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本日のニュースでArthur Charles Clarkeが亡くなったことを知った。90歳。
彼の名前は映画「2001年宇宙の旅」の原作者として知った。もう40年も昔のことだ。
1968年、私は高校生である時試験が終った午後に、クラスの男子生徒と2人で映画を見に行った。
「2001年宇宙の旅」というタイトルの映画はとっても不可解で不思議で何とも説明のつかないというか理解できない内容で見終わったあと2人で頭を抱えてしまった。で、そのままガランとした映画館に座り続けて再びこの映画を見ることにしたのだった。
2度続けて見ても全く理解できない難解な内容ではあったけど、出だしの猿人が骨を振り上げると、それが近未来の宇宙船に変わるところなどにひどく感動したのだった。リヒャルト・シュトラウスの「ツァラストラはかく語りき」からヨハン・シュトラウスの「美しき青きドナウ」に音楽が変わったりして音楽も美しかった。
コンピューターのHALが人間に反逆したり、デイジー・・デイジーと歌いながら壊れていくところなど・・いつかそういうことになるのかも・・人工知能というのが開発されるのかも・・と怖くなったり、宇宙空間に漂う黒い羊羹のようなモノリスって一体何?・・・何度見ても考えても理解に苦しむ映画だったけど、深く心に焼き付いて、アーサー・C.クラークの原作小説を買って読んだり、映画の「Making of・・・」というのを買って読んだけど、結局モノリスの正体はわからずじまいだったなあ・・。
68年当時、この映画が初めて公開されたときはあまりに意味不明な内容でたいして話題にならなかったはずだ。で、それから何年か過ぎてこの映画が再び公開された時に初めてメディアで大きく取り上げられたのだったと思う。
でも私はしっかりと初公開当時に見たんだよね、それも2度も立て続けに。
「2001年宇宙の旅」はタルコフスキーの「惑星ソラリス」と共に私の大好きなSFモノの映画なのだ。SFといっても、何か考えさせられる映画。ひとつはコンピューターが意識を持ち始め、他方では惑星そのものが意識を持つという・・空恐ろしいけど、あり得るかもねと思わせるテーマが私の関心を呼んだのだった。
「2001年宇宙の旅」はカセットヴィデオで持っているので明日あたり再び流してみよう。40年経って2001年という年もとっくに過ぎてしまっているけれど。
映画の最後、人間の死・・モノリス、宇宙・・・もうよくは覚えてなにのだけど、もう一度見ると何が言いたかったのか少しはわかるだろうか?