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TVでやっていた「いけず石」について 京都現地事情 その80

2024年02月06日 | 京都現地事情

「いけず石」とは?

 

京都の道端に置いてある石。あれが「いけず石」というのは、TVで初めて知った。京都では昔からあるし、横浜にもある。先ずは横浜の例から。

 

横浜の「いけずコンクリートの塊」

 

横浜でも「いけず石」をいくつか知っている。「いけず石」どころか、「いけずコンクリートの塊」が車で10分くらいのところにある。ここは、抜け道の途中で、三叉路の左折する角に高さ約80㎝、厚さも最大60㎝くらいのコンクリートで作った三角形の立派な「いけずコンクリートの塊」がある。

 

この「いけずコンクリートの塊」が出来る前は、もっと小さい石だったか、コンクリートだった。しかし効果が薄かったのか、こんな立派なものになった。

 

作られた頃(何時頃かは思い出せない、多分30年か40年前)を知っているが、昔(製造当初)はもっと白かった(当たり前か)。今は風雨に曝されて年期が入っている。

 

それに昔は白いポールの標識が無かったと思う。標識の下の地面のコンクリートが新しいのは、「いけずコンクリートの塊」の角を少し削って設置した跡かも? この「いけず標識」は、車が接触しないように「いけずコンクリートの塊」の陰に逃げている。

 

この交差点を左折する道は、後から出て来る京都の道と比べて広いけれど、反対方向の車線に車がいると、大きい車は一回では左折出来ないかもしれない。一回バックして切り返そうとしても、抜け道なので結構交通量があり、バックしにくい。

 

昔この道は抜け道だったけど、今は周囲の道路が整備されたので、昔ほど車の通行は無い。それで「いけずコンクリートの塊」は昔ほどの役目は無いのかも知れない。今回改めて見ると、この「いけずコンクリートの塊」を設置したおかげで、駐車スペースを潰している。この家の方は、それほど左折車の被害を受けていたことになる。敷地の角に車輪が乗り上げると、振動が家の方まで伝わって、不快な思いをしていたのかもしれない。

 

横浜の「いけず石」

 

横浜の石垣の下に30㎝ほどの平らな部分がある家では、この30㎝程の平らな部分にコンクリートのU字構を置いて駐車し難くしている。(写真なし)

 

また、横浜の市街地には「いけずコンクリートブロック」(下左)があるし、「いけず電柱」(下右)もある。(Googleマップで探してみました)

   

 

京都に「いけず石」を置く理由

 

京都の「いけず石」は、左折の手間を省くズボラな運転手の車が自分の敷地に侵入しないように、あるいは車体が家の外壁と接触したり、破壊したりするのを防ぐ対策のためにある。京都の旧市街の道は狭いから、ズボラしてハンドル1回で左折すると、左後輪が敷地に乗り上げる可能性がある。場合によっては家の外壁を擦る。

 

もう一つの目的は、敷地内に左側の車輪を乗り上げて駐車するのを禁止すること。狭い道に駐停車する場合は、右側を出来る限り空けておきたいので、民家の敷地に乗り上げて駐車する人がいる。下手に敷地に乗り上げられると、振動が起きるし、家の外壁と接触するかもしれない。

 

京都の旧市街地の様な狭い道では「いけず石」は必要です。京都でも広い道には「いけず石」を置いていない。鬼門(北東方向)封じの石は置いてあるけど。

 

京都の「いけず石」の例

 

(例1)

これは、一方通行の道から一方通行の道へ左折する角に置いてあるポール。このポールがあると車を出しにくいけど、無ければ車を擦られる可能性がある。

 

(例2)

この例も一方通行から左折で出る場所に置いてある立派な「いけず石」。置いていないと、やはり塀を壊されそう。

 

(例3)

この例は比較的広い道だし、交通標識が置いてあるので必要無いと思うけど? 以前は交通標識が無く、無茶なドライバーがいたのかな?

 

(例4)

これは、おまけの「いけず電柱」。しかし、この場所は一方通行の関係から左折しない場所なので、効果は無い。

 

「いけず石」は必要

 

京都のように狭い道が多い所では、左折する場合に左後輪が敷地に乗り上げる可能性があるので、「いけず石」は自衛手段として仕方がない。

 

ふつうの大きさの車でも、狭い道では切り返しをしないと曲がり切れない。それをサボるから、左後輪が民家の敷地を踏んだり、場合によっては民家の外壁を破壊したりする。

 

「いけず石」は、横着なドライバーによる被害を防止する効果がある。家人が不在の場合は、車を特定できないので、もし家屋が壊れたら損害は大きい。

 

他都道府県の人も、京都に住めば「いけず石」を置くと思う。京都でなくても、狭い道や駐車して欲しくない場所では、「いけず石」を置いてあるところは多い。

 

2024年2月6日

 


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