ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

欧米の企業本社はなぜあちこちにある?

2014年12月11日 | 社会・経済

「米国企業の本社はなぜあちこちにある?」の続きです。

日本では、大企業の本社はほとんどが東京にあります。これが東京一極集中の原因なのか、結果なのかわかりませんが異様と言うべきです。

本社を東京に置く理由は何なのでしょうか。海外の状況を見ると、疑問が湧きます。

 

下記のグラフは、大阪府立産業開発研究所の資料(下記)の8頁の表から、私が作成しました。http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/1949/00051733/No.88.pdf

元のデータは2004年のものです。グラフの縦軸はその都市にある本社の比率で、数字は%。縦軸の最大目盛は60%、目盛の間隔は10%に統一しています。

 

 

イギリスやフランスもその首都に本社が集中していますが、東京の本社の比率は51.3%と一番多い。第二位の大阪がイギリスやフランスよりも健闘しているように見えます。しかし、これは元のデータで、東京と大阪に二つの本社を持つ会社は大阪にもカウントしているようなので、これを除くと大阪はもっと比率が下がることになります。実際、この資料の東京の本社比率51.3%は、大企業ではもっと多い印象です。

 

イギリスやフランスの一極集中の理由は、早めに国家統一した影響でしょうか。

ドイツ、アメリカは見事に分散していて、イタリアはその中間です。

ドイツとイタリアは、近世において国家統一が遅れた影響でしょうか?

 

日本では、江戸時代に徳川幕府が全国を統一しましたが、それでも各藩に分かれていて、ある程度の地方分権だったと思うので、一概に国家統一の時期で議論するのも疑問です。

それに、大阪に本社を置き、その後東京に移転した企業も多いので、何か日本の事情があるはずと思います。

2014.12.11


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