
リラックス
無駄な力は抜いて
美しく
丁寧に
PPで


そうなってくると、女子の方がその辺は上手いので、音大には女子がいっぱいになりました。


実際、ものすごく上手で素晴らしい人も大勢いらっしゃるので、それはそれでもちろん良いことです。


でも、その「ことば」だけに縛られて、ある意味間違った方へ進んでしまって、訳が分からなくなる…ってのが、私かなーって思ったし、あるいはもしかしたらそうなってる人もいるかもなーと思ったりしています。


そのひと昔前のやり方は、今の世の中では「あれはないよね」っていう空気がある(と私が思い込んでるだけかもしれない)けど、

音楽って、いや、音楽までいかない「音」のことだと思った方がいいかな?

そう自分の出す「音」って、人間で言えば「声」と同じだと思うんだけど、

その「音」をまずは「思いっきり」出せるってこと、

それってとっても根源的で、自分の存在を自分で肯定することでもあるって思うわけ。

自分が「ここにいまーす!!!生きてまーす」と高らかに宣言するようなものだから、

全身を使って、そのエネルギーを音にするって、やっぱり大事だと思うわけ。


世の中で言うところの、力んでてダメな感じってのは、

アクセルとブレーキを両方踏んでいるような、

あるいは、ちょっと半端なエネルギーを、体の局地的な部分の力だけで何とか出す、

みたいなことだと思うわけ。


全身を使う、っていうと身体中力入れる、みたいに思うかもしれないけど、使うってのはそうじゃなくて、

全身の筋肉が動ける状態にある、
力の分散、
力に偏りがない状態、

みたいなことであって、大きな筋肉(背筋やハムストリングス界隈の筋肉)を使うから疲れにくいし、大きな力が出せる、

というようなこと。

それぞれの細胞的にはちょっとずつしか頑張ってないけど、全身の細胞合わせれば凄い数だから、めっちゃパワー出る!!的な。

そういうめっちゃパワーで音を作る。


そして、出来るだけ遠くまで届かせようとすると、自ずと唇のあたりに於ける息のスピードや角度がいい具合になって、舌が無理しなくとも音が立ち上がるようになる。


自分の出す音というものを、出来るだけ広範囲に届けるってのは、自分自身を晒け出すってことでもあるし、自分を肯定するってことでもあるし、

それって、表現するときに大事だよね。

誰にも見られたくない、聴かれたくない、、、というモノを外に出すって、「演奏」するより前にもう恐ろしくなるじゃない??

それじゃー、表現とか人に伝えるとかの前に別の勝負がある感じになっちゃって、辛い。

自分の音は外に出して良いモノだ!!という前提からスタートしないと、もう心理的にやってられない。

もちろん「表現」として「みられたくない、聴かれたくない」という様子を表すのはアリだと思う。でもそれはあくまで表現としてだから、「聴かれたくないという状態を伝えたい」わけで、それは聴かれたくないモノを外に出すのとは全然違うよね。


で、タイトルの話になるわけだけど、


なんとなく、「出る杭は打たれる」ってことわざがあるじゃない??

普通はこうするよね、とかっていうヤツ。

それが単なる「あり方の1つ」であればいいけど、なぜか「そうするのが当たり前」「それ以外は異常」「それ以外はダメ」って感じがないとは言えなくて、


これって、


例えば、今の「自粛警察」みたいなのに近いと思うんだけど、

ほら、

マスクしてない!!!とか、
コロナを持ち込むな!とか、
レジ袋はよくない!とか、
ストローのプラスチックが海を汚すんだ!!とか、


自分たちはちゃんとしてる、っていうのを盾に、それ以外の人を非難する人たちってのがいて、

それが村八分的に働いたり、暗黙のプレッシャーみたいになったり、自由に出来ない空気を作り出したりするわけだけど、


その中には、「自分こそが世の中をよくする」「自分は正しいことをしている」「みんながやってるのに、それをしないなんて何て悪いヤツだ」と言った感覚があって、


いいと思ってやってることでも、ホントにそうですか?と尋ねられたら、ハッキリとは答えられないけど、「だって、そうでしょ?みんなそう言ってるじゃない!!!」的な、「普通」ってことばが、思考停止を生み出して、それに従わないのは悪だ、みたいな暗黙の感覚がどこかにあって、


それに従うことに、疑問を挟まない、、、


そういう状態になってることにも気がつかない、、、



という状態になってた気が、自分でもヒシヒシするわけ!!!


コロナ関連なんかは、比較的自分の頭で考えてるつもりなので、そんなにワイドショーや世間に乗せられてるつもりはないけど(とはいえ、みんながマスクしてたら、なんだかしないと悪いような気がして、息苦しくて死にそうになっても、マスク外せないってこともある笑)、

トランペットのこととなると、

それが、あまりに長きに渡って、あまりに常識って捉えられてしまっていると、全くそれに疑問を挟まなくなってる自分がいて、


その通りにできないなんて、ダメだ、、、

何か、どこかがおかしいからちゃんとできないんだ、、、

普通にならなきゃダメなんだ

飛び抜けるってことは、和を乱す悪いことだ

普通じゃないのは異常だ

そんな自分じゃダメだ


など、どんどん小さな世界の方に自分を合わせていき、

気がついたときには「蚤のサーカス」のように、天井に頭をぶつけないくらいしかジャンプしない、本当の力を出さない人間になって、

それが自分の力だ、と思い込むようになっていく。。。


この「蚤のサーカス」的な状態は、お魚のスズキだったかな?そういうのとか、他にもいろんなモノに当てはまるらしく、


何か壁にぶち当る経験を何度かすると、それにぶつからなくて済む程度にしか力を出さないようになっていき、やがてその壁が取り払われても、壁があったときと同じようにしか力を出さなくなる、、、


というモノ。


これは、とても恐ろしいヤツだ。


壁なんか、もう存在してなくても、壁があるのと同じように行動する。


そしてそれが自分の実力だって、思い込んじゃう。


そしたら、それ以上になるのってとっても難しくなーい?

本当はもっと出来るのに。


全力を出さないようにしながら、もっともっと!!!って思うって、それってどーいうこと???


ってなるじゃん?


まずは自分の力の及ぶ範囲(音が届く範囲と考えても良い)の限界まで鍛えておくってのが、練習とか訓練として普通じゃん?

で、それを高度に洗練していけば良いわけでしょ?


もちろん、真逆の考えがあったって良い。


ミニマムなところに、いろいろ足していくってやり方だって、あって良いし、それが合ってる人も絶対いる。


私が言いたいのは、「いろいろあっていい!!!」ってこと。

「普通」ってことばは、緩いようでいて、結構な拘束力がある気がするのよ。特に日本人にとっては。

普通という、中庸な状態からはみ出してはいけないという、暗黙の束縛。

これは、ホントに「えー?!そんな束縛誰もしてないじゃーん???」と言ったとしても、それがもうとっくに無くなってる壁だとしても、それに酷く頭をぶつけた思い出がある人にとっては、今もまだある壁であることが多いと思うんだ。


だからこそ、あ?!それ、壁か、、、しかも本当は無いのか!!!

と一回気づいて、じゃあどうします???と考えてみるのもいいでしょ?ってことを大きな声で言いたい。


当たり前に見えてたことを、再検討するってことね。


その結果、自分にとっては、「あー、やっぱりこれがいいわ」ならそれでいいし、「えー!!!こっちの方がいいじゃん?!」と発見できれば、それはおめでとう!!ってことだし。


そんなわけで、私の中にあった「普通こそが正義」という何度も頭をぶつけて懲り懲りした壁が、実は取っ払ってやってみた方がチョー良い感じを生むヤツだったってことが分かったのでした。


なので、めっちゃ楽器を「吹いて」ます(笑)

遠くまで響かしてやるぜー!!!がははー!!!


それでは、また明日ー!!

おお、明日は王位戦第4局の2日目ですね!!将棋チャンネルから目が離せない(笑)
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