ゆこちんのトランペット

トランペット奏者 藤井裕子のコンサート情報、トランペット談義のつもりが…こぼれ話や大きな声では言えない話も…毎日更新中♪

表と裏での見方の違い…

2010年09月01日 02時00分34秒 | Weblog
先日、管打楽器コンクールのトランペットの本選での失格について、思うところを書いたよ!
管打楽器コンクール本選…超すっきりしないぞー!!
ルプレヒトさんとギュンターさんを通して感じたこと

そして、今日、mixiに「超すっきりしないぞー!!」の方の記事を載せた。

私としては、mixiは音楽仲間がたくさん読んでいるので、是非こういうプレイヤーがいたということ、失格になった理由を知ってもらいたい、という思いがあったから。
だって、「失格」だったら、名前も残らない。それに「規程違反で失格」になったドイツ人がいたらしいよ…という話は残っても、なぜか?ということを誰も知らなかったら、勝手に装飾音をいっぱいつけたからでは?とかなっちゃいそうで、そうではない!ということを少しでも多くの人に知ってほしかったから。

そしたら!!なんと業界は狭いのでしょう!!!

審査の裏側に実際にいた大先輩がいらっしゃって、記事も載せていたし、コメントやメッセージをやり取りする中で、なんと!!そんなことが?!!!ということがいっぱい分かったんです。
あ、「なんと!そんなことが!」というか、「常識が違うってこういうことなのか!!!」と超いっぱい考えさせられるところがあって。

私としては、ルッピは付き合いは超短いけど、本当にナイスで愉快な友達なので、彼の真実を伝えたいと言う気持ちもバリバリあるし、だからって、一方的な偏った意見のままじゃなくて、公平な、もちろんどこまでできるか分からないけど、できるだけ真実を伝えたいと思うので、新たに分かった事も書こうと思います。


まず…

ノーカットだ、ということはどうやら間違いなく伝えらていた、ということ。
どんなに拙い英語だったとしても、ノーカットだと言う事は、その場にいた人たち、みんなが聞いていたとのこと。そして、2次試験の時点で「カットをどうするか?」ということが審査員の間で議論になり、受賞者演奏でのオケバックのことも加味してきっぱりとノーカット、ということに決定したので、敢えてオリジナルカットで弾く、と言いきった彼らのことが余計に審議対象になってしまったということ。

そして、何よりも「なぜそんなことをしたのか?」が分からないのが、2次&本選とも集合時間に間に合ってなかった、ということ。
これも伝わってなかったのか?と思ったけど、どうやらそうではないらしい。きっぱりアンダーラインも引いて教えた、という。スタッフが、ドイツ人が来てない!と慌てて探したとのことだった。

もういっちょ!!!

審査員の誰もが彼の演奏の素晴らしさを認めていて、何とか失格にならないようにと、同じトランペット吹きとしてどうにかならないかと1時間審議したのだ、ということ。
みんなが残念がったということ。

じゃあ、誰が失格にしたんだろ?という気ももちろんするけれど、人によっては、カットしたりしたのに入賞したりしたら、他の人から文句が出るのでは、という意見もあった。

やはり国際コンクールで勝つためには「通訳をつけること」も、とても大切なんだ、という話も。


そういう話を踏まえて、いろいろ彼らの行動を見て気付いたことがある。


私なんかは、超大胆で適当なこともあるけど、基本的に「コンクール」と聞くと「試験」とイコールに感じられ、かなりビビるし、超神経質になる。音楽第一に考えたい!と思いつつも、そこまで自由になりきれずに失敗したコンクールもいっぱいある。自由にできたコンクールではいい結果が出たりしたけど、いつもそうできればどんなに素敵か!と思うよ。

ところが、彼らはとてもリラックスしており、またドイツに40年ほど在住の日本人ホルニストの方は、彼らの2次審査で拍手がなかったことにビックリ&憤慨。観客も一緒に彼らがリラックスして安心して本当の力が出せるように、また力を出したらそれを讃えるべきだと言っていた。

そうそう、前日でもあまりに彼らがリラックスしているので、「こういうときって、うわぁ大変!!とかならないの?別に取り立てて大変なことじゃないの?」と聞いたけど、あまりピンとこない答えが返って来ていた。

今思えば、彼らにとって、コンクールは「試験」じゃなくて、「コンサート」なのではないか?!
「コンサートで一番ナイスな演奏をした人」を決めるコンテスト、という考えなのではないか?と思えて来た。

そう思うと、いろんなことが納得出来てくる。

前奏のカットについても、別に弾けなかったとは思わない。でもきっとピアノの前奏をダラダラ長く聞かせることはコンサートとしてどうなの?と彼らは考えたのかもしれない。
事実、彼らの中ではいいカットだった、といっていたんだから、やっぱり全員が同じ土俵で戦うためには、勝手なカットは不平等になる、という考えは全くなくて、いいコンサートのためにはカットするのがいい!と信じたから、カットしまーす!と言いきったのだろう。

また、遅刻の件も彼らは全然言ってなかったところをみると、集合時間が大切とは思ってなくて、「出演時間」に一番いい状態でいられればいい、と考えていたのかも。
そういえば、譜めくりをした遥が、「遅れて行ったんで…」とか言ってた。そのときは、遥がギリギリに行ったのか?と思ったけど、もしかしたら彼らはどこかにいて、集合場所にはいなかったのかもしれない…。。。

スタッフサイドからすると、説明したのに聞いてない、時間には来ない…という状況があったらしいのだ。
だから、カットするならするで、ちゃんと集合時間に来てさえいたら、まだ1人目の演奏の30分前であり、審査員と直接掛け合う事もできただろうし、それでカットが失格の対象になると分かれば演奏することもできただろうし、または、全員が前奏カットで、という平等な状況を作れたかもしれない、とのことだった。

とにかく、これらのことはまた彼らと話してみようと思う。実際どう思っていたのか、とか。今は、状況証拠をいっぱい集めてきて私が考えると…というだけだからね。

→新情報で、カットのことは直前まで知らされておらず、別な伴奏者が心配で聞きに行って分かった、という説も。ますます分からん。。。


でも、1つだけはっきりわかったことがある。

「音楽」に対する考え方の違い。「コンクール」というものに対する考え方の違い。


「いい音楽を観客に伝え、同じ時間を共有する」ことが一番大切と考えてコンクールに臨むか、「ちゃんと吹かなきゃ」と思ってコンクールを受けるかでは、全く違ってくる。

「コンクール」をどう考えるか、「音楽」をどう考えるか。前にドイツ人に「音楽とはリラックスするものだ。日本人はどんどん速くするし、テクニックは凄くて…リラックスとは逆だ」って言われたことを思い出す。

速さ、高さ、正確さ…

それも大切だ。すべてがリラックスでいいとも思ってない。
でも、「音楽はリラックス」…そういうのが当然だと思ってる人たちもいるんだってこと。それを知ることはとても大切だ。

何のために音楽をするのか、なんのためにトランペットを吹くのか…その辺の、本当に根本的なところ…これが同じ常識でない場合に、このずれをこれからどうしていくのが本当の音楽のためにいいのか?トランペットの世界の盛り上がりに役立つのか?そして自分は何のために吹くのか?…

今までに考えたことのない、自分の知っている事が誰にでも常識だと思ってたことが、もっと違う常識が世の中にはあって、いい悪いじゃなく、お互いの存在を知ってそのうえでハテ…私に何ができるのか…とにかくそういうことをたくさん考えさせられた出来事だった。




きっと多くの人が後味の悪い思いをした。スッキリしない思いもしたと思う。

これをそのまま「イヤな思い出」のままにせずに、少しでもいい方向に動かしたい。
とりあえず私が知りえた事実を、ルッピにも伝えてみようと思う。きっと彼にとって、審査員が頑張ってくれた、という事実はとても勇気づけられ嬉しいことだと思う。
また集合時間を守らなければならない、ということをどうやって納得させられるか。なにせきっとそういう概念が無いに違いない彼に、それを上手く伝えなくてはいけないと思う。
そのせいでスタッフがとても苦労をしたこと、また時間を守っていれば、いろんな話をする時間が取れた可能性があり、そしたら失格なんてことにならないような対策もできたかもしれない、という話もでたことも話さなくちゃいけない。納得するように説明できるかはわからないけど。

そして日本とドイツがこれからもいい交流が続けられるように!!文化の違いをお互いに知る必要があるんだな!と思ったよー。

追記: その後、ルピにとても近い方から、ルピがどう思っていたかを少し聞くことができた。ここに書いたこととは、違っている部分が多い。是非またまた…管打楽器コンクール トランペット部門のことについて みなさんはどう思いますか?!も読んでみて下さい。そして、意見も頂けたら、と思います。

コメント
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8月31日(火)のつぶやき

2010年09月01日 00時00分00秒 | Weblog
20:00 from movatwitter
守谷駅!帰るところだーい(o^-')b
23:28 from web
うーん、そうなんよね…もうちょっとどうにかならなかったんだろうか…QT@bashunity 心から同情する。気が重くなる話
23:33 from web (Re: @cb778l
@cb778l  RTをありがとうございます。主催者側の人に聞くと、「日本語分からないなら通訳連れて来るべき」との意見も。そうかもしれないし、海外のコンクールで日本人も同じような目に遭ってるから、とも。それでもやっぱり日本だからこそ、みんながスッキリする形で終わって欲しかったな…
23:33 from web (Re: @yukaluiza2
@yukaluiza2 みんなを幸せにしたんだから、それもステキッ(#^.^#)
by YukoTrumpeter on Twitter
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