浦安中年期外伝

カミさんを師匠に修行中の週末の料理やポタリング、読み散らしてている本の事など

ようこそ、おいでいただきました。

歳をとると日々が過ぎて行くのがどんどん早くなっていきます。ブログの更新がやや散漫になりつつありますが、しっかり元気でやっております。
いろいろなジャンルの本を読み漁り書き散らしてきたウェブサイトは今年で20年を迎えました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 浦安中年期外伝(読書編)
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砂漠でみつけた一冊の絵本

2006-04-12 23:16:25 | 読書
柳田邦男の「砂漠でみつけた一冊の絵本」を読んでいる。実際タイトルから紀行文かななんて思って手にしたのだが、全く違ってた。

「砂漠」とはあくまで自分自身の心の中にある「砂漠」であり、次男さんの自死という非常に厳しい現実によって離人状態にあった作者の心象状態を指しているのだ。

そんな茫漠たる砂漠状態にある作者の精神状態にあって、出会ったのが一冊の「絵本」なのだという。

その「絵本」を通じてなされる気づきと、個人の自分自身の人生に対する受容。

そして「許し」のプロセスは、タイトルからして読み違えていた僕にとっては、正にキラーパス。思わず通勤電車で号泣しそうになりました。



書店へ走れ!

2006-04-12 00:29:38 | 読書
そんな訳で、喉も張り裂けよとばかりにどくどくと流し込まれる魂の叫びを上げる「砂漠でみつけた一冊の絵本」は、僕を書店へ走らせた。

ここで紹介される絵本はどれも素晴らしいのだが。今僕が走っているのは、星野道夫の「森へ」であり、「クマよ」であった。

アラスカの動植物に限りない愛を注ぎ、写真を撮り続けた星野道夫は1996年カムチャッカ半島で撮影旅行中にヒグマに襲われて逝去した。

事故も写真も知ってはいたが、星野氏の書いた深い文書のことは今回初めて知った。

残務処理もそこそこに、新橋の三省堂書店の検索システムへ飛びつくもののそれはシステムダウンしてるじゃねーの。

ええぃと2階にかけあがって調べると、なんと2冊とも在庫なし。

がっくし。

正にがっくしである。

しかし思いなおして、ヒットした本を見ていくと、そこには夫人であった星野直子さんの手による「星野道夫と見た風景」という本があるじゃないか。

転んでも只では起きないオヤジはこの本を抱えてレジに走った訳だ。

そしてそう、これはかなり「当たり」だ。追って詳細をご紹介したいと思うが、この深さ。並じゃない。素晴らしい本に仕上がっているのだ。