これは私が作ったのではなくて息子の作なのだけれど、どうしても書きたくて書いてます。
もともと書きたいことがあったのです。
「乾ぱん」のことです。
5月の終わりに我が師匠・魚柄仁之助先生の講演会に国分寺まで行ったことを既に書きましたが、その時に「乾ぱん」の話をしてくださったのだ。
東日本大震災後、避難袋などを常備しているうちが増えているけれど、その中の乾パンなどの非常食はわざわざ買い求めて入れておくのではなく、普段食べている食パンを干してジップロックなどに入れて保存しておき、古くなったらそれを食べてまた作って入れておく、そうすると無駄にもならなくてよい、・・・というようなお話でした。
そうして、帰って、私は師匠のおっしゃるとおりにしてみたのです。
乾ぱん作り。
「乾パン」でもいいのだけどひらがなの「ぱん」。なんだかそのほうがこの魚柄さんに教えていただいて作る「パン」にはふさわしい気がする。なんとなくだけど。
どうするかというと、ほんと、余った食パンを干すだけ。
私はそれを4等分にしました。そのほうが保存しやすいし、なんとなくかわいい。ひと切れ食べるのも食べやすいから。
これは作って2週間くらい経った時の「乾ぱん」。
え、普通に切っただけのパンに見えるって?
いや、ほんとそうなんです、でも、切って、ざるに上げて、夏だから台所の端に2、3日干しておいただけで、カラッカラに乾きました。そして、それをジップロックに入れて。そう、お師匠様のおっしゃったとおりに。
そしたら、なんと、いや、不思議。2ヶ月経っても全く大丈夫。
カビも生えません、湿気ません、かっちこちでそのままじいっと変わりません。すごいです。ほんまにすごい。
こういうのを目ざとく見つけるのが、我が息子、次男の方。彼はひそかに魚柄さんを尊敬してるんじゃないかと思うのだ、普通に「うおつかさん」なんて言ってるし。
ほんでもって、この乾ぱんを食べて「うまいなあ」なんてつぶやいている。普通のパンよりなんとなく特別な感じがするのがきっとごちそうな感じに映るんでしょう。
でも、たしかにおいしいの。普通においとくよりおいしいの。
これをある日、息子は「お母さん、あれでピザ作っていい?」と言ってきました。
え、どうするの?いや、いいよ、お好きに。
と、しばらくしてできてきたのがこれです、乾ぱんピザ。
ただ、よつばシュレッドチーズをのせて、オーブントースターで数分。
ほどよくとろけたチーズの上にケチャップをのせてできあがり。
ひゃあ、おいしそう。焦げてるのがまたいいやん。お願いして写真撮らせてもらいました。
私なら、もう少し洋風のお皿にのせるかもしれない。
それをアフタヌーンティーの和の小皿に入れてきた息子のセンスはなかなか・・・と思うのは親ばかかしら。
このこんがりカリッとした感じは乾ぱんだからこその仕上がり。
食べさせてもらえなかったけど(^^;)、目でおいしゅうございました。
なんで突然こんなことを書いたかというと、前から書こうと思って貯めてた話と写真ではあるんだけど、数日前から彼は家にいないのです。
塾の勉強合宿なるものに行っているのですが、イマドキの中学生はすごいなあ、こういうのがあるんですね。受験生、しっかり勉強してきてくれてると信じて高いお金を払って親は送り出したのですが、私らの子どものころには考えられなかったこと。
大体私は京都市とは名ばかりの田舎で塾というものが近くになく、バスや電車を乗り継がないと行けなかった、だから、塾に行ったことがないのですわ(^^;)。
まあ、そして家の中が静かなのはありがたいのだけれど、正直さみしい、さみしい、さみしいのだ。
子ども3人いて末っ子は一等何やらかわいらしい。それは仕方ない。兄も姉もかわいがってる。おもしろいし、居ないとつまらない。
それが今日、やっと帰ってまいります。
はよ会いたいなあ、いないことなど修学旅行やその他で今に始まったことではないけど、なぜかさみしさ募るのはお盆だからか夏だから!?
息子が作った乾ぱんピザの写真を見ながら、帰ってきたらきたで暑苦しくてうるさくて絶対ブツブツ言いたくなる自分を想像しつつ、ちっとは愛情深い母親の気分を味わってる朝でございます。
本題逸れましたが、乾ぱん。すごいです。ほんまに日持ちします。
食パン余りそうだったら一枚試しに干してみてください。すぐできます。ぜひお試しを。