東京大学の秋入学が謂われて久しいですが、なかなか進展していない印象を受けます。秋入学の主旨は、秋入学が圧倒的に多い海外の学生が東大へ進学や留学しやすくなることだそうです。
しかし、後に付いてくる大学が無く、孤立無援という感じがします。結局は秋入学も選択肢というようなことになりそうな感じもしないではないです。
しかしながら、この話には何か引っかかるものがあります。
我々が一般的に思う東京大学の本分は昔も今も、「官僚養成」でしょう。「官僚養成」は、国家公務員採用試験の合格者がダントツのトップであることからも自他ともに認める事実です。この日本の「官僚養成」において、秋入学は不利です。
東大は、「官僚養成」を放棄して(または順位を下げて)、国際化に突き進むのでしょうか? この「国際化」によって何をやろうとしているのか、もう一つ本音が見えてこないです。
アジアからの留学生と日本の官僚の卵を交流させることで、アジアに強い人材を作ろうとしているのでしょうか?これは、東大に好意的すぎる意見かもしれません。
それとも、どこかでやっている大学の番付で、東大の位置づけが欧米の有名大学やアジアの一部の有名大学より低いのを上げるためでしょうか?
メディアでの議論を見ていると、東京大学の存在価値が明確でないような気がします。従来通り「官僚養成」なのか、「民間各界のリーダー養成」なのか、あるいは「世界レベルの研究」なのか。それともこれら全部? そうなら欲張りすぎでは?
「官僚養成」と「民間各界のリーダー養成」は、今も日本ではトップでしょう。というか、東大の教育が良いのではなく、優秀な人が集まるからかもしれません。
「世界レベルの研究」は、残念ながら疑問符が付きます。東大には、ノーベル賞候補者が居るにしても、他大学とどっこいどっこいのような・・・。東大の研究(の一部)を見ると、リスクを取りたがらないのでしょうか、平凡な研究テーマが多い気がします。(これに関しては、どこかで調べたいと思っています。)
東京大学の秋入学、よくわかりません。
2013.01.20
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