「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「聞きかじり」

2018年08月07日 | 家族・孫話

                                            

夏休みに入ってほとんど毎日、マジメ?に間違いなくじいちゃん学校にやって来る孫の三男坊悠雅君。
家に来るとすぐにテレビのリモコンを囲い込んで、CSチャンネルをあちこち。ディズニーや漫画などをあさる。
いつもそうばかりはさせていられない。「今日は城山に登ろう」と否応なしに出かけようとした。

「じいちゃん、城山はムセキニンでケガをするかもしれんけー行きたくない」と、訳の分からんことをのたまう。
「なに?なんのこと?」訊き返しても同じ返答をする。はてなんのことじゃろう、あれこれ考えてみる。ウ~~ン??
やっと思い当たった。先日ドライブがてら城山ふもとに行ったとき、「大雨により崩落の恐れあり、入場禁止」という看板が登山道入り口に立ててあった。ちょうどそのとき一人のおばさまが汗を流して、お城山から下りて来た。

「問題なく登れるんですか」「部分的な崩れはあるけど大丈夫です。いっぱい登っとってよ」と笑い「ケガをするのは自己責任で登るんですいね」と、そのおばさまは豪快に笑い飛ばして去って行った。孫君はそれを聞いていたのだ。
ジコセキニン・・・の話を聞きかじり「ムセキニンでケガをする」と拡大解釈していたようだ。
小学3年生を前にして「入場禁止」の看板を通り抜けてまで登るのは、明らかな違反行為で気が引ける。「また今度にしよう」。

そんなこんなで結局今日は、お城山をあきらめた。次は彼の方から「カープの二軍戦に行きたい」と言い出した。
この暑さの中4時間も5時間も日干しにされるのか、と迷ったが、グラブを片手に「ホームランボールを追いかける」と張り切る赤い顔を見ると「これもじいちゃん学校校長の務めか」とあきらめて、格別な暑さが続く由宇球場へ。耐暑グッズと凍らせたジュースやらお茶屋やらをひっ提げて。

「ここへお座りなさい」。見も知らぬ先客のすぐ脇の、ほどよい木陰を提供された。ホームランボールが飛んでくるレフト側外野の一角。
「カープファンはみんなお互い様。ええ人ばかりじゃから」と笑う。広島県本郷町の方から朝早く出てカープ二軍の応援に来たという。
人懐っこいおばあちゃんに歳を聞いたら「88になりましたいね」と言いつつ、双眼鏡を覗き「あの背番号はカンボスじゃろう」と、息子夫婦に話しかけている。一緒に来た小2の孫はすぐに悠雅君とお友達になって、遊び惚ける。

この日のカープ二軍はいいとこなしの大敗。体重が減る思いの暑さと疲れが残ったが、お隣さんとの楽しい会話のお陰で5時間半に及ぶ二軍観戦もあまり苦にならなかった。カープを応援するという共通項さえあればすぐにみんな仲良しになれる。不思議な空間に身を置いた。
悠雅君の聞きかじりに始まった夏の日のドラマ。暑さを通り越えて「クスリッ」と笑える一日をもらった。

コメント (2)
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