「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「松山選手の黒バット」

2016年10月02日 | 家族・孫話

               

10月1日。プ ロ野球セリーグは、6球団それぞれ143試合を戦って、今シーズンのペナントレースを終えた。
早くに優勝を決めた広島カープの最終戦は、地元マツダスタジアムにヤクルトスワローズを迎えての一戦となった。
黒田投手が二桁勝利10勝を目指してマウンドへ。スタンドを埋めた大観衆は、黒田投手の応援に最高に盛り上がった。

結果は言わずもがな。ヤクルトが先制はしたものの、底力を持つカープが、松山の見事な2点二塁打で逆転勝ちを収めた。
黒田投手はメジャーリーグ通算で7年連続二桁勝利。スタンドはいやが上にも盛り上がる。
その陰で、カープ一筋19年間の倉捕手と、同じくカープ一筋16年の広瀬純選手が最後の挨拶に立った。

プロ野球の世界に定年退職などありはしないが、力の衰えた選手は若手に押されて自然淘汰的に、ユニフォームを脱ぐことになる。
広瀬純という俊足功打の選手が去るには、あまりにも過去の実績が頭に残っていて、淋しい気がする。
それでも、彼らの功績は後に次ぐ若手に脈々と受け継がれていて頼もしい。

その点では、広瀬を兄貴のように慕い技術を盗んだのが、カープのアンパンマンこと松山竜平外野手である。
広瀬の最後となる試合に先発した松山は、広瀬へのはなむけのつもりで、彼のバットを借りて打席に立った。
そこで我が家の孫悠雅君の出番である。
「じいちゃん、マツヤマはバットをいつ変えたん?」と目を丸くして聞いてくる。
「さあいつかねー」と言いながらよく見ると、まさしくこれまで使ったこともない黒いバットを持った松山がいるではないか。

野球大好き悠雅君は、確かにテレビの野球中継は熱心に見ている。
そこに、各人のバットの色までチェックの対象になっているとは思っていなかった。
「新しいバットにしたんかねー。誰かのを借りたんかねー」何度も何度も聞く。
そのうち第2打席では、その黒バットで左中間を破る勝ち越し二塁打で2打点を挙げた。

翌日の新聞に、広瀬のバットを借りて打席に立った松山の談話が載っていた。
嘘ではなかった。悠雅君の「バットを変えた松山」の鋭い観察眼は当たっていた。
柔らかい海綿のような脳みそはテレビ画面の全てを見ているのだろうか。もっともっとジジが元気で鍛えてやらなくっちゃ。

コメント (4)
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