過去例がない強さの台風19号が関東から東北を縦断していきました。
明けてみるとあちこちの河川の堤防が決壊し、広い地域で浸水が発生、死者行方不明者を多数出す甚大な被害が発生しています。
被災された方々にはくれぐれもお見舞いもうしあげます。
僕ら家族はこの三連休、カミさんは仙台、息子は外泊、今日最終日の夜は僕独りという感じでそれぞればらばらでした。
水や食料の備蓄から窓ガラスの補強などいろいろと台風の備えを行いましたが、新浦安地域は大きな被害もなくすみました。
風は猛烈でしたが、前回の台風の方が体感的には強かったようにも感じます。
これはただ台風の進路によるもので、今回の台風が猛烈であったことに変わりはないと思います。
進路次第ではここも大きな被害があったかもしれません。
去年の台風といい今回の台風といい、地球温暖化の影響だと思わざるを得ないと思います。
広い地域での浸水は農業にも日常生活にも大きな影響があるでしょう。橋が崩落し、鉄道の線路が流されたとか復旧にかかる費用も相当のものになるに違いありません。
温暖化により海水面があがると海に沈んでしまう国があるという。そういう話を聞くと何かそれがデッドエンドのように感じてしまっていたけれども、ツバルが完全に沈むころには気象変動がさらに激化していて、僕らの住んでいる場所がどうなっているかなんてわからないじゃないかと思う。今回の台風一個でこれだけあちこち破壊されちゃうんだよ。
グレタ・トゥーンベリが国連でスピーチした内容を今振り返ってみることは重要だ。
二酸化炭素排出量を10年で半分に減らしたとしても、地球の平均気温を1.5℃以下に抑えるという目標を達成する可能性は50%しかありません。そしてそれによる取り戻しのつかない連鎖反応を埋め合わせることは、制御不能になります。
「気候変動に関する政府間パネル」が発表した、地球の温度上昇を1.5℃以下に抑える可能性を67%にするために残っている二酸化炭素の量は、2018年1月の時点で420ギガトンでした。今日、その数字はすでに350ギガトンにまで減っている。
現在の排出量レベルを続ければ、残っているカーボンバジェット(温室効果ガス累積排出量の上限)は、8年半以内に使い切ってしまいます。
子どもが大人に意見するなんて失礼なみたいなことを言っていた馬鹿者がいたけど、これらの事実は、「事実」なのよ。彼女が言い出したことではなくてちゃんとした科学者がまとめたレポートに書かれていることなのだ。
そしてこの事実に目を背け、利益追求に走り続ける政治経済に対して、
あなたたちは、私たちを失望させている。しかし、若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めています。未来の世代の目は、あなたたちに向けられている。
もしあなたたちが裏切ることを選ぶのであれば、私たちは決して許しません。
私たちはこのまま、あなたたちを見逃すわけにはいかない。
と言っているのである。これは僕に対しても指を突きつけられたと思っています。
そして今回の台風被害。これを前にして僕らはまだ相変わらずの考えでいていいのかという話だ。僕らは変わらなければならない。
既得権益にまみれた自民党もこれを打破することもできない野党も、こうした議員を輩出していく選挙制度もこれからの難局を乗り越えていくには不向きなのかもしれない。
社会生活が崩壊するとき、最初に棄損していくのは公共だったり政府だったりするというのは直観に反すると思うけども事実のようだ。今回のような限定的な災害にあたっては自衛隊がでてきてくれたり、政府が災害対策を指揮したりしてくれる訳だけども、これが更に大きな規模になった時に、無政府状態となって無法地帯ができてしまう。
紛争地域で起こっていることが災害をきっかけに発生する可能性だってあると思う。
僕らはそんな未来から遠ざかるためにも、自分たちの子供たちや孫たちの世代がそんなディストピア的な世界で暮らすことがないようにするために、できることをやらないといけない。
そんな思いを深く深く考えさせられる三連休でありました。